表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界に来たけど、生活魔法しか使えません  作者: 梨香
第八章 王立学園を卒業しよう

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

756/761

パーシバルとヘンリーと一緒に

https://magcomi.com/episode/2551460909661084718


コミカライズされました。一話は無料ですので、是非読んで下さい。

 なんとか武具売場から離れて、H&G商会に向かう。

 これが本来の目的だったんだよね。パーシバルは、少し反省中だけど、ヘンリーが楽しんだから良いんだよ。


「すみません! 熱くなりすぎました」

 

「そんなパーシー様も好きです!」


 二人でいちゃいちゃしながら、H&G商会に向かう。


 ヘンリーは、メアリーが手を引いて歩いているからパーシバルにエスコートして貰っているんだ。


「パーシー様は、下級官吏の試験を受けられたのですよね。難しかったですか?」


 私は、結局受けなかったんだ。天狼星(シリウス)がいたのもあるけど、それは言い訳にすぎない。


 だって、卒業試験は受けたんだもの。ゲイツ様が家に来ていたし、ヘンリーが天狼星(シリウス)と遊んでくれていたから、二時間ほど留守にしたんだよね。


 下級官吏の試験も受けようと思えば受けれた。それは、パーシバルもわかっている。


「ペイシェンスは、領地経営に全力を尽くすのですね」


 そうなんだよね。まだまだ豊かとは言えない領地を放置できないんだ。


「領地が落ち着いたら、パーシー様の赴任先について行きたいです!」


 それがいつになるのかは分からないけど、目標にしたいな!


「ええ、いつか一緒に外国に行きましょう!」


 二人で盛り上がっていたけど、メアリーが変な顔をしている。


「ソニア王国に行かれるのでは……」とボソッと呟いた。


「今回のは違うのよ! マーガレット王女の側仕えとして同行するだけなんですもの」


 パーシバルも外務大臣の父親に命じられて、ソフィアの大使館の手伝いで同行するのだ。

 それと、パリス王子とは寮で親しくなっているから、その連絡係だね。


 H&G商会は、やはり混雑していた。


「これは、表から入らない方が良いですね」


 パーシバルは、私が伯爵に陞爵したので、挨拶合戦になるのを避けようとして、裏口に回る。


「ペイシェンス様! こんな所から!」


 メーガンに驚かれたけど、ホッともされたよ。


「このところ、ペイシェンス様と挨拶させて欲しいと言う方が多くて……」


 パーシバルの言う通りにして良かった。メーガンの報告は、屋敷で受けているけど、やはり店の様子は実際に見てみないとね。


「領地に行ければ良いのですが……」

 行こうと思えば行けるんだ。ただ、卒業まで寮に居たいと思っちゃうんだよね。


「領地は逃げませんよ。それに、中途半端な気持ちで行くより、卒業してから行った方が良いと思います」


 パーシバルと卒業後に領地に行く計画を立てる。


 卒業式後、退寮してから在校生が冬休みに入るまで、二週間あるもの。


「マーガレット王女は大丈夫かしら? ドレスは収穫祭に間に合うと良いのだけど……」


 今年からは、助手がミシンで直線は縫ってくれるから、大丈夫だと信じよう。


「ペイシェンスは、本当にマーガレット王女の側仕えとして、良く仕えましたね」


「ええ、前は女官になるのが望みでしたから……結局、女官試験も受けなかったのですけどね。大学で薬草や薬学を学んだら、上級薬師の資格は取りたいと思っています」


 パーシバルが笑いながら「錬金術師の資格は良いのですか?」と揶揄う。


「グース教授には近づきたくありませんもの!」


 ヘンリーは、お店で色々な商品をメアリーと見ているので、二人であれこれ話し合う。


「パーティは欠席ばかりになってしまいましたわ」


「ははは、天狼星(シリウス)を知っている方は、理由も分かっておられますよ。ただ、うちのパーティは来て下さいね。どうやら、両親が婚約披露をした方が良いと言い出しているのです」


「えっ、来年だと思っていましたわ!」


 パーシバルは十六歳なので、婚約してもおかしくないけど、私はまだ十三歳なのだ。貴族でも早い方なんだよね。


「ソニア王国に行くので、母が心配しているのですよ。あちらは恋愛が盛んですから」


「まぁ、私はパーシー様以外は、目に入りませんわ。パーシー様は遠くにおられてもすぐに気がつきますけど……」


 二人で良いムードだけど、メアリーが察知して、ヘンリーと事務所に戻ってきた。


「お姉様、お腹が空きました!」


 可愛い弟には負けちゃう!


「ええ、カルディナ街に食べに行きましょう! 新しい食材が買えるかもしれないわ」


「新しい生地も欲しいです!」


 メアリーは、ソニア王国行きで張り切っている。婚約パーティになりそうだなんて言ったら、このまま屋敷に直帰だね!





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
ペイシェンスも下級官吏を受けとけばいいのにな 赴任先についていきたい、じゃなく、外交官としていきたいと意思表示しとけばいい 後継ぎをつくらなきゃいけないけど
コミカライズおめでとうございます。見つけた時はうれしさのあまりに叫んでしまいました。 相変わらずの隙をみてはのイチャイチャですが、メアリーさんの方が上手ですねぇ。 婚約披露まだだったんですね。ここまで…
コミカライズおめでとうございます…!楽しみです。 >「ソニア王国に行くので、母が心配しているのですよ。あちらは恋愛が盛んですから」 >「まぁ、私はパーシー様以外は、目に入りませんわ。 違う、そ…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ