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そこにいるお前は誰だ!!!

作者: 七瀬





僕には、もう一つの顔がある!

普段の僕の顔は、穏やかで優しい青年。


誰にでも優しく、親切でとても話しやすいと人からは言われる。



【僕の表向きの顔。】


いつもニコニコして、あまり怒る事のない僕は、、、。

女性からも人気があるらしい...。




・・・でも、僕は女性ひとと付き合っていない!


だからなのか、、、?

周りの人たちからは、不思議がられる事が多々あるんだ、、、!


『新谷さん、あんなに優しくて穏やかなのに、、、? どうして、、、?

彼女の、1人や2人作らないのかしらねぇ~??』

『ひょっとして、、、? 【男性が好き】とか、、、?』

『本当は、好きな人はいるんじゃないの、、、?』

『どうなのかしらねぇ~?』



僕の名前は 『新谷 力斗』31歳、独身普通のサラリーマンだ!


僕は、、、?

僕の住んでいるマンションの住人にもいい印象を与えているみたいだ、、、!


『おはようございます、西川さん!』

『あぁ~新谷さん! おはようございます! 今からお仕事ですか、、、?』

『はい!』

『いってらっしゃーい!』

『行ってきまーす!』



僕は、隣の人や同じ階じゃない人たちにも、挨拶や直ぐに話しかけたり

するので、、、よく思われているらしい。



『205号室の新谷さんって! ほんと! 好青年よねぇ~』

『そうねぇ~朝もちゃんと! 挨拶してくれるしね!』

『そうそう!』





あんまり僕の印象がいいと、、、こんな事を思う!

【本当の僕を誰も知らないんだ、、、!】


僕がもう一人の自分に気づいたのは、、、?

4歳の時だった、、、!


本当の僕は、弱虫で根暗で人と話すのが大嫌いな子供だった、、、!


でも、そんな時にもう一人の自分が現れた、、、!


『お前は、根暗で人と話すのが嫌いなんだろう、、、? 俺がお前の

力になってやるよ!』

『・・・えぇ!? キミは誰なの、、、?』

『俺の力を使えばみんなから好かれるようになるぞ! さあ! どうする?』

『・・・うーん、分かった! キミに任せるよ!』

『フフッ、イイだろう! その代わり、俺にお前のその身体を使わせろ!』

『えぇ!? ・・・そんなの、、、。』

『心配するな! ずっとじゃない! お前の寝ている時間を使うだけだ!』

『・・・僕が寝ている間だけなの? それなら、、、いいよ!』

『よし! 決まりだな!』




僕はこの時、、、もう一人の自分と【悪魔の契約】を交わしてしまったの

かもしれないと、、、今頃になって、凄く後悔している......。



僕の1日は、、、?

朝7:00に起きてから、仕事から帰ってきて寝るまでの夜11:00までの時間。

そこから後は、ベットの中で寝ているはずなのだが、、、!?


僕が朝起きると、、、?

パジャマ姿から着替えて、もう一人の自分が何処かに行っていたみたいだ、、、!



・・・こんな事が、毎日起きている、、、。


もう一人の自分が、何処で何をしているのか、、、?

まったく、僕は知らないんだ、、、!!!




僕の知らない間に、僕の身体で何をしているのか、、、?

僕自身が知らない事が、本当に怖い!!!



・・・だけど? 

もう一人の自分に、聞いても、、、?


『お前が知る必要はない事だ、、、!』



この! 一点張りで、、、。


僕の気持ちを知ろうともしない、、、!





そして、、、!

遂に僕が恐れていた事が起きてしまったんだ、、、!?



その日、僕が朝起きると、、、?


僕は見慣れない服を着ていて、その服は真っ赤に染まっていた、、、!



それに、、、?

僕の右手には、“血まみれの包丁”が握られていたんだ、、、!


『えぇ!? これって? どういう事なんだよ!!!』



僕は、急いでテレビを付けると、、、?

僕の住んでいるマンションで、殺人事件が起きたとニュースになっていた!


殺された相手は、、、?

505号室の神山しずかさん22歳の女性で、マンションの近くの居酒屋で

バイトをし、その帰りに独り暮らしをしている部屋で誰かに刃物で殺された。


神山さんは、明るく元気な女の子だったと、、、。



・・・僕も、何回か? 見かけて挨拶をした事がある程度の女の子だった!

そこまで、仲がイイと言う訳もなかったが、、、!?


【でも、どうして、、、?】


僕の手に、、、血まみれの包丁が握られていたんだ、、、!?



僕は、もう一人の自分に問い詰めて聞いたが、、、!?


【お前に、関係のない話だ!!!】



また、、、この! 一点張り。


いい加減にしてくれ! 

きっと、ヤッたのはもう一人の僕に違いない、、、!!!





案の定、、、。

僕の所にも殺人事件の事で、、、警察が僕に話を聞きに来た、、、!


『すみません! 警察ですが、505号室の神山しずかさんが亡くなった事で!

少し新谷さんにも、お話を聞きたいのですが、、、?』

『・・・あぁ、ははい!』

『急で、ビックリされたでしょ! まさか!? このマンションで人が亡くなる

なんて! 誰も思ってもみなかった事ですよねぇ~!』

『・・・あぁ、ははい、』

『昨日の夜中、、、? 何をされていましたか、、、?』

『あぁ、昨日の夜中は? 次の日、仕事があるのでもう寝ていました。』

『そうですよね! 平日ですし、、、! かなり遅い時間でしたから、、、。

えーと? それを証明する人もいないですよね、、、!』

『・・・あぁ、ははい。』

『新谷さんは、、、? 神山しずかさんと面識はあったんですか、、、?』

『あぁ、ははい! ただの顔見知りです! 朝、あいさつする程度ですけど...。』

『あぁ~そうですか! ありがとうございました!』

『・・・いいえ、』



この後、、、僕は?


ひょっとしたら? 犯人は、、、?

誰なのか? 僕じゃないのか?


僕は、この数週間ずっと夜も眠れないぐらい考えていたのに、、、!!!



まさか!? 

事件が起きて、3週間後に、【真犯人】が捕まったと僕は警察から知らされる!


『ご協力ありがとうございました! 無事、犯人が捕まりました!』

『・・・えぇ!? 犯人は誰だったんですか?』

『神山しずかさんが以前付き合っていた彼氏です! 神山さんが彼と別れたいと

言ってから、どうやら? その彼はストーカー行為をしていたらしいですよ!』

『・・・あぁ、そうなんですか?』

『えぇ! 彼も、【罪】を認めましたしね!』

『・・・そうですか、』

『もう、心配ありませんよ! 犯人は捕まりましたから! また平和な毎日が

続きますよ!』

『あぁ、ありがとうございました!』

『じゃあ!』






どうやら、、、? 犯人が捕まったらしい。


それなら、、、?

僕が握っていた血まみれの包丁は、、、?

僕が着ていた服も血まみれだったのに、、、!


『これは!? 一体、誰のものの血なんだ!!!』





最後までお読みいただきありがとうございます。

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