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異世界に来たけど、生活魔法しか使えません  作者: 梨香
第八章 王立学園を卒業しよう

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コルドバ王国大使館のパーティ

 今週末のコルドバ王国の大使館のパーティまで、王立学園での最後の学期を満喫することにした。

 つまり、クラブ活動と女子勉強会、それと友だちとの会話! 


 明明とは、カフェで話をすることが多くなった。明明も、かなり必須科目は修了証書を貰って、自由時間が増えたからね。言葉も違う外国に留学して、凄いと思う。


「来年、ロマノ大学を受験するのなら、過去問をした方が良いです」

 もう、何回も解いた過去問の本を明明に渡す。


 ナシウスが受験する頃は、また新しい過去問の本が出ていそうだし、買ってあげるから。


「まぁ、ありがとうございます」


 それと、ロマノ大学の指導教授制度についても説明する。これは、カルディナ帝国には無い制度みたいだけど、師弟関係はあるから理解は早い。


「私は、薬学の指導教授につくのでしょうか? それとも薬草学でしょうか?」


 王立学園では、二つともあのマキアス先生なんだよね。


「私も詳しくありません。マキアス先生に相談した方が良いでしょう」


 二人で顔を見合わせて、笑う。意地悪な魔女先生は、怠け者は嫌いで辛辣な口調だけど、ちゃんと教えてくれる気がする。


「ただ、マキアス先生は……薬学クラブに入れと勧誘が激しいので……」


 ははは、私も勧誘されたよ。


「王立学園のクラブは五名未満になると廃部ですから……でも、嫌ならキチンと断ったら良いのです」


 まぁ、そんな事を言っている私は、音楽クラブも引退できていないんだけどさ。


 領地に行かない週は、火曜、木曜は音楽クラブ、水曜は料理クラブ! 他の日は錬金術クラブ! 


 金曜のカルディナ帝国語以外は、授業がない。つまり、前のカエサル元部長状態なんだ。


 でも、錬金術クラブに入り浸りにはならないよ。サロンが開いている時間は、パーシバルとの貴重なデートタイムになっている。


 二人で、パーティの打ち合わせや、領地行きの準備、そして十月のロマノ大学の受験とか……ちょこっとは、甘い言葉も言い合うけど、やはり周りの視線もあるからさ。


 週末は、パーティなので金曜は授業が終わったら、屋敷に帰る。

「大使館のパーティだから、白の礼装(ローブ・デコルテ)でも良いのですが……できれば、違うドレスにしたいです」

 ドレスは、デビュタント用の白や薄いブルーやピンクのドレスを何枚か作ってある。


「大使館なら、やっぱり色は白が良いのかしら?」


 白い生地だけど、襟ぐりや裾には銀の細かい刺繍を施してあるドレスに決めた。


 ティアラは大袈裟になるから使わない。ネックレスとピアス、それに白のバラを髪に飾る。


「お嬢様、とても綺麗ですわ」

 メアリーの贔屓目もあるけど、なかなか良いんじゃないかな?


 後見人のリリアナ伯母様、そしてノースコート伯爵。パートナーはパーシバル。

 今夜のコルドバ王国大使館のパーティには、モラン伯爵夫妻も参加だ。

 お父様も参加しても良いのだけど、そんなタイプじゃないからね。


 コルドバ王国の大使館は、前に訪れたことがあるけど、今夜はパーティの華燭で煌めいていた。


「ペイシェンス!」

 大使館の玄関先でパーシバルがエスコートしに来てくれた。

 

「一緒に来られたら良いのに……」と心の中で愚痴るけど、結婚前なので仕方ない。


 エスコートして貰ったけど、リリアナ伯母様と一緒に控室に行って、コートをメアリーに預ける。


 リリアナ伯母様も今年は雪狼(ニックスルプス)のフルコートだ。モラン伯爵夫人もね。

 私は、若い令嬢には相応しくないからと言われるので、雪狼(ニックスルプス)のポンチョ!


「今夜は、他の方と一緒の控え室なので、私と同じタイミングで休憩をとりましょう」


 リリアナ伯母様に注意を受けて、パーティ会場の大広間へ向かう。


 今夜は、リュミエラ王女とリチャード王子の婚約披露パーティだ。そして、主賓はビクトリア王妃様とマーガレット王女とパリス王子。


 つまり、王族がいっぱいの格式あるパーティで、少し緊張しちゃう。


 こんな時、パーシバルが婚約者でエスコートしてくれるのって、凄く心強い。


 リリアナ伯母様も、段取りを指示してくれる。


 大広間の入り口で、招待客を出迎えている大使夫妻に挨拶をして、会場に入る。


 今回は、リュミエラ王女とリチャード王子の婚約パーティもあるから、デビュタントだけではなく上級貴族がいっぱいだ。


 ほぼ招待客が揃った時間にマーガレット王女を伴って王妃様が到着された。先に来ていたパリス王子がスマートにエスコートしに行く。


 そして、大使夫妻がリュミエラ王女とリチャード王子の婚約を祝して、舞踏会の始まりだ。


 最初は、主役の二人が踊っていたけど、パリス王子がマーガレット王女と踊り出すと同時に、私もパーシバルにエスコートされて踊り出した。


 煌めくシャンデリア、幸せそうなリュミエラ王女とマーガレット王女! 私もパーシバルと婚約できて、とても幸せ!


 美人でスタイルの良いエリザベスは、モテモテだ。それに可愛いアビゲイルも! 

 

 今夜はハンナ達は招かれていないみたい。少し残念!


 何曲か踊ったら、パーシバルにリリアナ伯母様がいる席に連れて行って貰う。横にはモラン伯爵夫人もいるし、近くには大使夫妻に王妃さまも。


 お上品にしなくては! とはいえ、ペイシェンスのマナーは大丈夫なんだけどね。


 パーシバルがオレンジジュースを持ってきてくれたので、少し休憩する。

 

「男の方は座れないのですね」


 勿論、年配の紳士は座っても大丈夫だけど、リチャード王子やパリス王子も駄目なのかな? 疲れそう!


「ええ、でもペイシェンスと踊れるから楽しいですよ」


 そんな話をしていたけど、やはり結婚相手が決まっていないと大変みたい。特に、カエサルとかは狙われている。


 王妃様の近くには、バーンズ公爵夫人やベネッセ侯爵夫人もいて、それぞれの息子のダンス相手を吟味しているみたい。


 私達は、夜中になる前に王妃様がマーガレット王女を連れて帰られたので、そこでお暇した。やはり、体力をかなり使ったからね。


 ダンスしている時より、休憩して貴婦人達の間に座っている時の方が疲れる! まぁ、若いから黙って微笑んでいるだけなんだけどさ。


 明日は、領地に行く予定だけど……朝、起きれるかな?




更新が遅れて申し訳ありません。

持病のメニエールが再発して、眩暈で書けなかったのです。

長時間、スマホやパソコンの画面が見られないので、更新は遅くなります。

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― 新着の感想 ―
体調をご自愛ください。 最近なら文字起こしはGoogleとかのサービスやアプリに任す手もありますが、小説だとイマイチかも?Aの表現が良いかBの表現が良いのかと言ってると似たような分の言い回しが大量に出…
[一言] どうぞご自愛下さいませ 暑い日も続くので無理せずに… 返信はなさらずにお願いします(っ˘̩╭╮˘̩)っ
[一言] 続きが読めるのはとても嬉しいですが、どうぞお大事にしてください!
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