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英雄記  作者: ターコ
4章 悲しみの戦
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71話 崩壊という真実

今回はラミア視点です。

私達は戦闘を終えたイア達とともに、エンジェラと私の戦いをしていたとこで休憩しつつ、周囲を見渡していた。

そして私の前で座っているエンジェラの方に目をやると、エンジェラがずっとある方向を見ていたので、その方向に私も目をやると、目線の先にいたのはヒロとずっと均衡しながら戦っているマメだった。

そして私はエンジェラへと問いかけた。


「エンジェラ、マメのことでなにか気になるのか?」


私の言葉にエンジェラは体を一瞬震わせてから、私の方を振り返ると真剣な顔で答えてきた。


「よく分かったねラミアさん! まぁ気になるというか、ラミアさんやラビスやパスティさんやレナさんの闇落ち? で少し暴走みたいな感じだけど、なんかマメからは違う気がしたんで、気になってたんですよ…」


「あぁ···。まぁこれは話ししてもよいかもね。ね? ラビス」


私はエンジェラの言葉を聞いてから、少し考える素振りをした後、エンジェラへと返しつつ、ラビスの方を向いた。

するとラビスは無言で頷いたので、私がエンジェラへと答えようとしてきた時、ラックが私へと問いかけてきた。


「ラミアよ。この闇落ちの正体もできたら聞きたい。」


「ラックさん大丈夫ですよ。それも踏まえて話しますので。」


「分かった。すまぬな。」


ラックの言葉に、私は答えるとラックは周りを警戒しながらも、私の近くに少し寄ってきた。

そしてその場にいたチノンとエンジェラとイアとリビーは私を見て、ラビスは少し俯いていた。

そして私はこの状況が始めてだったため、緊張を軽くしたが、深呼吸して落ち着かせながら話した。


「さて話すわ。 まず闇落ちの正体だけれど、あれは嬉しさや楽しいといった+の感情や楽しい思い出を抑え込み、嫉妬や憎しみなどをいった-な感情や、嫌な思い出などを力とし、その人の力を倍増させ、その人の体を乗っ取るといういわゆる催眠術に近いわね。

まぁ正体についてはこれしか分からないのだけれど、マメだけはこの催眠と他にも色んなことを私達がしてしまったからね。 あれはほんとに謝って許されないことをしたと思っているわ···。」


私はそう話しながら少し俯いた。だが周りの人はずっと黙ったまま、聞いていたため、私はそれを見て、ため息をつくと話を続けた。


「(はぁー) さて続いてマメに何があったということだけど、これはかなり時間を遡るわ。 そうこれは、マメがエンジェラ達の囮となり、1人でその場に残った時の話よ。」


〜回想〜


エンジェラ達が学校の範囲から出ていった時、私とラビスとパスティの前には、ラビスに殺されたマメの姿が転がっていた。

そんなマメの死体を蹴りながら、ラビスは笑いながら呟いていた。


「アハハっ! あなたのせいでエンジェラを殺ししそびれたわ! まぁでもいずれ、殺すんだけど! アハハっ しかし無様な姿ね! あははははははっ!」


「ラビスそんぐらいにしておけ。 ラミアこの死体は消しておけ。」


「はーい!パスティ様!」


「了解しました。パスティ様」


パスティの指摘に、ラビスは蹴るのをやめパスティの所へと戻り、私はラビスと入れ替わり、マメの所へと逝き、ある魔法を唱えようとした時だった。

マメの横に謎のフードを被った人が現れ、私の手を掴み手に送っていた力を遮断したのである。


「その死体はまだ使える。だから消すな。」


その人から私はすぐ逃れ、パスティの所へと戻ると、ラビスは警戒しパスティは目を見開いて固まっていた。そしてそんなパスティのことは知らず、ラビスはパスティへと問いかけた。


「パスティ様、アイツも殺りますか?」


「私を殺す? 舐めた口はすぐに閉ざした方がいいわよ?」


ラビスの言葉の直後、ラビスの首元に剣が突きつけられ、ラビスへとそのフードの人は答えた。

そしてそんな状況に、パスティはラビスとラミアと言葉をかけた。


「ラビス。ラミア。警戒を崩せ。その人には俺でも敵わん。それにそのお方は味方だ。」


「ですが、パスティ様!」


「いいから崩せラビス!」


パスティの言葉に、ラビスが反論したが、すぐにパスティは怒り口調で、ラビスへと答えた。するとラビスはすぐに武器を地面へと落とし、手を頭の後ろにやり、警戒を解いた。私はあまりのパスティの様子に無言で即警戒を解いた。

そのラビスとラミアの状況を見た、その謎のフードの人は答えた。


「よろしい。さすがパスティだな。さて既に学校の掃除をあやつに任せているが、あの空間を既に使ってある。だからそこへとこの死体を運べ。ただ地面の血やこやつの服の血も綺麗にしてからだがな。わしはもうゆくぞ。あ、あとその死体とともに、そこの2人も連れてこい。」


「了解しました。」


パスティの返事を聞き、その場からその謎の人は消えた。

そしてそれからはパスティの指示により、マメの死体をパスティは運んでゆき、私とラビスは色々とパスティへと聞きたかったが、聞ける様子ではなかったため、私とラビスは従い、その場を綺麗にしてから、パスティに指示された部屋へと飛ぶと、中へと入った。

すると部屋の中は青色に包まれていて、その部屋の奥には、椅子に座る先程の謎のフードの人がいて、その謎のフードの人の前には、パスティとマメの死体と、もう一人の女性がいた。

そして私達がドアのとこでその光景に固まっていると、もう一人の女性のちのレナが、私へと笑いながら話しかけてきた。


「ふふっそこで固まってるんじゃなく、ここへと来たらどうかなあ? あ、そ〜れ〜と〜も〜怯えて入れないのかしらあ? あははははははっ」


「レナ黙っておけ、ラミアとラビスだったな。ここへとこい。」


「はーい ふふっ」


「は、はい···」


レナの言葉に、謎のフードの人がレナへと怒り口調で答え、私達へとマメの死体の近くにくるように、手招きしながら話しかけてきた。

レナは軽い返事で答えたが、私達はレナへの怒りと、あまりのことに軽く動揺していたため、焦りながら2人で返事してから、マメの所へと向かった。

私達がマメの所へと着いたとたん、マメの体が、白い光で包まれ、マメはなんと生き返ったのである。


「おおぉー!」


「へぇー」


その生き返ったことに、レナは歓喜し、パスティは感心していた。

だが私達はあまりのことに驚き、言葉を失っていた。

そして生き返ったマメは、周りを見てから目を見開いたあと、状況が少し分かった後、逃げようと思ったのか、すぐにドアの所へと向かった。

だが、そんなマメをレナが笑いながら、魔法なのか分からない棘で串刺しにして、また殺したのである。

それを見た謎の人はレナを褒めたのである。


「よくやったぞレナ。」


「ふふっこれを何回かやるんですかあ? それなら随分と楽しめそうですね。ふふっ」


「あぁレナの予測通りだ。さてパスティ、そしてラミアとラビス。貴様らにもこれからここで、何回かこやつを生き返す。だがらその度に殺せ。」


レナの言葉に、その謎の人はフードの下でニヤケながら、パスティと私達へと指示を出してきたのである。

その指示に、パスティと私達はそれぞれ別の反応を見せた。


「はい。分かりました」


「何でそんなことするんですか? 理由を知りたいです。」


「そんなことする意味が分かりません。理由が聞きたいですね。それにあなたが何者かも分かりませんし。」


そんな私やラビスやパスティの反応に、レナは笑いながら答えたと思いきや、謎の人がラビスへと威圧しながら答えてきたのである。


「へぇーこの方にそんな言葉大丈夫かなあ? アハハっ しかしパスティもやはり硬いねえ〜それとラミアだっけ? あなた面白くはないわね。」


「ラミアだったな。貴様の質問には、後で答えるが、ラビス貴様は今ここで殺してもよいのだぞ?」


「す、すみませんでした···。」


その謎の人の威圧により、ラビスは俯いてしまった。その状況に、レナは笑いを抑えていた。そして少ししてから、謎の人は私へと答えてきた。


「こやつの感情は-が少し深めだ。だから貴様らのようにすぐには闇落ちはしない。だからこそ、何回も殺してから-の感情を浮き彫りにし、私達の仲間にするのだ! これでよいかな?」


「あ、はい···。了解しました。」


「ふむ。よろしい。では始めるぞ。」


そしてそれからレナだけは笑い、私とラビスとパスティは何も言わず、マメを生き返っては殺すのを続けた。殺す度に、マメは何度もそこにいた人達に助けを求めていたが····

そして何回か殺したある時だった。

マメが生き返る時に、光る光が今まで白色だったのに、いきなり黒色へと変わったのである。

それを見た謎の人は、私達へと話しかけた。


「よし。もう殺さなくては良い。今度はで迎えようぞ。これからはよろしく頼むぞマメ。」


すると黒い光が消え、そこにいたのは姿はマメだが、手や足の先が真っ黒に変色していて、声も前は高かったのが、少し低くなったマメが出た。

そしてそのマメは謎の人へと答えたのである。


「はい。ありがとうございます。よろしくお願いします。」


〜回想終了〜


「だいたい以上のことで、マメはああなってしまったのよ。後の話はまたいずれギルドで話す予定よ。」


私の言葉に、その場にいた全員が言葉を失っていた。

だが少ししてから、エンジェラが問いかけてきたのである。


「つまりその謎の人ってのが、あなた達の親玉であなた達にやらさせたって理由っすね?」


「まぁ私とラビスは体の自由が効いてなかったからあれだけど、そこを除けばそういうことね。」


私の返しを聞いたエンジェラとチノンとリビーは地面を殴り、顔で怒りを表していた。

だがそんなエンジェラ達をイアは抑えたのである。


「エンジェラとリビーとチノンよ。謎の人への怒りを現すのは仕方ないのかもしれない。だがそれは今しまっておけ、そしてその謎の人が現れたら力とともに、その怒りをぶつけろ。いいな?」


「イアさんにそう言われたら、仕方ないがないですね。」


イアの言葉に、リビーが返した。そのリビーの言葉に、エンジェラとチノンも黙って頷いた。

そんな3人を見た、イアは私へと近づくと、言葉をかけてきた。


「話してくれてありがとうラミア。お前も辛かっただろうな。だが分かってるな? 謎の人に言われたかもしれない、体の自由が聞かなかったのかもしれないが、お前とラビスがやったことは本来、貴様らの死刑レベルの話だ。だが、今はこんな状況だ。そして多分アピスは優しいからこそ、死刑にはしないだろう。だからこそ、貴様らは行動で示せ。よいな?」


「はい。そうしますよイアさん。そうだろラビス?」


「はい。私がした事は許されない事だからこそ、行動で示します。」


イアに私とラビスが、真剣な顔で言葉を返した。そしたら、イアは笑顔になり、答えた。


「うむ! よろしい! さて全員体休めとけよおお!」


「はい。」


そしてイアの言葉でその場は、またラミアが話す前の賑やかな状況に戻ったが、だがやはり全員色々な事を思っているのか、少し空気だけが冷えた感じだった。


そして私達のその空気を、かなり上の上空から謎の人が見てるとは、その時は誰も知る由もなかった。


「ふふっふふふふふ。 怒りそしてラミアとラビスに対する、あの何ともいえない感情、あぁなんて面白いのだ。さぁマメとレナとパスティよ。残るは貴様らだ。楽しみそして私に、色んな感情を見せてくれ、はははははははっ」











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