17/68
会敵17 違和感
「レオ、お前たちはあの高台に上って哨戒、二人一組狙撃の準備を頼む」
行軍も四日目の正午過ぎだ。既に50kmを踏破した事になる。この30人という人数と索敵しながらの移動。まぁ、上出来だよ。ミカドの訓練の賜物か?
ミアと俺は先行して哨戒をする危険なお役目をいただいていたが、合流ポイントに着いた俺達に下った新たな指示が、ここから2kn先の集落が見渡せる比高50mの高台に登り、狙撃の準備をしろとの事だ。
国境に接しているとはいえ、こんな所で待ち伏せするのか?あたりは農地で重要な戦略的拠点も全くないし、人なんてまともに見ていない、会うのは動物位のものだ。俺は怪訝な顔を浮かべていたのだと思う。
心配そうに俺の顔を覗き込むミアに、
「行こう」
と腕を取られて我に返ったところだ。
いつも読んでいただいてありがとうございます。
次回は2/1(月)17時過ぎ更新です。
月~金 17時過ぎ更新です。




