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この世の朝は未だ遠く 〜Zwischen Traum und Erwachen〜  作者: レンリ
一章 三千大異世界

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十一話 蒼の心 その2

ラブコメ書くと投稿早くなるんだよなぁ

 ご飯を食べて、一成に見送られながら今日もモンスターを狩りに行く。


 そういえば一成に 「魔物や、素材を持ち帰ると買い取ってくれるか聞いといてくれるか? 」って頼まれたんだった。カード見せる時に聞いてみよ。


 考えながら私はアサルトライフルで足を撃って動けなくしてから、トドメをさす。


「私がどれだけモンスターと戦っていると思っているの。」 「そうか、いつも戦って貰ってたな。凄いな。」会話になるといいなぁ。


 イノシシが正面から体当たりの仕掛けてくるが、私は銃口を向けて引き金を引く。




 しかし、何故か弾が出ずに止めることが出来ない。そのまま押し倒される形で後ろに倒れ込む。


 え? なんで弾出なかったの?


 イノシシに完全に上に乗られて、危険な状態になって私はその理由を思いつく。


 ぼんやりしすぎて、リロードするの忘れてたんだ!

 けど、いまさら気付いてもどうやったら助かるの。

 助けてよ。一成。


 あと少しで引っ掻かれるというところでイノシシの後ろから火の玉が飛んでくる。火の玉はイノシシの大半を焼いて消える。体の大半を焼かれて耐えられる訳もなく、動かなくなる。


 これって火魔法の初級魔法だよね。それにしては知ってるものよりかなり威力が強いけど。


「大丈夫ですか? 」


 女子の声が耳に届く。


「うん、大丈夫。危ないところだったから助かった。」


 身体を起こして見てみると、パステルカラーの緑の綺麗な髪、その髪と引き立てあっている黄色の目、そしてなにより女子らしさが表れている身体。簡単に言えば、私より胸が大きい。


 なんで、私より大きいの? いや、それよりなんで私の胸はこんなに小さいの?


「イノシシに負けそうになってるということは、冒険者になったばかりですか? 」


 人によっては煽りと捉えられるような言い方をしてくるが、その言葉に悪意はこもっていないように思える。


「そうなんだ。冒険者になってまだ五日で、モンスターを倒すクエストを受けれるようになってからは今日で二日だからまだまだ初心者なんだ。」


「そうですか。とりあえず、イノシシでも油断するとあんな風になりますから、気をつけてください。」


 油断してた訳じゃないんだけどなぁ。


「もし良かったらだけど、一緒にクエストしない? ほら、魔法だから魔力が切れたら大変だから、お互いにカバーしあってさ。」


「私、魔力量が少ないのであまり活躍は出来ませんが、それでも良かったら是非一緒にしましょう。」


 緑髪の人の顔が明るくなるのが分かる。


 もしかして、私と一緒にしたかったのかな。

 それに先輩面してるけど、敬語なのが気になるなぁ。


「えーと、あなたは魔力って使いますか? 」


「いや、使わない。」


「分かりました。よろしくお願いします。」


 そういって緑髪の人は両手を差し出してくる。

 握手をしようとしているのだと思い、その手を握る。


 うーん。緑髪の人って面倒だし、名前聞くまではみどりんって考えようかな。


「あっ! イノシシが三体こっちに来てます! 」


「分かった。ちょっと時間稼いでて。」


 私は急いでリロードを済ませて、イノシシの足を狙う。

 イノシシは薄い霧のようなものの中で動きが鈍くなっている。


 霧って何魔法なんだろう?


 そんな疑問を抱きながら足を撃って動けなくする。


「そういえば、パーティ登録してないと経験値入らないけどどうする? 」


「一体残してくれれば、私は充分なので。」


「分かった。」


 一体だけってあんまり経験値入らないけどいいのかな?


 私は二体を倒して、残りの一体も体力が少しになるまで削っておく。


「これを倒せばいいよ。」


「ありがとうございます。」


 基礎火魔法の小さな火が、イノシシを焼いて残っていた体力がなくなる。


 火魔法を使うんだね。それと、なんか私が先輩みたいになってるんだけど。


 そんなこんなで何度かモンスターを倒し終えたあと、


「それにしても、その武器変な感じですね。見せてもらってもいいですか? 」


 みどりんが銃を指して聞いてくる。


「あぁ、これ? いいよ。」


 私は安全装置をかけて渡す。


 しばらく観察したあとは私に返してくれる。


「見れば見るほど不思議ですね。弓のように飛ばす訳でもないですし、かといって魔道具でもないですし。なんなんですかこれ? 」


「銃っていう武器なんだけど、弓をめっちゃ凄くしたみたいなもの。」


「弓を凄く……遠距離だけなんですか? 」


「いや、いろいろ種類があって使うのが難しいけどかなり威力があったり、遠くまで狙えたりするものがあったり、近くで高火力を発揮するものもあったりするよ。」


「凄いですね。」


 私たちはそんな話をしながらギルドに着く。


「では、今日はこれで。ありがとうございました。」


「またね。」


 みどりんは誰かと待ち合わせしているようで、カフェみたいなところに行く。


 そうそう、素材聞かなきゃ。


 私はカードを見せて、お金を貰う。


「小金貨三枚になります。」


 そういって通貨を渡してくる受付さんに、頼まれてたことを聞く。


「そーいえば、モンスターを持ち帰ったりすると買い取ってくれたりするの? 」


「はい。モンスターの状態にもよりますが、傷ついてない部分が多ければ高く買い取ります。」


「素材とかは? 」


「素材は売れないと考えた方がいいです。理由としては、素材はそれ専用のクエストが出るので、それが出ていないときは足りているということなので。」


「ありがとうございます。」


 貰った小さな金貨を袋に入れながら、宿に戻る。


「ただいまー。」


「おかえり。背中に草が付いてるが転んだりしたのか? 」


「え? 嘘! 付いてる? ! 実はちょっとやらかして……。」


 ちょっと一成、なんでそんな所まで気が付くの?


「怪我はしなかったのか? 」


「うん。それは大丈夫! 」


「なら良かった。」


 一成の無意識な優しさで私ちょっとキュンってきたじゃん! 許さないもん! 一成に私を意識させる!


「そういえば、今日は温泉に行く日だね。」


「そーいえば、そうだな。留守番してるから行ってこいよ。」


「一成も一緒に行かない? 」


「一緒に行ったってもの盗られる可能性が高くなるだけだろ。」


 うぐ。一成は正論を言ってるんだけど、だけどどうしても間違ったような気がするんだよね。

 多分のらないと思うけど挑発でもしたらのってくるかな?


「ふぅん。私と一緒に行くのが恥ずかしいの? 」


「恥ずかしいとかなるわけないだろ。彼女じゃあるまいし。強いていえば……いやなんでもない。」


「しいていえばなんなの! 」


「言わない。」


 もしかして、これは、意識させれたんじゃない?


「言わないとここで脱ぐよ! 」


 あれ? なんでこんなこと言ってるの?


「やめろ。女子が男子の前でそんなことするな。」


「……聞かなきゃ良かったってならないなら言っても良いが。」


 一成が言いずらそうに提案してくる。


「ほら、早く! 」


「しいていえば、蒼の体型が横にいて恥ずかしいかもな。」


 え? しいていえば少し好きとかじゃないの?


「本当にそれを言おうとしたの? 」


「嘘ついてどうする。にしても最近蒼はもう少し精神を安定させろ。俺が嫌な反応したり、逆に親しくしたり、謎に彼女みたいなことをしようとしたり、さっきみたいに変態になったり……。異世界に来て辛いのは分かるが、俺は女子じゃないからな? 何がしたいのか分からないし、いくら力が弱いからって何かの拍子で物理的にも精神的にもお前を傷つけるかも分からない。特に変態化だけはやめとけ。後で思い出して苦しくなるだろ。それに、二人暮らしで何も起こってないとはいえ、下着姿で何も起こらないとは言いきれないしな。」


 勝手に思い込んだことと、一成の前で脱ごうとしたことの恥ずかしさから顔が熱くなる。


「おい。顔が赤いが無理してたんじゃないだろうな。とりあえず水飲め。」


 そういって一成はビンを渡してくる。


「ありがとう。」


 私は何度か深呼吸をして、心を落ち着かせる。一成から貰ったビンの水も一口飲んで、一成に返す。


 一成を落とす。そのためなら脱いだっていいや。バレても一成に女子として意識させたらいいんだから。でも目の前で脱いで引かれてもダメなんだ。頑張らなきゃ。


「うん。大丈夫! てことで一緒にお風呂いこー。」


 気持ちを切り替えた私はもう一度、一成をお風呂に誘う。


「てことでで繋がる理由が分からないし、さっきも言ったように一緒に行くことによる利益がないだろ。」


「あー、一成に断られたらまた体調悪くなりそう。」


「蒼の身体はどうなってんだ。仕方ないな。一緒に行けばいいんだな。」


 一成と私はお風呂セットを持ち出して、お風呂に向かう。もちろん鍵はしっかりと閉める。



 □□□□□□□□□□□□□□□□□


 お風呂に浸かっている。それ以外に報告することは何も無い。


 なんで二人で歩いてお風呂に行ったっていうのに一成はこんないつも通りでいられるの? 私の事女子として見てないの?


 そんな悲しさにせっかくのお風呂も楽しめず、いまこの状態になっているというわけだ。


 もう、充分に浸かったし、一成を待ってようかな。そうだ! わざと胸とかパンツとか見せれば一成でも意識するはず! そうと決まれば急がないと!


 私は急いでお風呂から出て、持ってきておいた露出高めの服を着る。


 まさかこんなところで役に立つとはね。後はちょっとしゃがんだりすれば一成に……。


 ロビーに出て少し待っていると、一成がやっと出てくる。


「蒼、なんでそんな露出の多い服を着てるんだ。」


「別にいいじゃん。」


「ちょっと待ってろ。」


 そういって一成は目を閉じる。


 もももしかして、私で変なこと考えたり? さすがにしないか。でも一成だって男だし……。


 少しして一成が黄色のマウンテンパーカーを投げて渡してくる。


「オシャレセンスのないのは分かってるが、これでも着とけ。七月といっても夜は冷えるからな。」


 え? そんな気遣いしてくれるの? 女子みんなtkmkよ?


 私が幸せに包まれて着ているなか、一成は 「そういえばここって四季あるのかな? あるとしても梅雨ってあるのかな? いや、さすがに内陸で梅雨はないよね。うーん、地理的なものが分かれば行けるのになぁ。」と独り言を言っている。


 一成、普段はそんな口調なんだ。やっぱり男っぽくしてるんだね。そんなことしなくても一成はカッコイイし可愛いのに。


 一成の優しさを再確認したところで今日は宿に戻った。

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