5話 訓練 中編
「皆準備は出来た!?」
私は皆へそう聴くと、各場所から返事が戻ってきた。
「私はいつでもいいわよ?」
「少し待って!チノンどの剣にする?」
私はチノンの方をみると、チノンは剣選びに少し戸惑っていた。少し悩みながらも、チノンは決めた。
「んー片手剣にしようかなあ!危ない時に盾で
守れるし!」
それを聞いたシキは少し考える素振りを見せつつも、頷きをして、私の方を向いて、少し大きめな声で答えた。
「ほむ よしエンジェラこちらもokだ!」
シキからそう聞いた私は始めることにした。
「よし!なら始めようか、チノン深呼吸してゴ
ブリンの動きをよく見つつ、戦うのよ!結界は
私が貼るから、ラビスお願い!」
それに対し、ラビスはため息をだすと、多少呆れた声をだした。そしてチノンの方を向き、少し大きめな声に変えて答えた。
「相変わらず魔法使えるとかホントにこちらの
方で勉強してた方が良かったんじゃないのお?
まぁいいわ チノン行くわよ!」
それを聞いたチノンは、シキに背を向けラビスの方を向くと、頷き答えた。
「うん!皆ありがとう〜お願い〜 スーハァー」
私は微笑しつつ、周りに被害が及ばぬように、簡単で透明な結界を貼り、ラビスが肌が緑色の、橙色のトカサが頭についてるゴブリンを召喚した。
「へへへー美味しそうな人間だギャー。」
そして私は指示を飛ばした。
「チノン構えなさい!」
それに焦る表情を見せつつも、答えた。
「う、うん汗」
「ギャーギャー」
そしてチノンは一気に集中して、あることを
思いながら、銀色の盾と銀色の剣を構え、ゴブ
リンとの戦いに望んだ。
(私は覚悟を決めたハズ、大好きなエンちゃんを守る覚悟を!だからこそ私はせっかくシキくんや、エンちゃんや久しぶりにあったラビスちゃんが用意してくれたこの場所で、力を付ける。だからこそ)
「倒すんじゃああああああああぁぁぁ!!!」
覚悟を込めた一打はゴブリンに交わされたが、チノンは屈せず攻撃を続けた。それを見た、私はあること思いながらも、また指示を飛ばした。
(へー良い目になれるように、なったじゃな
いチノン)
「チノンその意気よ!だけど敵をもう少し観察しつつ、弱点を見切リなさい!」
「うん!」
だがしかしチノンの覚悟は実らずゴブリンに意図も簡単に攻撃を交わされていて、ゴブリンの攻撃を火花がでるほどに盾で受けてはいるが、苦戦が続いた。
(なんで?なんでよ エンちゃんを守りたいという覚悟じゃ足り無いって言うの?···私はなんでこんなにも弱いの?)
「ハァハァハァハァ」
チノンの疲れを読み取ったのか、ラビスが私に目線で訴えてきた。
(チノンだいぶ疲れてきてるみたいね エンジェラそろそろ止めた方がいいんじゃないかな?)
私はそれに目線で反論した。
(いやまだ大丈夫 チノンならやれる。私は信じてる)
しかしチノンはそれからも苦戦し、未だゴブリンに傷1つ付けられてはいない。ただ盾で火花を散らせながら防いではいるせいか、チノンも疲れてるだけで傷はおってはいない。シキはそれを分析しながら見ていた。
(んー防御面だと、チノンも頑張ってるけど、防御してないゴブリンと比べると先に限界がくるのは···)
(やばいわ!そろそろ盾の方の腕が··)
(腕が上がらなくなってきちゃった···)
シキとラビスとそしてチノン自身もチノンの限界を見切り危ない時と思った時だった。
「チノン!何を諦めてるの!私を守るために力を付けるんでしょ?だったら諦めるなあ!!」
チノンしか知らないはずのことを言われたチノンは驚いて、ゴブリンから目線を私に向けつつ、驚いた顔をして答えた。
「え?なんでそのことをエンちゃんが·」
それに対し、私は腹から声を出すような大声で、答えた。
「チノンとはもう付き合い長いから分かるの
よ!チノンいつも私のことを見てて、一番近くにいるじゃない!」
それを聞いたチノンは少し俯くとあることを思った。
(そうだったんだ。もうバレてたんだ。はぁーあ秘密にしようと思ってたのになあ)
そんな時、ゴブリンの攻撃がチノンへと迫っていた。
さて今回は(心の声)を追加してみました。