12話 仲良し
シキと私は片付けを終え、チノンと一緒にクラスへと戻り、昼食を食べだした。そしてチノンが私の弁当もじっと見てきた。そんなチノンに私は箸を口で咥えながら、首を傾げているとチノンが話しかけてきた。
「エンちゃんのお弁当可愛い!お母さんに作ってもらったのお?」
「そうよ!私のママは料理の天才なんだか
ら!」
私は口に咥えていた箸を離し、口に入れていた食べ物を呑み込んでから、チノンへと返した。
そして私とチノンが話し始めたその時、シキが割って入ってきた。
「へぇー美味そうだな!」
「でしょー!?ってシキの弁当も美味そうじゃ
ない!」
(近づいて来た!?くそおお可愛い)
私が近づいた時、シキは少し赤面しながら、そっぽを向いた。シキはそっぽを向いた状態のまま、話を続けた。
「よ、良かったらいるか?1口」
「え?いいの!?」
「あ、いいぞ!ほら口を空けて!」
そうすると、シキは卵焼きを箸で掴み、私に伸ばしてきたので、私は耳にかかった、髪をたくしあげながら、その卵焼きを頂いた。
「あーん んー美味しい!これもしかしてシキ
が作ったの?」
「そ、そうだよ!美味しかったのなら良かった!って··」
「ん?どうしたのよシキ··って·」
シキが当たりを見渡し、少し赤面しながら見ていたので、私も見渡したら、チノン含め周りがニヤニヤしながらシキと私を見ていたのである。それをみたシキと私はすぐ焦りながらだが、誤魔化した。
「あ、皆違うからね?これはその···そう、ただのじゃれあいよ!じゃれあい!」
「そ、そうそうエンジェラの言う通りじゃれ合いだから!!」
そう誤魔化すと、マメが呆れながら返答してきた。
「分かってる分かってる。夫婦ごっこというじ
ゃれ合いだろう?」
「ちょっマメくん?それは言い過ぎだよお笑」
「えー?そうかあ?まぁいいけど!」
マメの言葉に、チノンは微笑しながら、マメへと注意した。そしてそれにマメは微笑しながら答えた。
その2人の会話に、私とシキは赤面しながら俯いてしまった。
「むぅー」
「ぐぬぬ」
そしてクラス全体に笑いが起こったが、少ししたら落ち着いたので、私達は目の前に置いてあってまだわずかに残ってる、弁当のおかずを食べ始めるため、弁当を見つつ、シキと私はお互いに言い合った。
「うぅー ま、まぁ食べましょ?シキ」
「そ、そうだな。食べるか。」
「ふふっ」
私達を見た、チノンはまた笑ったので、少しムスッとした顔で、不信感を持ちながら二人ともチノンへと聞いた。
「な、何よチノン···」
「な、なんだよチノン···」
「いやあなんでもお?相変わらず二人は仲良し
だなあっと思ってね!」
チノンの言葉に、二人は顔を見合わせ笑い、それにつられクラス全員が微笑をした。
そして廊下からラミアがやってきた。私達はそれを見た瞬間、急いで飯を腹に入れた。
「みんなあ?食べ終えたかなあ?そろそろ授業を始めるわよおお?」
「はーい!食べ終えた人から片付けをしてくだ
さい!」
「ありがとうねマメくん!」
そしてマメの号令で、全員が食べ終え、片付けが完了したと、確認したラミアは授業を始めるのであった。




