表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/17

第一章 第二幕 紅い子竜


「ド、ドラゴン…?」

「ふっふ、そうだよ、ドラゴンだよ。皆が恐れる最強のモンスターだ。ねぇ怖い?怖いでしょ?」

「ド、ドド…ドラ…」

「あれ、ちょっと脅かし過ぎちゃったかな?大丈夫ー?」

「ドラゴンだああぁぁぁ!!!!うおおおぉぉぉ!!!すげー本物だ!!!」

「うわっ!?な、なんだよ急に」


この世界でドラゴンと言うのは伝説の生物であった。

まさか実在したなんて思ってもいなかったのだ。


「ちぇ、なんだよ。ビックリさせようと思ったのに、逆効果じゃないか」

「だって、ドラゴンなんて伝説上の生き物だと思ってたから!!」

「わかる。そうだよね。普通はお目にかかれない。そんなドラゴン様から一つ警告があります」

「警告?」

「今すぐこの森から出ていきなさい。この森に聳え立つこの大樹は僕達ドラゴンにとってとても大きな意味を持つ。ある歴史の象徴なんだよ」

「何のつもりでここで魔法を放っているのか分からないけど、万が一この大樹に傷でも付けたら大変なことになる」

「え!?この大樹ってそんな大きな意味があったの!?」

「そうさ。だから今すぐーーー」


紅い子竜がそう言い掛けた途端、俺は言葉を遮るように言った。


「じゃあさ、友達になってよ!!」

「…はい?」

「いやだからさ、友達!!もうこの森には入らないと約束する代わりにさ。そしたら俺、ドラゴンが友達だって皆に自慢出来るよ!!」

俺がそう言うと、子竜は少し距離を置くようにして言った。

「…それは困るな」

「え、何で?」

「君も分かってるだろうけど、僕達はあくまで伝説上の生き物として知られているんだ。であるならば伝説のままでなくてはならない」

「何でよ」

「もし、僕達の存在が公になったとしたら人間は僕達を放ってはおかない。研究対象とかなんとかで捕まっちゃうよ」

「そっか…じゃあ…秘密の友達だね!!」


それが、俺とミルの出会いだった。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ