二話 ルール説明
なんか、無理矢理4000文字を超えないようにしたら変な終わり方になってしまった。
おとこの娘かボクっ娘みたいな口調の説明文を更に読んでみる。
『え〜と、スキルは頭で使いたいスキルを意識すると使えるよ。常時発動系のスキルは頭の中でスイッチを作ってそれをONやOFFにするイメージだよ。ONにしている間はずっと使えるよ。だから、《筋力増加》はこの方法だね。
それで、《交換》スキルの方だけど、これは使おうと思うと頭の中に交換できる表みたいなのが出てくるよ。その表から交換する物を選ぶと少し時間が経ってから交換できるようになるよ。例えて言うなら、インストールみたいな感じかな。交換の条件が変わるまではずっとそれで使えるよ。
黒い袋の中には数日分の着替えとか日本円で二万円ぐらいのお金とかの数日生活できるものが入ってるからこれで冒険者として生活できるようになるまで生き延びてね。
最後にステータスだけど体力と魔力の残量は感覚でなんとなく分かるからね。ステータスの数値は特別な道具を使わないと分からないから、今回だけ特別にボクがここに書いてあげるね。
朝霧 一成 レベル1
体力 107
攻撃力 68
素早さ 75
魔力 1864
防御力 64
これが君のステータスだよ。黒い本にも書いてあるけど魔力以外の男子平均値が100、女子平均値が75で、魔力の男子平均は約300、女子が約500だね。
あっ! それと、この世界には日本文化のクリスマスとかバレンタインとかがあるよ。』
長々とした文を読み終わる。
まず、五ヶ所突っ込ませろ。
1:なんで説明文がボクっ娘なんです?
2:基礎ステータスが低すぎる! なんで女子の平均を下回るものが多いの? 腕相撲でクラス最弱の女子に負けたから?
3:魔力の数値がおかしい! なんで急にこんななろう系主人公みたいな数値になるの? あれ、俺またなにかやっちゃいました? パターンなの? チートスキルないんじゃなかったの?
四:なんで、日本文化があるんだよ。バレンタインってあれでしょ? 小学生の頃、蒼みたいな人がクラスメイト男子のほとんどの人にチョコ配られてるのに、家の場所が分からなくて、俺は貰えなかったやつでしょ? (実話) それか、バレンタイン司教の命日。それか、お菓子メーカーの策略。
五:これは今のところないので保留でお願いします。
とまぁ、不満を心の中で暴発させ、顔を上げる。
そこには金髪赤目の女子がこちらを見てた。
あ、また待ってたんですね。蒼さん。バレンタインチョコ貰えなかったんですか?
「一成、読んだ感じどうだった? 」
「いや、自分で読めよ。」
「ほら、だってあんまり文が長かったから…。」
蒼は文の最後を濁して言う。
「文の最後を濁すな。」
「そんなことより、何が書いてあった? 」
「スキルの使い方とそこの袋の中身と俺のステータスが書いてあった。蒼も最後の数字の所にステータス書いてあると思うからそこだけでも読んだらどうだ? 」
「ステータスってゲームみたい。」
蒼が当たり前の事をいまさら口に出す。
「そりゃ、異世界なんだから二分の一ぐらいの確率でステータスぐらいあるだろ。」
「異世界ってステータスないものあるんだ! 」
「話が逸れてるぞ。」
「はいはい。」
と言いながら蒼は銃の近くに置いてある紙を拾って最後の辺りのステータスが書いてあるだろう場所を読み始める。
「えーとね、体力が124って書いてある。」
いや、情報量少なっ!
仕方が無いので他のステータスをきく。
「他には? 」
「攻撃力が119、素早さが82、魔力が371、防御力が、97ってあるよ。」
なんだコイツ。ステータス高すぎる。
なので俺は、仕方なく文句を言う。
「何? お前、600族かなにか? 」
「ロッピャクゾクってなんか聞いたことあるんだけどなんだったっけ。」
よし、文句も言えたことだし俺は蒼に向かって右手を出しながら
「じゃあ紙は預かって置いていいか? 」
という。それに蒼はほとんどのタイムラグ無しで
「おー。やっぱり自分から荷物持とうとしてるじゃん。一成、荷物持ちの素質あるんじゃない? 」
少しニヤついて渡しながら蒼は言う。
「はぁ、面倒だから二回目は突っ込まないぞ。」
ツッコミを放棄した俺は、あの神の事だから近くに町でもある所に転移させてると思い、辺りを見渡す。
少し遠く、目測で300メートル程離れた所に町らしきものがある。
俺は町を指差しながら服の装飾を確認している蒼に声を掛ける。
「蒼、向こうになんか建物があるから行ってみるか? 」
「あ! ほんとだ。行ってみよ! 」
賛同した蒼と共に俺は旅立つ準備をする。
さよなら、名も無きこの転移場所よ。記念にみんなのストレスの原因である名前、《点P》をこの場所に付けよう。
俺は心の中で一つ決心して、大剣を担ごうとしゃがんで、柄を力いっぱい握る。
そして、持ち上げる、…ことが出来なかった。
引きずることはできるが、持ち上げることは出来ない。
ヤバい、これ、この状態であの町まで移動するの? それ以前に、どうやって戦うの?
その大剣を引きずってる姿を蒼にガン見されてた。
「一成、なに遊んでるの? 早く行くよ。」
とかなり冷たい態度で言われる。なので、俺は反論する!
「いや、これ重いんだよ。そんなに言うなら持ってくれ。」
「じゃあ代わりに荷物全部持つなら持ってもいいよ。」
その言葉に俺は大剣を離すと、蒼がこちらに銃を持った手を伸ばす。
俺はそれを手に取る――銃に触った所からまるで電流が流れるような激痛がはしる。
おもわず、手を離す。銃が地面に落ちる。そして、脳内にお姉さん系の声が響く。
『こら! ルールは守らなきゃダメだぞ。ちゃんと守らなきゃお姉ちゃん怒っちゃうぞ! 』
おい、神。俺はお姉さん系はあんまり好きじゃない。いや、可愛いっちゃ可愛いんだけど、やっぱり一番は優しい天然な子かな〜。
その一連の流れを蒼にまた冷たい目で見られていた。
「一成、持ちたくないならって何してるの? 」
なんかこの流れ一回みたぞ。分かった! これ、ループものだな。
てことでループに沿うようにもう一度俺は反論する。
「違う違う違う違う違う。銃持つと持ったところが急に痛くなったんだ。そんなに疑うならこれ持ってみるか? 」
口癖の×五を使った後に大剣を指差しで言う。
「はぁ、そんな言い訳しなくていいのに。そんなに言うならそれは自分で持ってよ。」
蒼が地面に落ちた銃を拾いながら呆れたように言う。
仕方ない、引きずって歩くか。と思いながら柄を握って気付く。
あ、俺のスキル《筋力増強》みたいな名前のやつだった。
俺は頭の中で交代じゃない方のスイッチを想像して、それをONにしてみる。
こ、これは…身体に力が溢れてくるわけでもなく、なんていうか分かりにくい!
ONにした状態で持ち上げようとする。だが、刃の部分が少し上がるようになっただけで完全に持ち上げることや、まさか振り回すなんて出来そうにない。
俺がクラス最弱の女子に腕相撲で負ける筋力だから持ち上がらないんですかね。それとも、単純に今の力の何倍も必要なんですかね。
まぁ、持ち上がれば何とかなるか。うん。いざとなれば持ち上がった少しの場所で斬ればいいし。
俺はかなり低い中腰のような状態で準備が完了する。
「よし、行こう。」
「待って、その変な格好で出発するの? 」
「これでしか運べないんだよ。仕方ないだろ。」
「あー、道行く人達が変な人を見る目で見てくるのが簡単に想像できる…。」
蒼がどこか遠い目をしながら呟く。
だけど確かに変な目で見られるのはいやだなぁ。
ここで俺はある名案を思いつく。
「なら、ここにこの大剣を突き刺して使えるようになるまで忘れ去られた勝利の剣とかにするか? 」
「なにその、勇者だけが引き抜けそうな剣。」
「本当なら岩に突き刺して置きたいけどな。」
「あれ? 記憶が曖昧なんだけど一成、等価交換みたいなスキル選んでなかった? 」
と、ここで蒼が俺が忘れてたことを思い出させてくれる。
「あ、そうだった。」
確か、紙には頭の中で使おうとすれば使えるみたいなことを書いていたよね。うーん。なんでそれでスキルが使えるかが謎すぎる。
俺は等価《交換》を使いたいと願う。
すると頭の中に表のようなものが浮かんでくる。集中するために目を閉じ、大剣をなにかと交換できないか探す。
一個気付いたことがある。これ、完全な等価交換じゃないね。なんていうか、百を交換してxにしたら、そのxは百のはずだけどこのスキルだと八十ぐらいになってる。
あんまり使わない方がいいかもしれないね。だけど、あの使い方も分からない無駄に余ってる魔力はもういいと思うんだ。
だから、試しに魔力を124で交換できるタオルを交換してみる。
アプリのアップデート。その時のような枠が出て、左から徐々に赤く染まっていく。
そして、数十秒待つと枠の右側にボタンが出てきてそこを押す。 (ここまで全て脳内イメージ)目を開けて見ていると、目の前に白いタオルが投影される。
便利なのか不便なのかわからない。
普通に考えればいつでも交換物さえあれば好きな物 (限度あり)を手に入れられるから便利なんだろうけど、交換できるようになるまでに時間がかかるところ。
それと、一般男性の平均魔力量が300なんだよなぁ。一般的な男性の場合、このスキルでタオルは二枚しか交換できないんだよね。ほんと俺じゃなきゃ使えないぐらい残念なスキルなんだよね。本来は魔力で使うものじゃないんだろうけども。
ここまで考えて、一度顔を上げる。
そこには本日何度目か分からない蒼の顔が…。
この展開…! やっぱりループしてる! (確信)
「一成、もうちょっと周りを考えて行動して。」
蒼が切実に頼むでくる。
「いや、でも、周りに影響されないのが俺のアイデンティティのような所あるんだが…。」
「そんなアイデンティティなんて捨てて! 」
ひ、酷い。俺の数少ないアイデンティティを捨てろなんて。
Theなろう系になるつもりはないです。
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