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英雄記  作者: ターコ
4章 悲しみの戦
52/170

52話 戦の幕開け 後編

どうもターコです。

友人から色々とアドバイスを頂き、すごく助かりました!

それで一応そのアドバイスを参考に、10話までは何とか、修正終えました。良かったらお読みください〜では52話をどうぞ〜

今回はエンジェラ視点です。

これはギルドから出発する少し前のことである。

私とチノンはアピスの部屋から出た後、チノンと自分達の部屋に移動していた。アピスの部屋から自分達の部屋までは、昨日の会議後に調べた所、そこまで遠くなかったため、歩いて向かうことにした。

そしてしばらく歩いた所で、チノンがなぜか立ち上まった。私はそれにすぐ気づき、チノンに声をかけた。


「チノン?どうしたの?」


「····」


チノンは少し俯きながら、黙っていた。そんなチノンに私は首を傾げていた。そしてそれからそのまま数秒がたったその時、チノンはやっと口を開いた。


「ねぇエンちゃん··1つ聞きたいことがあるんだけどいいかな?」


「ん?どうしたの?私にならなんでも聞いてもらってもいいよお〜」


私は元気よくそう、返した。そんな私の元気よさを、無視しつつチノンは私に、目を合わせず少し冷めた声で聞いてきた。


「エンちゃんってさシキくんのこと···その本当に好きなんだよね···?」


「え!···えぇぇえ!!?い、いきなりな、なによチノン//」


私は驚きつつ、顔を赤く染め焦りながら、返した。チノンは私に対して、真っ直ぐ聞いてきた。


「お願い。確認したいの···だからちゃんと答えて···」


「チノン···」


チノンのその真剣さは私にも分かっていた。ただ、さすがの恥ずかしさに、返しずらかった。だが、さすがのチノンの真剣さに、私は折れ、まだ顔の赤さは変わらなかったが、意を決し話すことにした。


「わ、私は··そ、その···す、好きよ//」


(やっぱりそうだよね··だって···前から好きだったもんねエンちゃんは··私が入れる隙間なんて···)


私の返しに、チノンは何も返さず俯いてしまった。私はそのチノンの異常さに、心配になったため、チノンに呼びかけた。その時には顔の赤さはなかったと思われる。


「チノン?本当に大丈夫?何かあったの?何かあったのなら教えて?私が手伝えることならなんでもするよ?」


「あ、いや···アハハっなーんでもないよ!エンちゃんへの気持ちを確かめたかっただけ!ちゃんと前は失敗してたけど、今度きた時はしっかりやるんだよ?」


チノンはいつもとは微かに、違う話し方で答えてきた。私はその微かな違いに、気づいてはいたが、少し顔をまた赤くして、答えた。


「そ、そうなのね!だ、大丈夫よ!た、多分今度はせ、成功させてみせるわ!」


「え〜多分なのおお?ちゃんとしっかり頑張ってよねええ?アハハっ(やっぱり··私には応援することにしか···)まぁそれじゃあ部屋にいこ?もしかしたらシキくんとセレンちゃんがいるんだし!」


チノンはそれを言い残し、また歩き出した。私はチノンの言葉に、少し悲しさと寂しさが入ってるのを感じたため、チノンに少し手を伸ばそうとした。だが、ある事を思いそれをやめた。


(何をしてるのよ私··もしかしたらチノンにだって、話したくないことの悩みの1つや2つあるっていうのに··)


「エンちゃん置いてくよおお?」


私が立ち止まりながら、考えてると、先に言っていたチノンが、こちらを向き、答えた。


「今からいくわあ〜」


私はそう返事をし、歩き出した。そしてそれから2人は会話することなく、部屋の前に着いたその時だった。アピスからギルドの放送が聞かされたのである。私とチノンはその放送に、お互い話しながら向かうことにしたのである。


「エンちゃん!魔物がここに迫ってるって···」


「ええ!相手も本腰を入れてきたってことよ!ほら行くわよ!チノン!」


「あ、うん!」


私とチノンはすぐ、部屋の装備品などをとり、エンジェラの力でギルドの入口に移動した。

そしてそれから色んな人達が、飛んできた。私達はそんな中ただ、無言でいたが、私はチノンの手を、チノンも私の手を握りあっていたため、少しの安心感はあった。

そしてアピスが来て、色々説明してから、アピスの掛け声に、私達も返事をした。そして皆が走り出す中、私とチノンはお互いの名を呼び合い、覚悟を確認し合い、幹部達の最後尾として走り出した。


「チノン!私はラミア先生をとめ、必ず元に戻すわ!」


「エンちゃん!私は何としてでもラビスをとめ、必ずどんなことになろうと元に戻すよ!」


そんな私達の会話を聞いていた、リビーや、アピスは少し顔を笑顔にしながら、そのまま町への入り口まで走った。

そしてそれから何も無く、町への入り口へと着いた私達を含む集団は、アピス、シャケを先頭に横並びに並んだ。私とチノンが、そのすぐ並ぶことへの素早さなどに驚いていると、アピスが私達へと声をかけてきた。


「エンジェラとチノン!何をしている?君達は私とシャケの横に並ぶんだ!」


「え?あ、はい!」


「はい!」


私とチノンは少し緊張しながらも、幹部達の集団の前へと行き、アピスとシャケの横へと並んだ。そして私とチノンが並んだのを、確認したアピスは私達に近寄り、声をかけてきた。


「エンジェラちゃんとチノンちゃん 多分緊張しているだろう!初めての事だし、仕方がない。でも相手となる、ラミアやラビスはもう手練れ並よ。今のままじゃ、瀕死に追い込む前に死んじゃうわ。だからこれだけ最後にいっておくわ。

“自分のために戦いなさい"」


私とチノンはそのアピスの言葉に、少し体が軽くなったのを感じた。私もチノンもその軽くなったことに驚いたが、すぐにアピスへと返答し、頭を下げ、お礼をした。


「はい!ありがとうございますアピスさん!」


「ありがとうございます!アピスさん」


アピスは私の言葉に、一切答えず、元の位置に戻り、前へ向け武器を構えた。私とチノンも頭を上げ、お互いに見合い頷いてから、真剣な顔になり、武器を構えた。

私達が武器を構えた直後、目の前から嫌な風が吹いてきた。

その場にいた全員が感じた。


〔目前までもう相手の集団が迫ってきていると。〕


その風が集団の最後の方にいる人達にまで吹くと、その場にいた全員が武器を強く握り前を見据えた。

そして前の方から曲がり角から、私とチノンは聞き覚えがないが、その場にいた全員が聞き覚えのあるであろう笑い声が聞こえたのである。


「アハ、アハハハハハ!本当に待ってたああ!それもあんなに集団で!これは傑作ねえ〜アハハハハハ!」


そう、レナが先頭に立つ、相手の集団が現れたのである。

アピスとシャケと私とチノンはその時、相手のことを思っていた。


(レナさん···絶対に許しません。)


(パスティ···)


(ラミア先生···)


(ラビスちゃん···)


私達がそう思った直後、レナが私達の数メートル先に迫った所で、止まるとその後からパスティという人が現れたのである。そしてそのパスティはこちらの集団に向け、大声と圧力が混じっている声を出てきた。


「やぁこれはこれは!元私がいたギルドの人達!そしてアピスやシャケ!そして逃げた数名!今からここで!死ね!」


そのパスティの言葉と同時に、後ろの方にいた魔物がある人物が空へと飛ぶと、こちらへと襲いかかってきた。

私とチノンはその人物のことを知っていたため、その人の名前を呼んだ。


「うそ!マメ!?」


「う、嘘でしょ?マメくん?」


名前を呼ばれたマメは途中でおり、魔物はそのまま、幹部達に襲いかかった。幹部達はその幾千の魔物達と応戦していた。

そして私達の後ろ側におりた、マメはこちらを向き、ニヤケたと思ったら話しかけてきた。


「あ〜あの時、俺を置いていったエンジェラとチノンじゃないかあ〜なんであの時置いて言ったのおお?結構寂しかったんだよおお?それをあの方に助けてもらって今はこうして、力も付けれた!だから、エンジェラとチノン〜俺は今から2人を殺すよお!ハハハッ」


そのマメの言葉に、私とチノンは少し怯えてしまい、罪悪感が体の底から浮かんできてしまって、体が動けなくなった。

そんな状態の私達の所へ、マメは笑顔になりながら武器を構え、地面を蹴り向かってきた。私とチノンはそれに目を瞑ってしまった。




以上となります。

次もいつになるかは分かりませんが、良かったらお読みください!ではまた次回〜

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