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吸血鬼のロリっ子

 教会から幾らかの資金を貰い奴隷を買う事にした。教会の者を派遣すると言ってきたが、正直困る。俺は男なのだから、それはバレないようにしなければならない。故に奴隷、奴隷なら口を割らない。そもそもなんで人手が必要なのかというと、とある施設を建てるからだ。聖女様の魔法が受けられる場所ってね。住居兼で。

 ちなみに、回復魔法が使える人自体は他にも存在する。ただ程度が違うだけ、と言っても大体の人は切り傷やすり傷を治せる程度だ。


 よし、さっそく出発しよう!あんまり孤児院に世話になる訳にはいかない。




「いらっしゃいませ〜って聖女様!?」


 奴隷商人は俺の事を聖女だと分かった瞬間に超絶へりくだった。まぁ好都合だな!


「女性の奴隷を探しているの。良い子を連れてきてね」


 応接室に案内された。そこで紅茶と菓子を食べていたら6人ほど連れてきた。どの子も身なりは汚くはない。おそらく上流階級用に綺麗なのも用意しているのだろう。


「ねぇ君、ちょっと隣の部屋に行こうか」


 中でも気になった子がいた。 幼児体型で綺麗な銀髪、赤い飴のような眼、華奢な身体。そして隠していたようだが牙が俺には見えた。おそらく吸血鬼。いや吸血鬼であって欲しい!


「家事は出来るの?」


「うん」


「血って好き?」


 カマをかけたところ簡単に引っかかった。


「なんーー」


「吸血鬼でしょ?」


 この吸血鬼という存在、実はめちゃんこ珍しい。単純に強いのだ。なので奴隷として扱われるなんてありえない。それなのにこうしているって事はーー


「そうだけど……お兄さんはなんで女の格好をしてるの?」


「へっ?」


 なんでばれたし


「匂いが違うもん。男と女で違うものなんだよ」


 他の子も見たが、決めました。この子買います!吸血行為とかなんかエロそう。なんて思ってた時期もありました……




 昼なので食堂に行く。その途中で自己紹介をする。


「私は女って事になってるの、誰にも言っちゃダメだよ?」


「うん。私の名前はルー、よろしく」


「私はレン、聖女やってます」


 俺が聖女だからか警戒が少し弱まった気がする。吸血鬼だから食事はどうするんだろうって思ったら普通の食事でも平気らしい。ただちゃんとは満たされないため、定期的に血が必要との事。



 ○



「あ゛ぁ゛〜 疲れたぁ」


 一時的に用意して貰った家でウィッグを外してソファに倒れこむ。女性を演じるというよは思ったよりも疲れる。


「だらしないです」


 ルーが注意を促してくるが気にしない。俺は疲れてるんだ。


「ルー、さっそくで悪いんだけどお風呂の準備と洗濯お願い」


「普通は悪いんだけど、なんて奴隷には言いません」


 などと言い、作業に取り掛かかっていた。チラッと見えたあの傷…… よしっ決めた! 一緒にお風呂入ろう。


「ルー、準備出来たんならお風呂いくぞ」


「へっ……いきなりですか」


 どこか俯いている。が、そんなのを無視して手をひいてお風呂場に向かう。

 首からお腹にかけての傷をこっそりとなぞる。


「ぷはぁ〜、いい湯だったな」


「うん……」


 どこかしらか元気が無いように見えるが…… おそらく疲れてるんだろう!


「今日はもう寝るか、ほらこっちに来いよ」


「……うん」


 ん?何をそんかにビクついてるんだ。……はっ!?まさかーー


「いや、何か勘違いしているぞ!? 本当にただ寝るだけだ!」


「そっか……そうだよね! 勘違いしてごめんね?」


 えへへと笑いながらベットに入ってくる。人と一緒にいると疲れるな。だけど今は何となく心地いい。



 ○



 教会の者が来て、今日の夕方には建物が出来ると伝えてきた。教会の奴らを使って明日までには公開できそうだな。


「と、いうことでルー! 料理を覚えて貰う!」


「えぇ……」


 説明しよう! ルーは料理が出来ないらしい。もっとも、出来ないというよりはした事が無いといった方が正しいか。昨日家(仮)に帰ってくるまでにちょっと遠回りして質問していたのだ。


「今は別に出来なくても良いんだが、ゆくゆくは最低でも俺くらいは出来てほしいかな」


「分かったよ」


 ふふふ、可愛いロリっ子にご飯を作って貰う……たまらんですなぁ!


「さっそく今から料理教室(仮)にいってもらう! アーロンの所だから多少の粗相は全然問題無いから、気楽かまえといて平気だよ」



 アーロンのいる孤児院にやって来ました! 実況と解説はレンとルーでお送りします。えぇ〜本日はルーさんの料理スキルを、上げようということでやってまいりましたぁ! 審査員はこの方々! っはい、子供たちです! 疲れたから止めよ……


「おはようアーロン、今日はよろしくね」


 外なので聖女モード(女装)です。直接ルーが料理学ぶシスターさんも私の事は知りません。


「よろしくお願いします」


 ぎこちないながらルーがお辞儀をする。シスターさんはニコニコと笑っている。問題は起こりそうもないな。


「それじゃあ私は仕事に行って来ますのでルーの事をよろしくお願いしますね」


 さっ、聖女としての務めを果たしますか





*イラストです

挿絵(By みてみん)

どうも!


3話目の投稿(=゜ω゜)ノ

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