98話 復活
今回はチノン視点です。
これはまだエンジェラが血鬼として覚醒をはたす数秒前のことである。
私はエンちゃんに殺してもらって、あの戦場から姿を消して、完全に自分でも死んだと思っていた。
だが私は目が覚めると、まだその戦場らしきとこにいた。でも生きてた頃とは違っていた。周囲を見渡しても岩や、木や地面が全て白色で、周囲を見渡しても誰もいなかった。そして私もさっきまで来ていた服ではなく、真っ白なドレスを来ていた。
私はその空間で大きな声で驚いていた。
「え···!? 何このドレス! 真っ白だけど可愛いドレスだ!! でも私は確か死んだはずじゃ···」
私の声はその空間で、広がったがどこからも声は帰ってくることなく、私はその場で座り込んでしまった。
「死んだ後ってこんな寂しいものなのかなぁ···」
座り込みながらも私がそう呟いたその時だった。
「なんだ。チノンちゃんだったのか。」
私はいきなり聞こえた声に驚きながらも、そちらの方向を見ると、そこには体全体が薄らと消えていて、白い白装束を身につけながら少し浮遊しているヒロさんがいた。
「ヒロさん!!!? ヒロさんだ!!! ヒロさんここはどんなとこなんですか!?」
「ここは生と死の狭間の世界。ここにこれるのは死亡した者と、特例なことで死にかけた者。あとは完璧に精神が死亡した者や神しか来れない世界。そして俺は死亡した者で。チノンちゃんは多分特例なことで死にかけた者かな。」
私はヒロさんの言葉を聞き、少し考えてからあることに気づいたため、私はヒロさんへと聞き返した。
「じゃあ私は完全には死んでないってことですか?」
「あぁその通りだよ。そのドレスが証拠だ。さっきの話した者達は服や色で分かるんだ。死亡した者は白装束、特例の場合は女性なら白いドレス、男性なら白い紳士服、精神が死んだ者は全身が黒く、言葉などは話せない。 おっと話してる間に精神が死亡した者が現れたようだな。あれはエンジェラちゃんかな!?」
「え!? エンちゃん!!?」
私はヒロさんが向いた方向を、エンジェラの名を呼びながら向いた。するとそこには本当に全身が真っ黒だったが、エンジェラの姿があった。
私は立ち上がりエンジェラ名を呼びながら、エンジェラの方へと走った。
「エンちゃぁぁあああん!!」
だがエンジェラは私の方を見ることなく、私から遠ざかるように逆に走り出したのである。
私は呼び止めようと思い、言葉を発しながらも走った。
「待って! エンちゃん!!」
でもそのエンジェラとの距離は縮まるどころか、遠ざかる一方でやがて見えない程まで遠ざかってしまった。
私はなぜエンジェラが遠ざかったのか、ヒロさんに聞くため、また元の位置まで走って戻ると、そこにはすでにヒロさんがいなかった。
私はその位置で今度はヒロさんの名を呼びながら歩き探した。
「ヒロさ〜んどこですかぁ? 聞きたいことがあるのですが〜」
だがいくら探しても、見当たらなくて私は歩き疲れてしまい、木に背中を合わせながら座り込んだ。
そこからその場に来る人は誰もいなかった。
座り込んでから何時間又は何分たったのだろうか、私の目の先の方に知らない人が現れた。
ただその人は大きな翼を広げていて、私はヒロさんの言葉からその人がすぐに神だと分かった。
だが私はその人のことを知らなかったため、言葉かけようにもかけられなかった。なので私は立つことはせず、その場で俯きながらもずっと座り込んでいた。
だがすぐに私の目線の先にいた人が、私に気づいたのかこちらへと近づいてくると、私へと話しかけてきた。
「お主は何者だ? なぜに生と死の狭間におる? しかも特例なことで死亡しにかけた者として。」
私はその言葉に、驚き慌てながらも答えた。
「わ、私の名はち、チノンでしゅ。わ、私はセレンに操られてしまったため、え、エンちゃんに殺してもらって、ここへときました····。」
するとその目の前の女性は笑みを浮かべる答えてきた。
「なるほど。お主があのエンジェラが強く思うチノンか。慌てさせてすまぬ。ワシの名はカノーだ。周りからはカノー様として崇められている神の中の長だ。カノーとして呼んでも構わん。
それでチノンとやら、お主生き返りたいか?」
「か、神の長!!!? そ、それはすみません。生き返りたいかどうかといえば、もちろん生き返りたいです。でもこんな弱い私が生き返ったとしても、役に経つかも分かりませんし····」
私は少し迷いながらも、カノー様へと答えた。
するとカノー様は提案してきた。
「そんな畏まらなくてよい。ふむ。では人ではなく、サポート役として例えば妖精となって、復活するのはどうだ?」
「さ、サポート役!!? よ、妖精!!? そんなことできるんですか!!!?」
「あぁできるとも、ただ時間はかかる。そしてわしはちと外す、その間に考えておいてくれ。」
私の質問にも、カノー様は落ち着いて答えた。そしてカノー様は私に告げると、少し離れていった。
その間に私は考えた。
(サポート役としての妖精かぁ〜私弱いからもしかしたらそちらの方で復活した方のがいいのかなぁ····。エンちゃんだったら、どちらの私のがいいのかなぁ···)
そして私はそれから何時間か考えていた。
だがその間に先程の歩いた疲れからか、その狭間で眠ってしまった。
そして私は目が覚めると周りの背景が変わっていた。
そこには白いベッドや白い家具なとが置いてあり、見覚えのある部屋にいた。そうそこは白くはなってはいるが、ギルド スペースのある一室にいた。
そして私は周囲を見渡すとカノー様が1人、白い椅子に座りながら私の方を見ていた。
カノー様は私の目が覚めたと分かったのか、即私へと近づくと、話しかけてきた。
「起きたか?チノン。眠っていたからこちらへと転移するさいにお主も連れてきた。それで先程の復活の話だが、お主はどうするのだ? 」
私は起きたてのせいか、頭が回らなくなっていたが、カノー様の声のおかげですぐに頭が周りだし、復活のことを少し考えてから、少しカノー様へと答えた。
「私はその多分人として弱いから、多分そのサポート役の妖精での復活でなら、活躍出来ると思うので、妖精での復活を望みます。」
「そうか。なら妖精での復活を執り行うが、その前に妖精で復活した際の条件や、妖精としての能力を応えよう。」
カノー様が突然、能力や条件について語り出したため、私は唾を飲んだ。
「まず条件じゃが、妖精として復活してもし、誰かに殺され、又は死んだ場合は即、死の世界行きとなる。そして能力だが、君が強く思う人と一緒にいた場合のみ、魔法力などの能力がその思う人と一緒に4倍ちかくになり、そしてもしお主がその思う人の近くで死んだ際には、その思う人の力が4倍のまま継続可能となる能力だ。どうだ? これの能力と条件をのめば、今すぐ復活へと取り掛かるが」
私はそのカノー様の言葉を聞いて、少しも迷わず答えた。
「はい! それでお願いします。」
なぜならエンジェラをほんとに近くで守れるからである。
カノー様は私の言葉を聞くと、すぐに復活へと取り掛かるべく、ある魔法の詠唱を始めた。
「生と死ひっくり変えよ。我は神なり。我の命を使い、チノンを妖精へと変化せよ!
テラレナトゥス!!」
すると私の体は緑と青の2色の光に包まれ、やがて周りの景色が、青や茶色などの現実な色へと少しずつだが、変わり始めた。
私はそんな光に包まれてる状態でも、声が出せることが分かったため、カノー様へと感謝を述べた。
「あ··あ···。声が出る! カノー様!! ありがとうございます!!」
「どういたしましてチノン。わしは少し外へと出てゆく。やがて妖精へと変化して、現実の世界へと戻れるだろう。ではまた。」
するとカノー様は私を置いて、ドアの外へと出ていった。
私はカノー様が出ていってからみるみるうちに、体がどんどんと小さくなり、背中から透明な羽が生え出して、周りの景色もどんどんと現実にある色へと変わっていた。
そしてそれから数分後、私を纏っていた光は消え、そこには体が枕サイズしかなく、背中から白い羽が2つはえ、髪や目はそのままで、白いドレスがやがて濃い青へと変化し、完全な妖精となり、復活したのである。
私はその自分の体に戸惑いつつも、エンジェラのことが気になったため、言葉を発し部屋のそとへとゆくのであった。
「待っててね。エンちゃん!!」




