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英雄記  作者: ターコ
1章 平和と予兆
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11話 好き

シキと私で、片付けをはじめた。

シキは剣の汚れを拭き取り、私は結界を解除後拭き取られた剣の浄化をする。

そして二人は一向に顔を合わせなかったが、片付け前にシキはチノンと小声で話していた。


ー回想ー

これはラミアの号令で、皆が解散してる時である。俺はチノンに、服の袖部分を引っ張られ、顔を近づけるように、チノンが手で合図してきたため、俺は顔を近づけた。そうすると、チノンが小声で話しかけてきた。


{シキくんシキくん}


{ん?チノンどうした?}


俺も聞き返した。そうすると、チノンは少し声のボリュームをあげて、問いかけてきた。


{片付けで仲直り頑張るんだよ?ちゃんと思い

を伝えてみたら?}


{ちょっそれは無理だよ!あいつ怒ってると思

うし、それに仲直り出来たとしても言えないっ

て。。。}


{えーそこは努力だよ。シキくん!}


俺はチノンの問いかけに、焦りながら、返答してしまった。それに対してチノンは、ガッツポーズしながら、さらに言って来たため、その時の俺はおされた。


ー回想終了ー


チノンに言われたシキは、たまに私の顔をチラ見していた。それに気づいた私はわざと顔を合わせなかった。その2人の間を、先程の冷たい風とは違う、暖かい風が流れていた。


(うー気まづいわね せっかくシキと二人きりだって言うのに。。)


(くそっ何を迷ってたんだよ俺はせっかくエンジェラと二人きりだと言うのに。。)


そう実は二人は両思いだったのである。

これは二人の入学式直前の頃まで遡る


ー回想ー


これは私とチノンが、入学式のために、学校へと初めての白い制服を来て、初登校していた時である。

学校の門の前で、チノンが元気に話しかけてきた。


「エンちゃああん!今日から学校だねえ!」


「そうねえ!チノン!新しい友達でも作れたら

嬉しいわ!」


チノンの元気さに、私も笑顔になり、私も元気よく返した。そしたら、チノンがある方向を指差しつつ、私の肩を叩きながら、話しかけてきた。


「ねぇねぇエンちゃんあそこ騒がしくない?」


「ん?そうね。なんかあるのかしら。見に行き

ましょ!」


私はチノンの言葉に、チノンの指差してた方向を見た。そしたらたくさんの人達がいたため、私とチノンは行くことにした。そして

チノンと私は騒がしい場所へと向かった。近づくとそこには多数の女性と1人の男性がいた。そして私達が少し遠目の場所で、その人達の様子を見ていると、ある1人の女性が、1人の男性に告白をしていたのだ。


「ホントに付き合ってください!」


「すまねえな 俺は今は誰とでも付き合う気もないんだ。」


「キャー冷たい所もかっこいい!」


告白をその男性は断っていたが、それでも周りの女性達は、喜んでいたのである。そんな様子を見ていた私は、偶然にも、その男性と私の目があったのである。それに、私はあることを思ったのである。


(え?今目があった?)


(あれ?今あそこの女性と目があったか?てかなんだあの女性、他の女性と何かが違う感じがする!)


その男性も、あることを思っていたらしいが、その時の私には分からなかった。そしてチノンは様子が変な私を見て、心配に思ったのか聞いてきた。


「ん?エンちゃんどうしたの?固まっちゃっ

て」


「ん?あ、いや何でもないわ!行きましょ!」


私はハッと正気を取り戻し、チノンへと笑顔になりながら、返事をした。そして私達は学校のクラスへと向かい始めた。そしたらまたチノンが、ウキウキとステップを踏みながらクラスへと向かった。そしたらチノンが少しだけ、美しい声で、歌ったのである。


「そだね!クラス〜友達〜♪」


「ふふっ何よその歌」


「ん?今作ったんだあ!」


「相変わらずねえ〜チノンは笑」


私達はそのまま歩きながら楽しく会話しながら、クラスへと向かっていたその時だった、後ろから誰かが声を掛けながら、ドタドタと走ってきた。


「あの!そこの人!!ハァハァ。。。」


私達はその言葉に振り返ると、さっきの男性だった。そして私達はその男性に、声をかけた。


「はい?あ、さっきの人」


「んー?あ、ホントだ!どうしたのお?」


そう聞くと、男性はゼエゼエ言いながら、私

の目をしっかりと見ながら、問いかけてきた。


「俺と友達になってくれませんか?」


「え?私でいいの?」


その彼の言葉と同時に、私とその男性の間を何か暖かい風が、2人の髪をなびかせた。

私はいきなりの男性の提案に、口に手を添え驚いてしまった。少ししてから、私は逆に質問する形で答えた。そして少しムスッとした顔で、チノンもその男性へ聞いた。


「えー私はー?」


「貴方も良かったら!あ、はい!貴方が良けれ

ばお願いしたい!俺の名はシキです!」


私とチノンの言葉に、その男性ことシキは少しまだ疲れてるのか、焦る感じで答えてきた。

そして私はそのあんまりの疲れた顔に、なぜか少し惹かれてしまったため、友達になることにした。そしてチノンは元気よく返した。


(なんだろう···。この気持ち。)「私はいいわ

よ!私はエンジェラよ!」


「わーい!私はチノンだよ!宜しくね!」


そして3人は友達となったのである。


ー回想終了ー


そしてあの日から今までの付き合いが二人に好きという感情を芽生えさせたのである。それを2人は思い出していたため、2人はある事を思い、遂に行動に移したのである。


(エンジェラとはもう1度戻りたい、だから!)


(私はシキと仲直りしたい。だから!)


「なぁエンジェラ!」

「ねえシキ!」


そして二人は自分達がやってたことを()め、顔を見合わせた。そして二人は顔を赤くして、1度そっぽを向いた。2人はそっぽを向いた瞬間、あることを思った。


(ちょっとお 何、同じタイミングで振り向いて

るのよおおお!)


(なんでタイミングが同じなんだよ!くそっこうなったら!)


覚悟を決めたシキは私に顔を向け、話した。


「なあエンジェラ!」


「え?な、何?」


その言葉に私は驚き、少し赤面しながら、シキに顔を向けた。そしたらシキは顔を赤くしたまま、少し俯きながら話しかけてきた。


「さっきはそ、そのすまなかった。強く反発して···」


「い、いや私こそ感情的になり過ぎてたのよ··

ごめんね?痛かったでしょ?」


そのシキの言葉に、私は少し嬉しくはなったけど、恥ずかしいため、俯きながら謝り返し、問いかけた。そしたらシキは上を向くと、笑顔になりながら答えた。


「いやあこのくらい平気だ。平気!」


「ホントに?摩ってたじゃない!今さっきま

で!」


私は少し攻めより、シキの目をマジマジと見つつ、少し大きめな声で答えた。

私は実は、やはり心配で、実践中にたまにシキをチラチラ見ていたのである。そうしたら、シキはヘラヘラと笑いながら、答えた。


「いやあ、あれは痒かっただけだ!」


「ホントにー?怪しいなあ!むー」


(全く可愛いなエンジェラの顔は)「ホントだって!!そんでなエンジェラ!」


私はシキの言葉に、ムスッとなりながら答えた。そしたらシキは少しの強い口調で、私へと返してきた。私はその強い口調に少し驚いきつつも、答えた。


「ん?なに!?」


「そ、そのよ。。す、す、」


「す?何よ!ちゃんとしなさいよ!」


そして少し下を見ながら話していたシキがまた私の目を見て、話した。


「すっかり仲直り出来たなあ俺達!(違う俺はこんなこと言いたいんじゃないんだ··)」


「まぁそうかもね!これからも宜しくね?シ

キ」


シキはその時、焦りを交えながら、話してしまったため、本心を言えなかった。その言葉に、私はすんなり返してしまった。


「あぁ宜しく頼む!」


「さってと」


「ん?エンジェラどうしたんだ?」


私はシキの言葉を聞いた直後、少し手をつよく握りながらある場所へと歩きだした。そして学校への入り口付近に着くと、そこから真下を見下ろす感じで、そこにいた人へ声を発した。


「チーノンちゃああん!何を隠れてコソコソ見てるのかなあ!!?あらあ?マメもいるのね!」


そこに居たのは、チノンとマメだった。そして私の言葉に、チノンは震えながら返した。


「い、嫌だなあ!エンちゃん汗 私はご飯でエンちゃん達を呼びに来たんだよおお汗 ね、ね?マメくん!」


そう言いながらチノンは後ろにいた、マメに返答を求めたが、


「実際はチノンに引き止められ二人を見てました!」


「ちょ、ちょっとおお?マメくん?」


マメはホントのことを、敬礼しながら言った。それにチノンは動揺しながら、震えつつ前を向いた。


「あらあ?ホントのことを言ってくれてありが

とうねマメ!あなたは免除するわ!そ·し·て、なーにを逃げようとしてるのかなあ?ね?チ·ノ·ンちゃああん?」


「いやあああぁぁー助けてえ!シキくうぅぅん!」


少しずつ遠さがろうとしてたチノンを、私はチノンの服を引っ張って、柱の所まで引きずり戻した。しかしその時私の肩を、いつの間にか、来ていたシキが呆れながら叩いた。


「はぁー全く。エンジェラそんぐらいにしと

け。それに俺らはあれを終わらさなくちゃだ

ろ?」


そう言いながらシキは私達が作業してたとこを指さした。


「そうねえ。まぁいいわチノン今回は許してあげる。ただ次はないからね?(ニッコリ)」


「はい汗すみませんでした。」


そしてシキと私で、片付けを終わらせチノンを連れて昼飯を食べに行くのであった。

そして二人は結局好きとは言えなかった。


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