48話 方法
私とチノンとリビーはイアに連れられ、アピスの部屋の中央まで、決闘場から転移をした。既にそこにはラックとシャケと真ん中のとこにある、木で出来ていた机と椅子のとこに、アピスが座っていた。私達が来たのを確認したラックは、壁によっかかりながら、腕を胸の前でくみ、片目でこちらを見る状態のまま、話しかけてきた。
「少し遅いわよ。イア!アピスさえも待ちくたびれてたわ。」
「すまんすまん。ラックとアピスとシャケ!この子らと少し話していてな。それで遅くなったわ!」
イアはアピスとラックとシャケに謝ってから、私達の方を1度向きつつ、ラックへ向けて答えた。それにラックはため息をつき、答えようとした時、アピスが割って入った。
「はぁー。あのね···」
「ラックそのくらいにして欲しいのだけど良いかな?」
ラックはいきなりのアピスの言葉にさえも、動じずただ目を瞑ると、黙った。それを確認したアピスは少し呆れた顔をしながら、話し出した。
「さて全員集まったようだね。さてなぜ集められたのかは皆分かるかしら?」
「多分シャケとエンジェラちゃんとチノンちゃんは闇落ちから戻すため、私とラックは多分ほかの魔物の駆逐だけど、なぜリビーを···」
イアそう答えながら、リビーの方を向いた。そのイアの言葉に、ラックも少し目をあけアピスの方をみながら、話した。その状態にシャケがこちらを向くと、答えた。
「ここからは私が話させていただきます。まずイアさんのその考えは、ほぼ正解でもありますが、少し足りてません。実はラミア達の闇落ちを救うには、相手を瀕死にさせてから、プリネムという魔法が必要となる可能性が出たため、リビーを呼んだのです。」
シャケの言葉に、私とチノンは首を横に傾け、イアとリビーはああ〜っと少し口から声をもらし、ラックは少しクスッと笑いながら目を瞑った。そして2人とも同じ内容で、アピスに問いかけたのである。
「つまりリビーはプリネムを、エンジェラあたゃんとチノンの目標である、ラミアとラビスという子にかけるために、呼ばれたんだね?」
「つまり私はプリネムをエンジェラとチノンちゃんの相手である、ラミアさんとラビスという子にかけるために、呼んだんですね?」
その2人の問いかけに、アピスは頷きながら、答えた。
「ああ、その通りだ。だから頼めるか?リビー」
「はい!勿論です!快く引き受けます。」
「うむ。頼んだぞリビー」
リビーはそれを承諾しながら、少し小さく手を握り喜んだ。そんな状況を見ていた、私とチノンは小声で話していた。
{エンちゃん、プリネムってなんだろお?魔法かな?}
{多分魔法だとは思うけど、初めて聞いたわ。}
私達の小声が聞こえたのか、ラックが私達に目を瞑ったまま話しかけてきた。
「エンジェラとチノンだったな。プリネムってのは超級魔法の一種で、超級魔法の中でも、使用者がそこまでいない魔法の一種でな、どんな闇だろうが浄化しちまう魔法なんだよ。」
「あ、そうなのですね!ラックさんありがとうございます!」
「あ、ありがとうございます!」
私達がラックへ対し、少し深く頭を下げつつ、礼をした。そうするとラックは少し恥ずかしさを隠しながら、答えた。
「べ、別にこんなの減るもんじゃないからね。大丈夫よ!」
「あーらぁ〜?ラックちゃ〜ん?もーしーかーしーて〜テレてるう?」
イアはそう言いながら、ラックへと詰め寄った。イアの言葉に、ラックはビクンと体を震わせると、少しイアから遠ざかりながら、答えた。
「い、いやだな〜イア!私が照れるわけないじゃない〜!」
(絶対照れてる···)
ラック以外の全員がその時、そう思った。ラックはそのまま俯いてしまった。そして少ししてからアピスは話を再開した。
「まぁ色々あったが、話は以上だが、なんかあるか?」
「いえ、私はありません!」
アピスの問いかけに、リビーは即答をした。それにつられ、私とチノンも返した。
「私達もとくにはありません。」
それを聞いたアピスは、机を手で叩くと私達に向かって大声で答えた。
「よろしい!ではいつになるのかわからんが勝つぞ!良いな!?」
「はい!」
「へーい」
ラックとイアを除く、ほかの4名は即答したが、イアとラックは遅れて答えた。それに少しシャケは嫌な顔をしたが、無言でいた。そして私達の返事を聞いたアピスは答えた。
「ではリビーとエンジェラとチノンは解散せよ!あとは残れ」
「はい」
そう返事した私とチノンとリビーはその場から姿を消したのであった。
一方その頃、セレンを探してるシキはというも、名前を呼びながら歩き回っていた。
「セレン〜どこだあー?いたら返事してくれええ!」
しかしどこからも返事は無かった。その時だった。
「······だにゃ。」
「え?今のって。走るか。」
微かに遠くからセレンの声が聞こえたシキは、その場から声が聞こえた方向に走りながら向かうのであった。
以上となります。なんか面白くなかったらすみません。ではまた次回〜




