強くなれない聖女
鍛えたい!
鍛えたい!
私は鍛えるのが好きなの!
だから鍛えたい!
それなのにダンベルもってるとすぐ、「やめてください」と止められてしまう。
私は鍛えたくてたまらないのに。
強くなって、拳で戦いたいの!
ぎりぎりの死線をくぐりたいの!
それなのに腹筋割ろうとしたり、力こぶつくろうとしたりすると、周りの人が「人の目が」とか「威厳が」とか言って、とめてくる。
どうしてよ。
強くなった方が、いつも守られずにすむし、いざという時に怪我だってしにくくなるのに。
けれど、聞いてくれない人達ばかり。
彼等は、必死の形相で説得しようとしてくる。
「いやいや、筋肉むきむきの聖女とか、誰も求めてませんって。我が人類救済協会によせられる信仰心が台無しになってしまうでしょう」