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異世界に来たけど、生活魔法しか使えません  作者: 梨香
第八章 王立学園を卒業しよう

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ドレスメーカー

 エバは、美麗様の御屋敷で、料理人からカルディナ帝国料理を詳しく教えてもらったみたい。


「こちらに美麗様を招待しようと考えています。料理人も呼んでも良いかしら?」


 帰ったらすぐに、メロンと礼状を美麗様に送り、王 芳 (ワン ファン)さんに屋敷に招待しても良いかとお伺いを立てたのだ。

 王 芳 (ワン ファン)さんからは、すぐに「美麗様はお喜びでしょう!」と返事がきたから、招待状を送ろうと思っているのだ。


 こんな時、父親は文句を言わずに了解してくれるから、楽だよね! 後は、エバの都合だよ。


「凄く丁寧に教えてもらったから、私もローレンス風の料理を教えたいです」

 本当にエバは律儀者だから、そう言うと思っていたよ。


「では、王 芳 (ワン ファン)さんに料理人は、朝から来るように伝えておくわ」


 美麗様にカルディナ帝国語で招待状を書けたら良いのだけど、まだ自信がないからローレンス語で書いた。


 これまたすぐに王 芳 (ワン ファン)さんから返事がきて、美麗様を招いての食事会の日が決まった。明々後日にするよ。


 食事会の支度は、ミッチャム夫人とエバに任せておけば大丈夫だから、私は友だちと会う。


 今日は、ハンナ達が午前中に来る予定だ。

 仮縫いまでした新作のドレスと、彼女達の姉上達のお古のドレスのリメイクを持ってきた。


「とても綺麗に縫えていますわ」

 本縫いを自分ですると言った時は、大丈夫かしらと少し案じていたけど、彼女達は縫い物に慣れているみたいだね。


 それと、夏休みのお土産の交換会になったよ。私は、サティスフォードのファンシーな店で買った半貴石のアクセサリーを渡す。


「まぁ、こんな可愛いアクセサリーを! 高価ではないのですか?」

 ハンナが驚くけど、半貴石だから、そんなに高くない。


 今回も、レースや綺麗な色の毛糸など、手芸の材料を貰ったよ。


 昼からは、エリザベスとアビゲイル。

「夏休みに作って貰ったドレスを着たのだけど、凄く好評だったの」

 エリザベスは、自分のデザインが好評で嬉しそうだ。


「ええ、私たちって中途半端な年頃だから、お子様ドレスじゃないのが良かったの。これからは、社交界デビューになるから、大人用のドレスになるけど、既婚の夫人より若々しいのにしたいわ」


 エリザベスとアビゲイルから、使っているドレスメーカーの事情を聞く。


「お母様と同じドレスメーカーだから、子ども服といきなり大人用のドレスしかないのよ。正式な社交界パーティドレスは、それでも良いけど、気軽なドレスはちょっと年寄りっぽくて!」


 ああ、それは分かる気がする。正式なパーティドレスなら大人びたのでも良いけど、まだ若いんだもの。母親世代と同じデザインは嫌だよね!


 うちには母親がいないから、参考にできないけど、伯母様方と同じようなデザインのドレスを着るのは嫌だな。


「アップタウンのドレスメーカーで良い人がいると良いのだけど……」

 ファッション感覚が鋭いエリザベスだけなく、アビゲイルも不満を持っているみたい。


「ドレスメーカーのショーウィンドウ、あまりパッとしませんものね」

 バーンズ商会で収穫祭の時に、ディスプレイを頑張ったんだ。でも、その後は元に戻っている感じなんだよね。

 商品をただ陳列しているだけなの。つまんないけど、あのディスプレイは収穫祭だから特別って感覚なのかも?


「それに、ドレスメーカーに行く人より、屋敷に呼ぶ方が多いからかも? だから、お母様もドレスメーカーを変える時は、他の方から紹介してもらう感じなのよ」


 そうか、エリザベスもアビゲイルも伯爵令嬢だものね。自分で買い物に行ったりしないで、来させるのだ。


 まぁ、メアリーはそうしたら良いって考えみたい。二人に、使っているドレスメーカーを教えてもらう。


 エリザベスのお母様が使っているドレスメーカー、モラン伯爵夫人と同じマダム・トレメインだった。高級そうだね。

 

 アビゲイルのお母様のドレス・メーカーは、少しお年を召しているみたい。アビゲイルも、もう少し若いドレスメーカーを探しているんだって。


 私は社交界デビューするけど、年齢はまだ若いんだよね。だから、母親世代と同じデザインのドレスは、着こなすのが難しいかも?

 でも、お子様ドレスは嫌だし……私の前世の記憶だけでデザインするのも限度がある。


「難しいですわね。モリーとマリーは、まだ新しいデザインを考える程のキャリアは無いのです。新しい感覚のデザイナーがいると良いのですが……」


 結局、エリザベスとアビゲイルは、気軽に着れる秋冬物を注文して帰った。

 こちらには、メロンをお土産に渡した。


 私は、ラシーヌに手紙を書いて、新しい感覚のドレス・メーカーを知っていないか尋ねる。知っているなら、紹介して貰えないか頼む。


 ラシーヌに使いに出したキャリーがすぐに返事を持ってきた。


「ふむ、ふむ、お茶会に招待されたわ。この前のグレンジャー館でのお茶会のお礼みたい」

 それと、ラシーヌが使っているドレス・メーカーも教えてくれた。ただ、ラシーヌも少し年配っぽいと不満を持っているそうだ。


 今日は、あちこちから情報が集まる日だね。

 シャーロッテ伯母様も王都に来たみたいで、同行させた家政婦見習いを紹介したいと手紙がきた。


「嬉しいわ!」私が結婚する前に、グレンジャー家の家政婦を育てておかないといけないのだ。

 ミッチャム夫人が来る前にどうやって生活していたのか、自分でも不思議だよ。


 グレンジャー家には、執事のワイヤットがいるけど、細々とした家事の差配は、やはり家政婦がいないと困る。


 すぐに、礼状を書いて、届けさせる。


 シャーロッテ伯母様からの返事は、すぐに戻ってきた。


「ミッチャム夫人、家政婦見習いのローザさんが、明日面接に来るそうです。一緒に会って下さい」

 

 シャーロッテ伯母様のお眼鏡に適った人だから、大丈夫だと思う。やっと、グレンジャー家にも家政婦が残ってくれそう。

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― 新着の感想 ―
[一言] 織物職人や、石工、鍛冶師から発展しただろう、銀細工師、金細工師は、いないのかな? 職業は細分化されておらず、親方と徒弟や、ギルド(組合)は、存在してない感じだな
[気になる点] ハンナたち、プロかよ
[一言] ペイシェンスが、グレンジャー家や、ハープジャー館、グレンジャー館の、温室で育てたり、領地で栽培したり、冒険者に依頼したり、刈ったりした魔物などを食べ物を売るために、「商会」を立ち上げてもいい…
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