57話 部下
どうもーターコです。今日も頑張って書いてくので、よろしく!
今回はラック視点です。
また時は遡り、これはまだマメの指示により、イア達へと魔物が飛びかかって来ていた時のことである。
「うわあああぁぁぁ!! 空から魔物が降りながら、攻撃してきたあ!」
1人の幹部が、武器と武器を持っている手をガタガタと震わせながら、叫んでしまった。
それを見た私はその幹部へと、圧力をかけながら、激怒した。
「おい! そこのお前! あの程度で怖がってるんじゃねえ! もし無理なら即逃げろ!」
その怒られた黒髪の短髪の男性である、第14階位である イセスは、あまりの圧力に、体が固まってしまった。
それを見た私は、舌打ちをするとある事を思っていた。
(チッ これだから、嫌なんだよ。部下をだばねるってのはな)
ー回想ー
これはギルドから、今の場所へと来るまでの話である。
私はイアと横並びで、アピスのすぐ後ろをただ黙って走っていた時だった。突然走りながらだが、アピスが私へと念を飛ばしてきたのである。
〔そういえば、ラックに頼み忘れていたことがあったよ。〕
〔ん? どうした? こんな時に急な頼みとは珍しいな。そんで頼みってのはなんだ?〕
いきなりのアピスからの念に、少しは驚いてしまったが、私は真剣な顔のまま返した。
その私の返答を聞いてから、少しの間を取り、アピスはまた念で話しかけてきた。
〔ラック。私とシャケは今回は部下の指揮を取れない。 だからこそ、今回部下の指揮はラックがだしてくれ。頼む〕
〔え!? ちょっと待てよアピス。部下の指揮ならイアに頼めば良いだろ? なぜ私なんだ? アピス忘れたわけじゃないよね? 私は元々あそこにいた時の経験で、部下が嫌いだってこと···〕
私はアピスの言葉に、驚き、少し焦りながら、私の過去を少し話、返してしまった。イアはそんな私の顔を、無言で見ていた。それに私は気づいていなかった。
そんな私の発言に、アピスは冷たい声で念を私に放ってきた。
〔えぇ。分かってるわよ。分かっていながらもあなたに頼んでるのよ。〕
〔···分かったよ〕
私は呆れながら、念で返したのであった。
ー回想終了ー
私が思い出しながら、色々と思っていた時だった。私の横にいたイアが、肩をぶつけてから話しかけてきたのである。
「ラック! あなたは何も分かってないわね〜アピスから何か頼まれたのでしょ? アピスが人に頼む時は必ずなぜか理由があるのを、あなたも分かってるでしょおお?」
「ん? あぁイアか。 あぁそうだな。だがすまねえ。今回ばかりは、私にもわかんねえや..」
私がそう、呆れながらイアへと返した。
そしたら、イアは頬を膨らまし、ムスッとした顔になったと思ったら、溜息をつきながら、武器を構え、前を見据えた。
「はぁ〜。本当にあなたは馬鹿ねラック。 あなたはいつから1人なのよ。 "1人じゃないなら、そのもう1人のために、あなたが前を向くのが当然" だと私はおもうわよ。ラック」
私はその言葉に、目を見開き驚いてしまった。
私はその時あることを、思い出しながら、考えていた。
(私は、イアやアピスと出会うまでずっと1人だった。だからこそ、ずっと1人だったことを引きづっていた。だからこそ、私に関与したり、教えをこいたりしてきた、部下が嫌いだった。いや違うわね。私は、あの頃の自分を否定したくなかったんだわ。きっと···)
そんなことを、私は頭で考え、そしてイアへと少し笑いながら、お礼をした。
「ふふっ本当にイアは、私にとって大事なパートナーね。ありがとう。 そ·し·て、イセス先程はすまなかっ···てイセス危ない!!」
そして私が、イセスの方を向き、謝ろうとした時だった。イセスのすぐ側へと転移が使える人型の魔物のこと、 レグリアスが現れたのである。
私は少し遠くにいたため、間に合えないため、ただイセスへと手を伸ばしていた。
そして私の言葉に、気づき、すぐ目の前に魔物が現れたイセスは余りの怖さに、私に手を伸ばしながら、言葉を発していた。
「え·····? あ! あぁ····ラックさん!」
(くそっ私があんなに怒っていなきゃ、救えたのに···くそっ)「イセスぅぅぅ!!」
私がイセスのことを思い、さらに手を伸ばしイセスへと叫んだ時だった。
誰かが、イセスの近くに現れ、レグリアスをいとも簡単に、吹っ飛ばしたのである。
そしてその人は、吹っ飛ばしてから、武器をしまうと、イセスを庇いながら、私へとはなしかけてきた。
「ふぅ〜大丈夫かい? イセス? まぁ間に合って良かったわ! そしてラックさ〜ん! あなたがシャキッとしないで、誰がシャキッとするんすかあ?笑」
「ひ、ヒロさんありがとうございます! た、助かりました···」
「ホッ··ってヒロ! ありがとうってなんだそのにやけ顔は!(ありがとうヒロ···)」
そう、イセスを助けたのはヒロだったのである。そして私は、ヒロへと軽く怒りながら、心ではお礼をした。
その私への反応に、ヒロは軽く笑いながら、私のことは無視し、イセスへと話しかけた。
「イセス! 油断はするな! 冷静に判断し、敵に立ち向かえ、じゃないと死ぬぞ?」
「って無視かい!」
「····はい!」
イセスはヒロの言葉に、深呼吸をして体を硬直をとってから、真剣な顔になるとヒロへと答えた。
その間に、私はヒロへとつっこんだが、それも無視され少し俯きながら、しょげてしまった。
そんな私に、今度はイアが話しかけてきた。
「ラック。もう敵はすぐそこよ。言うことあるでしょ?」
イアのその言葉に、私は俯きながら少し微笑すると、部下へと声をかけた。
「ふっあぁわかってるよ。イア!
全員聞こえるな? 敵は空から降ってきていて、もうすぐそこだ。だが、うちらのが強い! だからこそ、先程ヒロがイセスへと言葉をかけたように、冷静に判断し、敵に立ち向かって、アピス達への負担を減らせ! 良いな!?」
「はい!」
私の言葉に、イア含め全員が声を出し、返事をした。それに対しても、私はある事を思い、掛け声を出し、私は武器を握っていた手を強く握り、地面を砂煙をたつほど、蹴り空へと飛び、敵へと先陣を切ったのである。
(ふっまさか私がこんなこと言う事になるなんてな。まぁ礼をいうよ。ヒロとイア、そしてアピス。気づかせてくれてありがとうな!)
「では行くぞ! 勝利のために!!!」
そしてヒロを除く、私達と魔物との戦いが始まるのであった。
以上となります。
ではまた次回〜




