65話 手のひら返しのその先
今回はエンジェラ視点です。
チノンが無心に入るだいぶ前、私はラミアの攻撃をセラフィから受け継いだ魔武器の一つである、氷魔剣でラミアの剣を、受け流しながら、頭の中で考えていた。
(んー····結構やばいわね··‼ ラミアが本気を出すと、こんなに強くなるとは正直思わなかったわ··· さてどうしていこうかなあ。。ひとまずこの魔剣の力で様子見していくとしましょうか!)
「凍れ、氷上柱」
私は考えた末、魔剣の効果を使い、地面を凍らし、そこに何百本かの柱をたたせた。
それを見ていたラミアは、柱で姿の見えなくなった私に対して、少し笑いながら、話しかけてきた。
「ふふっやっと攻撃をしてきたかと思えば、姿くらまして私の様子でも見て、隙あらば攻撃って所かしらあ? ふふっ貴方って本当···· 少し人を甘く見すぎではないかな? 無穴」
「くっ」
ラミアがそう呟くと、私が凍らした地面のちゅうおうに、いきなり穴がポカリと空いたと思いきや、その穴が全ての柱を吸い込み、凍っていた地面は全て更地へと戻ってしまった。だが衝撃の影響か、私とラミアは完全に氷の粒により、視界を失われた。
私はそれに対し、少し悔しみも込めて少し呟きながら、地面の様子を見るため、空中へと魔法を使い、浮かんだその時だった。
「ふふふふっ みーつけた!」
私の肩を誰かが、言葉を発しながら、掴んできたのである。
私はその言葉に少し驚きながら、掴んでいた手を外し、その人と少し離れてから、背後へと向くと、そこにはラミアがなんと2人になって浮かんでいたのである。
その分身を見ていた私は、内心動揺を隠せずにいた。
(一体どうなってるの··? ラミアが2人? いやしっかりしなさい私! あれはただの分身よ! 初めて分身を見るけど···)
「ふふっいい反応ね! エンジェラちゃん!
これは普通の分身ではないのよ? まぁネタばらしはいらないわよね? ふふっ」
私の様子を見ていた2人のラミアは、私の反応に微笑しながら、2人とも言葉を合わせながら、私へと話しかけてきた。
その直後、1人のラミアが、手に持っている斧を軽く持ち振り回すと、私へと攻め寄ってきた。
そしてもう1人のラミアは、その場に留まりつつ、上の方向を向いたと思いきや、その方向に手を向けると、青い球体を空へと放つと、もう1人のラミアと同時に、魔法や技の名前を呟いたのである。
「裂け、扇の花よ。 扇花斬」
「弾け、光の歌よ。 弾歌」
私はひとまず、攻め寄ってきた1人の技を魔剣で交わそうとしたが、あまりの威力に逆に後方へと飛ばされ、さらにそこに青い球体が弾け、そこからまるで音符みたいな弾丸が、私へと多数も放たれた。
私はそれを受け止めるため、飛ばされた体を魔法で、立て直してから、青い結界を自分の前に作った。
「くそっ··· イーテアム! そして二重ひし形結界!」
そしてその結界で、全ての弾丸受けきれたが、その弾丸の爆煙で私の、周囲は全て囲まれた。
だが、私はその時ニヤケながら、ある事を思っていた。
(やっぱりラミア先生だね。 少し単純すぎですよ。)
私がそんなことを思っているも知らず、2人のラミアは、爆煙の中へ弾歌を放ちまくっていた。
そして放たれては私が、結界を作り、爆煙が起きるを続けてを、何分もかなりの爆音を鳴らしながら続けていた。だが、ある時私はミスを犯してしまった。
「しまっ····」
私は結界に導入するはずの、魔力量を焦りの影響か、半分までしかいれてなく、私は片方のラミアの攻撃は、受け止められたが、もう1人のラミアの弾歌を受け止めきれず、くらってしまい、私は爆煙の中から、地面へと落下してしまった。
その私を2人のラミアは空中で、笑いながら言葉を発していた。
「アハハ! ついにやったわ! ついにあのエンジェラを倒したわ! ふふふふあははははっ!」
だが次の瞬間だった、少し後方へといたラミアが、何者かの攻撃を喰らい、地面へと落下して、そのまま消えてしまったのである。
それを見た本物のラミアは、その偽物のラミアがいた方向を見た途端、驚いた後、地面を指差しながら、その者へと言葉を発した。
「な、なぜ生きてるんだ? ここはかなりの空中だぞ! ここから気絶して落ちたら、どんな狂人でも死ぬほどに、でもなんでお前は生きてるんだ!? エンジェラ!!」
「ふふっ やっと素が出ましたねラミアさん。
まぁあなたの質問に、1番よい回答を与えましょうか。 ここまで全て私の作戦だということですよ? ラミアさん。」
そう私は生きていたのである。そして私のラミアの戦いは、また苦難の戦いへと進むのであった。




