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この世の朝は未だ遠く 〜Zwischen Traum und Erwachen〜  作者: レンリ
一章 三千大異世界

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五十八話 カピュアかわいい

 昨日は疲れた。けどどうせ覚えないだろうからあとで暗記裏技教えないとね。

 辛い方法と楽な方法があるから辛い方法から教えようっと (俺のカピュアとの時間を減らした罰だ)。


 しかし、今日はそこまでイラついていない。なぜならカピュアの部屋にお呼ばれしているからだ。


 ていうか、最近感情の振れ幅が大きくなってきてるんだけどこれが恋? それとも楽しすぎていじめられてた頃の感情を殺す癖が抜けるだけ?


 あれは本当に大変だった。特に感情を生かしたまま耐えようとした時はね……。頭おかしくなりそうだったよ (経験談)。悲しさが襲ってきて、それに対して苛立ちが湧いて、それでも続いて、悲しみが心を支配して。

 ……自殺する人はこうやって絶望していくんだなぁって思ったよ。

 まぁ、その中でもネタにできることがあるだけマシなんだけどさ。


 カピュアの部屋とかほとんど行ったことないから、なんかソワソワする。同棲中だって大抵俺の部屋にカピュアが居てくれたり来てくれたりしてたし。

 入ったのはかくれんぼのときに1回入っただけかな。


 ……改めて思い返すと意味わかんないなぁ。


 というわけで、ものすごくここにいてはいけない感がある。

 そもそもかくれんぼのときはよく観察する時間がなかったから実質あれはクローゼットの中に入った。この部屋はそのために通過した。が正しい。


 どうやって変えているのか分からない薄い桃色の壁紙に、魔物のぬいぐるみ。家具は白色でまとめられ、カピュアの心を写しているようだ。


 あれ?


 タンスが少し開いている。しかし、その開いているというのは中身がみえるかみえないかのギリギリな隙間ができる程度だ。


 これは……直した方がいい? 放置がいい?

 やっぱりよく見てるってアピールのためにも整えてあげた方がいい?

 それとも中身を見てないよアピールで触らない方がいい?


 蒼の反則的ななんで怒ってるか分かる?以上に悩むんだけど……。


 うん! 片付けしておこう。単純に微妙に開いてたりすると閉めたい欲が出るし。


 なるべく中身を意識せずに、そっと押し込む。

 色とりどりなものがみえたような気もするが、無視無視。意識しない。でなければ罪悪感でブッシャーだろうから。


 閉じ終えて整ったところでカピュアが入ってくる。


「イッセイ。そんなところでどうしたんですか? 」


 待って? これやばくない? タンスの中見たとか思われない?


「えー、いや、少し開いてたんでな。まぁ閉じておこうと思ってな……」


 別にやましいことがある訳でもないのに時が時で、キョドってしまう。


「イッセイ。ないとは思いますけど、下着をみてニヤニヤとかしてませんよね」


 カピュアは自然と俺の横に座る。


「してないしてない。そんなことするのなら直接見せてもらう。それぐらいありえない事だな」


 焦って例えがそっち系に引っ張られてしまう。


「……ですよね。男の人は下着を見るのが好きと聞いたんですけど、イッセイはそうじゃありませんよね」


 心()しか落ち込んでいるように見える。


 ???


 もしかして喜ばせたかったの?

 なんか、カピュアは俺を喜ばせるために動いてる節があるからね。


「もしニヤニヤしてたって言うとどうなるんだ? 」


「イッセイがそれでいい気分になるならみせますよ」


 そんなことするわけないじゃないですかヤダー。

 罪悪感に打ちひしがれないように洗濯物だって個人個人で洗濯してたんだよ?


「…ちなみに、その情報源はどこなんだ? 」


「参考書を取りに行くと、ソラとルカがうっすらと笑いながら教えてくれました」


「多分からかわれてるな、それ」


「からかうなんて酷いです」


 カピュアは頬を膨らませて (かわいい)怒っている。


 なんでだろう。心当たりないはずなのに急に罪悪感が……。


 ソラは青髪の確か水属性使ってたこの説明だとなにか小説とか書く時に著作権的に大丈夫なのかどうかのグレーラインな妹だったよね。

 ルカはピンク髪のお姉さん? ナイトフィーバー?


 とりあえずからかった2人は自称神に天誅を加えてもらうとして、なんで部屋に読んだの?


「ところで、今日はなんで部屋に呼んだんだ? 」


「それは……」


 カピュアは体の後ろで持っていた紙袋を胸の前まで移動させてはにかんだ笑みを浮かべる。


「どうぞ。一成にプレゼントです」


 紙袋を両手で突き出されたので受け取る。


 ???


 今日は俺の誕生日でもなんでもないよ?


「なんのプレゼントなんだこれ? 別に誕生日でもなんでもないが……」


「だって、一週間ですから」


 一週間?

 一週間?!


 やばい。思い当たることが何一つない。一週間前……一週間前……?


 一個出来事あったけど、それって一週間でするものじゃないよね? 一ヶ月とかだよね普通。


「これは……一週間記念っていうのもなのか? 」


 一か月記念……。それは付き合って一か月をお祝いするものと聞いたことがある。しかし、これをしてしまうと三ヶ月、半年、一周年とプレゼントを送る回数が増えて取り返しのつかないことになるとかならないとか。


 それを一週間はなに? 三週間記念や半ヶ月、一ヶ月にならない? 三と半の順番が逆転するってことは普通しないよね?


 それだけ思ってくれてるの? どれだけ健気に尽くそうとしてくれるの? 可愛すぎない?


「はい。イッセイが喜ぶかなと思ったんです」


「悪い……。一週間記念なんてものが存在していることを知らなかった。埋め合わせはする」


「そんなことしなくてもいいです。私がしたいからしているだけです。それはまた今度でいいですよ。慌てなくても大丈夫です。一ヶ月でも一年でも十年でも百年でもいいですから」


「まぁ。そういうならプレゼントはその時までに考えておく」


 ん?


 なんか、百年一緒にいる前提で話されてない?

 この愛だと更に加速しない? 一秒記念とか始めない?


 ……半秒記念〜一秒記念……。


 まぁ、俺が全力で嫁いでも貢いでも問題はなさそうかな。

 うまいこと噛み合って相乗効果で大変なことにならないといいけど……。


「カピュアはなにか欲しいものとかあるか? 」


 今後の記念品(プレゼント)のために本来は禁忌である質問を投げかける。

 カピュアは口元に手を当てて少し考えて (かわいい)から言う。


「欲しいもの……そうですね。イッセイの愛です…なんて」


 カピュアははにかみ笑い (かわいい)を披露しながら、髪をいじいじ (かわいい)する。


 俺はオタクの特性 『末端の痙攣(古の呪い)』や 『口元のにやけ(デビルスマイル)』が発動するが、無視して


「その言葉で充分嬉しいんだが、どうしても概念的な贈り物だけじゃない物理的な形の残るものを贈りたいんだ」


「イッセイ……。私はその気持ちだけで充分嬉しいです」


 かわいいカピュアは愉悦に浸って (かわいい)いる。


 あ、これ終わらないやつだ。

 無限ループって怖くね?


「なら好きなものとかはあるか? 」


「イッセイです! 」


 自信満々で答える。

 この反応に喜びを抱く。しかし、予想通りの結果が返ってきたことに頭を抱える。


「まぁ、考えておくよ。そのうちカピュアが欲しいものを眺めてるかもだしな」


「……イッセイならいつもみてますよ? 」


 小首を傾げて (かわいい)言う。


「そうじゃないんだが? 」


 まぁ、天然なカピュアかわいいね。


 今日だけで何回かわいいって思ったんだろうね。

文章力はないけど伏線だけは自信がある作者。

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