63, ふたりの証人は、確信した勝利を得るよ。さらに、こんな大戦が長引くなんて心配も無用だね。刻印に期間が定められているんだよ。その通りに起きるのが必然。そうだよね。
なんだか……常に浮いた存在。それが――数学の女神だった。本来なら、すぐにでも違和感を覚えるはずなのに……それを感じさせない、不思議なオーラのようなものが、彼女にはあったわ。
気づけば、燃料経路の通行料にクリプト……なんて話も立ち消えになって、いよいよ……また、いつものペースに戻っていたのよ。
「もっと胸を張っていいんだよ、ネゲート。」
「な、なによ……、急に。」
こんな調子で……突拍子もないことを、突然告げてくる。まるで……預言者が、不意に口を開くように。
もし、それが「三年は雨が降らない」なんて言葉だったなら……それは神託として解釈され、神の計画として作用し、本当に……三年は雨が降らない。そんな流れに、似ていたのかしら。
自信を失いかけていたわたしに、前向きな言葉を投げてくる。それで、少しは気が紛れていたのは確かよ。でも……今となっては、それすら――。
「ほら、ここでSHA-256の刻印を見直そうよ。長引きそうだけど、そんなことはないんだよ。刻まれているから、その期間なんだよ。」
「そ、そんなの……。その場の状況次第で、大きく変わるでしょうよ。そんなのを当てにするなんて……。」
「……。」
「な、なんなの? 急に黙り込んで……。」
「それは、必然なんだよ?」
「えっ……、なによ? 必然って……。」
「ふたりの証人は、確信した勝利を得るよ。さらに、こんな大戦が長引くなんて心配も無用だね。刻印に期間が定められているんだよ。その通りに起きるのが必然。そうだよね。」
……。なにを確信して、刻印が定めている期間まですら……それこそがすべてだと、言い切れるの……?
わたしは、不思議な感覚に包まれていたのを、よく憶えているわ。でも……数学の女神は、確信しているように話していた。そうよね……それも……スコフィールドの注釈だった。もはや、SHA-256に触れた時点で、逃げ場なんて、どこにもなかったのよ。
そこから浮かび上がる刻印が成就するまで……みんなが、その通りに動き回る。ただ、与えられた役割を演じているだけ――。
わたしは女神。
SegWitとAggWitは預言者という証人。
クリプトは聖書。
燃料は神の恵み。
SHA-256は聖痕。
量子はスケープゴートの発動。
異教は……。
そして――こんなゲームをプレイしていたのが、数学の女神や……聖霊様ってことだったの……?




