3.零と町と冒険者ギルド。
【零特製護符】
零の作った護符です。言霊により込められた魔力を開放してその魔力で付与が発動。というような仕組みです。物質化の護符(剣やらの道具)もあります。零はこの護符で出した剣を使います。
そのうち本編で登場します。
「……ええ。そのうちバレるでしょうし」
見つかった以上にめんどくさいことにはなりたくない。
「…そうか。…ところで、名前は?」
そういえば、まだ名乗ってなかった。
「レイ…レイアース・エイル、です」
「レイか、俺はシン。一応このパーティのリーダーを務めている」
他の人達?何も喋らん。何があったんだろ?
数分後、街道に出た。
旅するのに比較的安全な道を街道というらしい。
それでも魔物やらは出てくるようで、冒険者ギルドにも護衛依頼が出るようだ。
街道を歩いて数分。
町、もとい町の塀が見えてきた。ボrゲフンゲフン古めかしい塀だ。
塀のところには衛兵がいた。
「おお、シンか……その子供は?」
「幽閉の森に居たんだ。なんと四年間あの森で暮らしていたらしい」
「よく無事だったな……身分を証明できるものは?」
俺は首にかけていた(紐は自作)ステータスプレートを引っ張り出した。
「確認した。ようこそ<テルフィア>へ」
この町はテルフィアというらしい。
テルフィアは塀こそボロいが、中は割としっかりした町だった。
大通りには屋台が並び賑わっている。
大通りの先が冒険者ギルドのようで、中は広くもなく狭くもなくといったような感じだった。
「ジデイル国冒険者ギルドテルフィア支部へようこそ。ご用は?」
「あ、登録に来ました」
「かしこまりました。ではこちらの紙に名前、種族、戦闘に使用できるスキルをなるべく多くお書きください。代筆は必要ですか?」
「大丈夫です。……なるべく多くっていうのは?」
「誰にでも隠したいものはありますから」
なるほど。まあ、暇があったんでゲイル語だけじゃなく英語、韓国語、中国語、ロシア語、スペイン語、ドイツ語、ポルトガル語も覚えました(並びは覚えた順)。読み書き話す聞くいけます。
俺は書いた紙を渡す。
「剣術がこんなに高い…それに、従魔術、付与魔法まで…」
俺が書いたのは剣術Ⅶ、従魔術Ⅴ、付与魔法Ⅷ、弓術Ⅲ。
どれも需要があるスキルだと願いたい。
「従魔の適性はわかりますか?」
「神獣です」
「……へ?」
「ですから、神獣です」
「……呼んでみてもらえますか?」
俺は外に出てフェンリルの<レイン>を呼ぶ。跳んできたレインを撫でてやり中へ入る。
ちなみに本当に跳んできた。ピョーン的な感じで。
「こいつがフェンリルのレインです。レイン、ご挨拶」
「うぉん!」
レインはちょうど抱きかかえやすいサイズ。受付嬢に見えやすいよう持ち上げる。
「本当です…神獣がいうことを聞いてる…」
受付嬢が目を丸くするそばで、レインはどや顔をしていた。レインすげぇ。そんなこと覚えたのか。
【零の従魔】
本編でも触れましたが、零には十匹の従魔がいます。それぞれに名前もあります。
しかし召喚ができないというデメリットがあります。
名前は紅狐がスカーレット、青龍がカイト、蒼狼がアルファ、黒猫がツクヨミ、金犬がライト、銀鳥がセイヤ、フェンリルがレイン、白虎がハク、麒麟がリンです。
それぞれにエピソードがありますが、それは本編で。また最後の一匹はまだ内緒です。