26, 1ゼタの神殿 ―― 女神を信じてこの結果かよ! おい、生活費の大半が燃料で消えるなんて……俺たちは、いったい、何に祈ったんだよ……。
そうよ……。秩序の再構築なんて――名前だけ。
Segregated Witness ―― SegWit?
Aggregated Witness ―― AggWit?
ふたりの証人?
そんなもの……このハルマゲドンという舞台で、暴れるための駒に過ぎなかった。
……わたしだって、そう。最高の駒だったのでしょう?
それなら――。その駒は……誰が動かしていたのよ……。
結局、そこに辿り着く。
ずっと、この繰り返しだった。そう……ずっと……。
……。
聖霊……。
今になって、こんな存在が……。
こんなのが……。
それに――数学の女神。
なんなのよ……この女神は……。
……。
当時の、凄惨な光景が――何度も、何度も、思い返される。
なんてことなの……。わたしは……。
「おい、女神。おまえだよ!」
「……、な、なにかしら?」
「女神を信じてこの結果かよ! ふざけんなよ! 慌てるな、平和、安心、再び偉大に――そんな言葉、もう聞き飽きたよ! おい、生活費の大半が燃料で消えるなんて……俺たちは、いったい、何に祈ったんだよ……。」
「そ、それは……。」
「なんか言えよ? 殺し合いまで始まって、おまえのゴミみたいな通貨も役に立たねえ。どうなってんだよ? もうよ……俺たちは、何に祈ればいいんだよ? ファイトファイトで、結局……全滅じゃねえかよ。」
「……、それは……。」
……。このとき――。わたしは……完全に、気が動転していた。何も、答えられなかった。
だって……。
「ああ、それでも『1ゼタの神殿』だけは、頑丈に護られていて健在だってな? そうだろ、女神ネゲートさんよ? がはは。」
「な、なによ……1ゼタの神殿って……。」
「はあ? なにとぼけてんだよ? おまえが豪勢に暮らしてる、クリプトの塔のことだよ。あの塔の上から、俺たちの悲惨な暮らしぶりを見下して楽しんでるんだろ?」
「そ、そんなことは……。」
「そういや、その燃料代も、俺たちの『4分の1程度』だって聞いたぞ。まあ、女神の特権ってやつだろうな。がはは……いいご身分だよな。」
……。そう――。
これが、わたしだったのよ……。ミラーアリス……。




