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異世界に来たけど、生活魔法しか使えません  作者: 梨香
第七章 中等科二年の夏休み

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ファンシーなお店で爆買い!

 サティスフォード子爵とアンジェラとパーシバルと私、それにミアとメアリーと護衛のベリンダ。

 普通の服に着替えたローラン卿が、サティスフォード子爵の護衛達と一緒に少し離れた場所にいる。


 ベリンダは、背も高いし、一目見たら忘れられない程の美人なのに、気配を消すのが上手いのか、メアリーより存在感がないんだよね。


「ペイシェンス様は、何を見たいのかな?」

 サティスフォード子爵の質問には、バッチリ答えるよ!


「香辛料と珍しい食品、それとアクセサリーが見たいですわ」

 クスッとサティスフォード子爵とパーシバルに笑われた気がするけど、目的達成の為には、そんな事は無視する。


「アクセサリーなら、あちらのお店が品質も良いし、お値段も手頃なのですよ」

 流石、アンジェラは地元っ子だね。


「お父様、王立学園のお友達にお土産を買いたいですわ」

 甘いパパにおねだり攻撃は、よく効くみたいだ。サティスフォード子爵の顔がデレデレだ。ラシーヌの方がアンジェラには厳しい感じだね。

 男の子には、サティスフォード子爵も厳しくするのかも?


「私も夏休み明けには、お友達からお土産を頂きますわ。一緒に選びましょう!」


 嘘じゃないよ! 新学期には、リュミエラ王女、パリス王子、オーディン王子、それにアルールシュ王子からも貰ったからね。


 まぁ、それは高級チョコレートを差し上げたからかも?

 純粋なお土産交換をするのは、ハンナ達とだったけど、サティスフォード子爵に言わなくて良いよね。


「アンジェラのお勧めのお店に行きたいですわ」

「ペイシェンス様、新しくできた装飾品の専門店ですのよ! 女の子が気軽に買えるアクセサリーや可愛い小物がいっぱいです」


 ああ、サティスフォード子爵領の繁栄っぷりが眩しい。つまり、それを買える領民が育っているんだ。


「あの店は……男は長居しづらいから、外で待っていよう」

 サティスフォード子爵は、少し苦手みたい。

 店の前について、納得したよ。ウィンドウには、レースの飾りカーテンが掛けてあり、扉も白にベビーブルーの縁取りだ。


「あっ、パーシー様、弟達とサミュエルに何かお土産を探して下さいますか? 木刀以外でお願いします」

 サティスフォード子爵とパーシバルを店の外に立たして置くわけにはいかないからね。それに、アンジェラとの買い物は、長くなりそうな予感!


「ああ、そうしましょう! 前に変わった本を売っている店を教えて貰ったままでしたから」

 ベリンダは店内に一緒に入るけど、ローラン卿は外で護衛するみたい。


 店の中、ユージーヌ卿が蕁麻疹を出しそうな、キラキラのアクセサリー、レース、リボンの洪水だった。

「これは、アンジェラお嬢様! 子爵夫人はご一緒ではないのですか?」


 綺麗なマダムに丁重に出迎えられた。

「ええ、今日はペイシェンス様をお連れしたのです」

 良かった! ハープシャー子爵とか紹介されなくて。アンジェラはわかっているね! 気楽に買い物したいんだ。


「ペイシェンス様、あちらが新作みたいですわ!」

 アンジェラと一緒にアクセサリーを選ぶ。メアリーも満足そうだ。

 これらは、正式なパーティとかでは使えないけど、友だち同士で集まる時とかに使えそう。

 それと、大学に通う時とかにも、少し着飾っても良いのかも? だって、パーシバルと一緒なんだからね。キャンパスデートもしたいし!


「そうだわ、グレンジャー館で売っても良いのかも?」

 手に取ったアクセサリー、半貴石で作ってある。糸で繋げてあるネックレスもあるけど、金属のパーツで繋げたのも多い。

 これって、前世のビーズアクセサリー作りでよく使っていたパーツだよね。


「ペイシェンス様、いっぱいお買いになるのですね? お友だちが沢山いらっしゃるからかしら?」

 大人買いしている私にアンジェラが驚いている。これは、見本にしようなんて、店では口にできないね。


「それとリボンとレースも欲しいわ!」

 これは、マリーとモリーに作ってもらうドレス用だ。本当にこの店、センスが良いし、価格も安い。


「メアリーも選んで! 私より王都のお店に行く機会は多いだろうから」

 メアリーも私の意図に気づいて、いっぱい選んだ。元々、リボン、レースが大好きだから目も肥えている。

 今までは、貧乏なグレンジャー家に仕えていたから、見るだけで我慢していた。メアリーも張り切って質の良い物を買っている。


 私のはメアリーが支払うけど、アンジェラのはサティスフォード子爵付けになるみたい。

 そうか、こうやって領地にお金を落とすのも必要だね。撥水加工の布、万屋で買って貰えば良かったな。

 でも、ロマノ大学の研究費にも限りがあるだろう。また、何かの機会に心掛けておこう!


 綺麗な小箱にアンジェラは選んだアクセサリーを入れて貰っている。私も、ハンナ達に選んだのは、そうして貰おう!


 後は、香辛料や珍しい食品、それと半貴石をいっぱい買いたい! アクセサリー作りは、お針子組に任せよう。手先が器用な子が多いからね。

 金属パーツは、錬金術で簡単にできそう。見本を作った後は、クラリッサに丸投げしよう!

 

 少しずつ、人を使う練習をしなくてはね! つい、自分でやってしまうけど、全て自分でしていたら、使用人達も成長しない。それに、パーシバルとデートする時間もなくなるからね。


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― 新着の感想 ―
[一言] 宝石は、どこから仕入れる気です? 買収はしないの? ハープジャーに、本格的な宝石店をおいて、グレンジャーに、半貴石の店でもいいし、グレンジャーに集中させてもいいし、2つの領地で、趣を変えても…
[良い点] そうそう、動機がパーシバルとのデートの時間確保であろうと、人を使うことに慣れなきゃね。
[良い点] ペイシェンスの人を使う理由がデートしたいでかわいい。 [気になる点] 作者様はセリフで物が多いことをいっぱいと書きがちですが、たくさんとか大量とか潤沢とか山のようにとか、他の言い換えのほう…
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