表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
デジタルゴールド ―― 女神に接続された暗号  作者: 暗号で創られたバベルの塔
第三章:SHA-256(Secure Hash Algorithm 256-bit)に刻まれた刻印 ―― 黙示録
18/20

17, ハッシュ関数は定理じゃない。神の創った構造を「真似た」ものよ。つまり、聖書的な解釈では獣。そんな構造に、聖母を刻むなんて……。異端な信徒。そんなイメージしか、持てないわ。

 ……。ふたりの証人に続いて、聖母。そんなものまで……。


「大精霊ネゲート様……。」

「ミラーアリス、あと量子アリス。聖母の件は、まだ公にはしないで。伏せておくのよ。これは……深淵に達するほどの、深い深い調査が必要よ。そこは、いいわね?」

「はい、大精霊ネゲート様。」

「もちろんです、大精霊ネゲート様。」


 そう……。まだ、刻印の件は終わっていない。


 たしかに……ふたりの証人は預言者よ。だから、あの採掘による計算を、聖書的に「祈り」と解釈したとき……それは少し……ううん、やっぱり違う。


 そうなってしまうのよ。


 なぜなら――預言者に祈るって、変よね。預言者が神に祈る、ならわかるのだけど……。それは、聖書においてもよくある描写だもの。


 でも……。


 デジタルスケープゴートとしての役割を果たすなら、ふたりの証人 ―― SegWitとAggWitだけで、十分だった。


 見事にその役割を果たし、そんな別な解釈でも、わたしの神託を成就させることで……なんとか、こうして、あれから半世紀……。


 それから――。


 クリプトの塔の跡地に芽生えた希望。小さな、新しい芽。


 それを、わたしたちは、ゆっくりと……皆で育んできた。


 それは……わたし――傲慢な女神に対する贖罪でもあったわ。


 だからね、言い切れることがある。確かなことが、一つだけ。


 SHA-256 聖母の刻印 ―― ハッシュ関数は定理じゃない。神の創った構造を「真似た」ものよ。つまり、聖書的な解釈では獣。そんな構造に、聖母を刻むなんて……。


 異端な信徒。


 そんなイメージしか、持てないわ。


 ……。


 まさか。


 そういえば……心当たりがある。


 でも……でも……。


 秩序の再構築。あれは、あまりにも突然に始まったわ。


 あれほど凄惨な状況だったにも関わらず、妙に落ち着いていて……。


 さらには……クリプトの塔を土台から焼き尽くしたゼータの雷光すら、笑い飛ばしていた精霊が……。


 たしかに、ひとり――いた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ