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この世の朝は未だ遠く 〜Zwischen Traum und Erwachen〜  作者: レンリ
一章 三千大異世界

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二十八話 Re宿探し

イチトセシ (調べても検索に出てこない略称)

まぁ、これで書いたから出てくるようになったけど (学習しない馬鹿)

 いやぁ、あの部屋に泊まって酷い目に会ったよ。あまりにも安すぎるのは疑った方がいいかもね。


 今度はちょっと高いような所を三人で探していると、どこかであったなんとかメイトに会う。


「やぁ、カピュアちゃん。なにやらカピュアちゃんを争って決闘が起きたみたいだね。それに、今は宿を探しているんだとかね。

 良かったら僕もパーティに入れてくれないかな? 僕も魔法が使えるから役に立てると思うんだよね。それとも、僕と同じパーティになる? 二人っきりのパーティができるね。」


 突然の長々とした話にカピュアが困っている。


「ごめんなさい。私はパーティリーダーじゃありませんので、決められません。どうですか? イッセイ。」


「正直に言うと、魔法職はカピュアで足りているし、あの実力は俺たちのパーティには勿体ないと思うんだが。」


 神 (自称)に負けたとしても、あの強そうな姉妹二人に圧勝してたし。しかも相性が悪いと思われる属性で……。

 よく良く考えれば舐めプじゃん。サイテーじゃん。


「確かにそうですね。王都の精鋭パーティに入ってはどうですか? きっと活躍できると思いますよ。」


「そんなことを言うんだね。カピュアちゃんなら入れてくれると思ってたんだけどね。それとも僕が使えないってことの皮肉かな。皮肉なんて最低なことなんて言うものじゃないのにね。」


 入れてくれなかったことをチクチクと言うような言い方で言ってくる。


あの、入れると思ってたって皮肉じゃないの?


「ごめんなさい。私もこのパーティには勿体ないと思いますから。」


「まぁ、他のパーティを当たってくれ。今はこれで手一杯なんだ。」


 そう言ってスメイトを追い払う。

 素直にスメイトは帰っていった。


「ねぇ、フェル。あの人誰? 」


「スメイトさんですよ。私と学校で同じクラスでした。あとは、あんまり関わりはないですね。」


「待って! それストーカーじゃないの? ! 」


 そのツッコミは合ってると思うけど、カピュア相手にそれはまずいね。


「スメイトさんはストーカーなんかじゃありませんよ。友達想いのいい人ですよ! 」


「ご、ごめん。」


 蒼は気迫に押されて謝っている。


 これだからよく考えずに行動する人は……。


 そんなこんなで今度は二人暮らしの時よりも1.7倍程するところに泊まってみることにした。


 よく良く考えればカピュアの分もあるからそんなに増えてない?


 今度は二階に自室が三つ、一階にリビングやキッチンといった寝る以外の生活スペースがある。


「かなりいい所だな。ソファもあるしくつろげそうだな。」


「ソファが判断基準? ! 」


 的確なツッコミはありがたいね。


「それよりも、ここは三部屋あるんですね。では奥から順に私、イッセイ、アオイさんでいいですか? 」


 カピュアが話を変えて、言い出す。


 なにそのサンドイッチ状態。


「それおかしくないか? 」


「そうそう。奥からフェル、私、一成じゃないと。」


 蒼がしっかりと訂正をする。


 いや、どこら辺がしっかりとした訂正なの?


「いやいやいやいやいや、そもそも俺はソファで寝るからいいんだが。」


「ダメですよ。せっかく三部屋あるんですから。」


「そう。ソファじゃ疲れ取れないでしょ。」


 俺の提案はキッパリと切り捨てられる。


 なにこれ四捨五入? いや、男捨(だんしゃ)女拾(じょきゅう)男斬(だんざん)女取(じょしゅ)でもいいかもしれないね。

 そういえば四捨五入をネタで死者誤入って言ってたのを思い出したね。


「問題は部屋をどうするかですが……。」


「私は同じ部屋で寝泊まりしても何もされなかったから、私が一成と隣の部屋の方がいいと思う。」


「でも、それだと夜襲にあった時に守れるかどうか心配です。」


 二人が好き勝手言っている。


 俺が男子で弱いからだろうけど、なんで二人揃って俺の扱いで揉めてるの?


「一個言わせてくれ。なんで俺の意見がここまで反映されないんだ。ついでに言えば、なんで危険物及び割れ物みたいに扱われてるんだ。」


 宅配する時に困りそうだね。知らないけど。


「待って、二個言った? ! 」


「それは、イッセイは大切な仲間なんですから。」


「ならいっその事女子二人が一部屋、俺が隣の部屋で良くないか? 」


 それがいちばん安全かな?


「せっかく三部屋あるんです。一人一部屋にしましょうよ。」


 ならもう二部屋借りようよ。


 なんて言える訳もなく、とある提案をする。


「ならもうジャンケンで勝った人から奥でいいか? 」


 もう運に頼ろう。そして、カピュアと同部屋になろう。 (確率は(ゼロ))


 結果、奥から順に俺、カピュア、蒼になった。


 蒼はなにやら買い物があるみたいで、一人で出ていってしまった。

「ついていこうか?」って聞くと、 「今回は来ないでいいよ。むしろ来ないで。」って言われた。

 だから、自室のベッドでゴロゴロしながら読書中。


 丁度山場の戦闘シーンといったところで扉がノックされる。


 誰? カピュアか蒼か。

 蒼なら入れた後に読み続けようかな。


「入ってもらって構わないが、どうかしたのか? 」


 扉が開くと、カピュアが顔を出す。


「あの、せっかく同じところに住むようになったんです。今から言うことを聞いても笑ったり、パーティを追い出したりしないでください。」


 俯きながら言う。


「笑わないのは自信ないが、絶対に追い出しはしないから安心してくれ。それよりも、笑うのと追い出すのが同時に起こる可能性がある話が全く分からないんだが。」


 もしかして、告白? なら二つ返事で受け取るよ? こんなことを考えてる自分が情けなく思えてくるけど……。うん。そのうち告白しよう。


「あの、私、実は……」


 俯いた状態でも顔が赤くなっているのが分かる。


 待って、この流れは……?


「……古参なんです。」


「え? いや、なんだそれ。」


 なにそのゲームとかでゲーム好きは威張って、あまりゲーム好きが少ないところでのゲーム好き女子は必死に隠そうとするものは。


「私、スキルが一昔前のものなんです。」


 なにそれ? 世界のバグみたいなもの? あの先輩に攻撃が当たらなかったみたいな。


 誰かツッコミをしてくれないかな。心の中を読んで。神 (自称)とかいいかもしれないね。蒼の代わりに任命しとこ。ツッコミ代理として。


「それって、あの先輩の言ってた出来損ないってのに関係あるか? 」


「それは、また別なので、また後で……って遠回しにしても仕方ありませんよね。……生成魔力量が少ないんです。」


「それは普通の魔力量と何が違うんだ? 」


 2000もあるし、分けてあげるとか出来ないの?


「生成魔力量は測った時に分かる魔力の数値です。他にも飽和魔力量というのがあって、それは体内に溜め込むことができる魔力量ですね。」


 飽和水蒸気量みたいな言葉出てきたけど、要はそんな感じで含むことができる最大値ってことでいいかな。


「一応聞いておくが、生成魔力量と飽和魔力量はいくらぐらいなんだ? 」


「正確に測ったことはありません。なんとなくではあるんですけど、飽和魔力量は普通と同じぐらいなんです。生成魔力量は30くらいですね。」


 ん? ちょっと俺の耳がハワイ旅行に行ってたのかな? ありえない数に聞こえたんだけど。


 ハワイ旅行とか陽キャのやるものじゃん。

 何? 俺の耳って陽キャのお金持ちだったの?


「悪いな。生成魔力量が30くらいってところがよく聞こえなかったからもう一度言ってもらってもいいか? 」


 俺の半分確認半分おふざけで言ったことに、カピュアはクスクスと笑ってくれる。


「ばっちり聞こえてるじゃないですか。……ガッカリしました? 」


 一度真剣な顔になって、不安そうな顔で覗き込んで聞いてくる。


 あの。すみません。ここは天国ですか? ならカピュア指名でお願いしまーす。


「いや、それはしていないんだが、わざわざ言いに来たってことは俺でどうにかできるのか? 」


「スキルで人の魔力を吸えるので……。ですが、それにはかなり時間がかかりますね。なので、今日から毎日夜にこの部屋に来てもいいですか? 」


「昼間とかじゃダメなのか? 」


 夜は本当に心臓と目と脳と耳と……とりあえず五感に悪いからね。

 耳元でささやき声とか言われたら気絶できる自信あるよ。可愛すぎて尊死するね。


「魔力は休んでいる間、特に寝ている間に回復するんです。ですから、寝る前の夜が一番いいんですけど。……ダメですか?」


 最後に手を胸も前で組んで上目遣いで聞いてくる。


 ごぶぁ! 死ぬ。可愛すぎて死ぬ。この天使の声で、女神の顔で、それをされたらもうダメって言えない。


「カピュアがいいならいいんだが。」


 パッと顔が明るくなり、金塊1キロにも相当しそうな笑みで喜びを表している。


 これはもう点数を付けるなら……。


 うーん。


 ∞点!


 まぁ、これ以上が出てきたら係数つけるだけですし。


「じゃあ、毎日来ますね。よろしくお願いします。」


 そう言って、出ていってしまった。


 もっといてもよかったのに。

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