36話 ギルドの過去編 後編
どうも〜ターコです〜
明日か近いうちに、設定資料集をまた更新しようかなと思ってます。
では36話どうぞ!!!
そして私は観客席から戦いを見ていた。しかしいくら経っても、パスティとシャケは出てこなかった。
(ちょっと二人は何してるのよ。今でも結構強そうな人出てるっていうのに。)
私がそう思った時だった。パスティが闘技場内の左の方の入口から出てきたのである。
(やっと出てきたのね!本当は声だして、応援したいけど、邪魔になるだろうし、やめとこっと)
私はそう思いながら、パスティの試合に集中するため、観客席の前での方へ、白い石の階段を降りて向かった。そして一番前へとつき、パスティを見ると、パスティがいつもと違うことを私は感じた。
なぜかというと、パスティの顔が少し歯を噛み締めしつつ、武器を強く握りしめてたのである。しかしパスティの相手はそこまで強そうではなく、普通に簡単に倒せるぐらいの敵だったため、疑問に思った私はパスティの頭に念を送り問いかけた。
〔貴方。もし聴こえたなら返事をちょうだい。なんでそんなに、まるで強い相手と戦うように強く武器を握りしめてるの?〕
その問いかけが聞こえたのか、パスティは一瞬体をビクンと震わせると、強く握ってた手を緩め、答えた。
〔あぁアピス聞こえてるよ。多分次のシャケの相手を見れば分かるさ。さて試合始まるから切るな。〕
そうパスティは言い残したと同時に、試合の合図が始まったため、私はそのまま念を切った。そして試合は当然のように圧倒的な差で、パスティが勝った。私は喜びたかったけれど、さっきの話を聞いたのもあってか、心から喜べなかった。そして勝ったと同時に、パスティから念話が私に届いた。
〔アピス。俺はそちらには戻れん。シャケになにかあったらまずいから、入口手前にある控え室で見てるよ。あと試合前後は絶対にシャケに念話はするなよ?〕
私はその念話に怒りの感情が入ってたのを感じた。そして私は少し焦りの感情を含め、送り返した。
〔わ、分かったわ。しないから安心して。〕
そうすると、パスティ側から念話が勝手にきられた。私はそれにため息しながら、闘技場の方を見た。さっきの試合の、余韻からだろうか周りがざわついてた。
そして次の試合の選手が、闘技場中央に出てきた瞬間、私は目を疑った。そしてさっきまでのパスティの言葉がやっと、理解出来た。そう中央にいたのは、シャケとレナだった。私は心の中で、あることを思った。
(なんのために、出てきたんだレナは。まさかと思うが、シャケをいたぶるため?いやそんなまさかね····)
しかしその思いは、的中してしまうことになる
ことをその時の私は知らなかった。
そして私は観客側から、パスティは控え室から二人に注目していると、レナが大声で周りに話し出した。
「さぁさぁ皆の衆今日の私の人狩りの時間へようこそ〜ギルドの獲物は〜隣町のギルドの〜幹部さ〜ん どんな悲鳴をあげてくれるのかあ さーてご覧あれええ アハハっ!」
レナがそう言うと、周囲にいた数名の男性達から、歓声が起こった。私はそれを確認した瞬間、すぐさまシャケのことを思った。
(シャケ大丈夫かしらね···あの子まだ私達よりは弱いから心配だわ···)
私がそう思った瞬間、シャケが怒り口調でレナに向けて話した。
「おい!さっきはできなかったが、今はだれにも邪魔されないだからこそ、お前を潰す!」
その言葉に、レナは笑いながら反応した。
「アハハハハッ私を潰すだって?笑 アハハっいやあああ貴方面白いこというのね笑 いやあああ私も少し、今のでイラッときたから貴方で遊んであげるわ!!」
そしてシャケは肩に力が入った状態で、レナは笑いながらいつもの状態なのか、軽めな感じで、試合は開始された。
試合の初めは砂煙が上がるほどの剣と剣のぶつかり合いだったが、それはレナの計画通りで、途中からレナの一方的な展開だった···
そんな中シャケはあることを思いながら、戦っていた。
(私はアピス様やパスティ様を守るために、力を付けてきた。だから俺は···)「ここで負ける訳には行かないんだああ!」
「シャケ馬鹿やろお!突っ込みすぎだ!」
その控え室からのパスティの言葉に、シャケは自分がレナの間合いに突っ込みすぎたのを知った。しかしもう遅かった。レナは笑いながら、シャケを吹っ飛ばしたのである。
「アハハっ負けるわけがない?こんなに弱いのにいきがってんじゃないわよ笑あなたにはあのパスティやアピスを守れる力なんてこれっぽっちもないわよおおおアハハっ」
そしてシャケが吹っ飛ばされた状態から、さらにレナが一打を入れようとしていたので、パスティが闘技場に乱入し、レナの剣を持ってた方の手を掴み、パスティはそのまま、闘技場の端まで、レナを投げた。
壁が崩れ、レナが飛ばされた周囲は砂煙に覆われた。それを確認したパスティはすぐにシャケの元へと駆け寄ると、シャケはブツブツいいながら、体は痙攣していながら、倒れていた。
「ボクハヨワイボクハヨワイボクハヨワイボクハヨワイボクハヨワイボクハヨワイボクハヨワイボクハヨワイボクハヨワイ」
「お前は弱くねえ!お前は強いから気をしっかり持て!シャケ!!!」
パスティがいくら声をかけても、シャケには届かなかった。私もパスティがシャケのとこに駆けつけた時に、観客席から降り、しゃけの元へと駆け寄った。そしてパスティへと状況を聞いた。
「貴方!しゃけの様子はどうなの?」
私を確認したパスティは私へ状況を伝えた。
「あぁアピスか、今シャケは精神が壊されてたから、ひとまず眠らしたよ。しかしあの野郎···」
パスティはそう言うと、壁が壊れてるほうを見た。私もそこを見ると、そこから1人の女性が出てきた。
「痛いじゃなああい!あらこれはこれは全員お揃いじゃない!!!これは私も流石に勝てないわね!いいわ。今日の所はこのくらいにしといてあげる!でもね?」
そう言うと、レナはパスティのすぐ横へと移動すると、何かを服のポケットへと入れた。
パスティは横にいたレナへ向けて、腰に忍ばせてた剣を抜き取り、向けた。
「何をした?俺はいつでもお前を殺せるぞ?」
そう言うと、レナはすぐ遠ざかり、パスティへ向けて、あることを話した。
「もしその倒れてる馬鹿な子の仇を撃ちたいのならそこへと来なさい。それじゃあねギルドの皆さん ふふふアハハハハハハ」
レナはそう言い残し、その場から消えた。
私はそのパスティのポケットに入ってる紙みたいなものが気になったので、聞いてみた。
「貴方その紙見てみたら?」
そう言うと、パスティは無表情のまま答え、シャケを抱えた。
「いやいい。帰ってから確認する、さて帰ろうぜアピス」
パスティはそう言いながら、周りを見渡していた。私も周囲を見渡すと、周りがざわつきつつ、こちらをじっと見ていた。
それを見た、私はパスティへ顔を戻し、答えた。
「そうね!ここにいるのはあれだし、戻りましょう。」
そして私達はギルドへその闘技場から転移したのであった。
少し長めですが、以上となります。 ではまた次回〜




