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ハイデンハイムのローレライ  作者: 樹本 茂
第二章 Besucher -訪問者-
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会敵20 狙撃

 東群4名がお行儀よく並んで移動を開始する直前、俺とミアとの2射で両外の敵の背中を打ち抜き、倒れた奴に気付いて振り返った残りの2名にもう2射打ち込んだ。


「東群クリア! 次、北群4名」


乾いた連続音が聞こえて来た。ミカド達も始めたらしい。スコープを覗いていると戦場を俯瞰できなくなる。


遅れて北群も戦端が開かれたことに気付いて動きだしたが、遅い。


「ミア先頭からやれ!」


いつもの様に外側から打ち込んでいく。順次、2射、敵の胸元を狙い撃ちにして血しぶきを上げて崩れ落ちるターゲットを確認。残り1人。


その時、広場の森の奥で何かが光った。瞬間、俺はミアの頭を押さえて自分も伏せていた。無自覚の行動だった。


---空気を斬る独特の乾いた音が俺たちの頭の上を掠めて行った。


「ミア、スナイパーがいる。頭を出すな。広場の中心から11時延長。森の中」


掌で押していたミアの頭から手を放して、そのまま、仰向けになり空を見上げた。今日は抜ける様な青空が広がっていた。羊雲って言うんだっけ?細切れに丸くなってところどころ浮いている。


敵のスナイパーは初弾から俺達に当てる事が出来なかった。残念だな。俺達をやれる唯一のチャンスだったのに。この初弾をあてれるかどうかが生き残れるかどうかの分かれ道だってことさ。


「キング、スナイパーを視認した。こちらが狙われている。フォロー出来ない」


“カーピー、応援は要るか?”


「頼む。広場の中心から11時延長。森の中だ」


この狭い高台に2人スナイパーを配置したのが災いした。しかし、既に位置は掴んでいる。元々の戦力差は2対1。おまけにそれなりに訓練を積んでいる“特殊部隊”様なのだから、俺達のフォローなしでももう大丈夫だろう。既に半数をいただいたのだから。


ほどなく無線で、


「クイーン。脅威は排除した」


俺がスコープ越しに確認するとスナイパーのいた林から二人。ミカドの部下が広場に出てくるところだった。


月~金 17時過ぎ更新です。

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