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ハイデンハイムのローレライ  作者: 樹本 茂
第二章 Besucher -訪問者-
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会敵43 オーダーZ.L.Aにて 1

“マリアはアルファベットで言うと13,1,18,9,1番目なのよね。これってどう? 使えなくない? ねえ?”


嬉しそうな声が無線機越しでも理解できる。

ミアが最近のライフワークである探偵さんを務めている。いや、いや、仕事しようぜ。


俺達は南部の国境ボーデン湖の畔を見渡せる丘陵地帯で網を張っている。お得意の弱い者いじめだ。


チューリッヒ(Z・)リヒテンシュタイン(L)連合(Alliance)領内で、大国の緩衝地帯としてのみ存在しているこの国に潜伏し、阿保面下げながら、行軍してくるであろう亡国のオーストリア陸軍敗残兵を主体とした、この国の、軍隊の、パトロール小隊にターゲットを絞り待伏せ中だ。


俺とミアのコンビはリスクの見積りに重点をおいて仕事を受けている。そういう意味では、待伏せするにあたって最善のシナリオ通りに事を運べるかというのが、重要な判断基準の一つになる。


最善とは何か?


それは、俺達が生き残って敵は葬られる。


それだけだ。


だから、俺達は1500mを超える敵との間合いを常に想定して準備をする。これだけ、間合いがあれば、ターゲットからの反撃にあう可能性はかなり少ない。仮に、向かって来ようとしても、そいつらが俺達のいたところに着くのは最短でも20分はかかるだろう。着いた頃には単車で逃走したあとだ。


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