第1章37話:外へ
(――――――【鑑定】!)
すると。
以下のようなウインドウが表示される。
◆◆◆
【ダンジョンコア】
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※鑑定魔法レベル7以上で鑑定可能。現在の鑑定魔法レベルは4
◆◆◆
(あら……これはびっくりね)
鑑定不能である。
しかし絶対に鑑定できないわけではない。
鑑定のレベルが不足しているからだ。
(鑑定レベル7以上が必要なのか。まあそういうことなら……しばらくお預けね)
いずれレベル7になったとき、もう一度鑑定してみるしかないだろう。
いまは諦めるしかない。
「おい……何してるんだ?」
とエレクが尋ねてきた。
エレクたちには鑑定結果のウインドウが見えていない。
フィオネが急に制止したように見えただろう。
「ううん、なんでもないわ……さあ、帰りましょう」
そう答えながら、フィオネはダンジョンコアに手を伸ばした。
ダンジョンコアに触れる。
瞬間――――――
ダンジョンコアが輝き始める。
同時に。
ゴゴゴゴゴゴゴ……ッ!!!
とダンジョンが震動を始めた。
ダンジョンが崩壊していく音だ。
ダンジョンコアの光が、フィオネたちの視界を真っ白に染め上げる。
数瞬後。
フィオネたちは、ダンジョンの外に弾き出されていた。
ナナブロスの森。
ダンジョンの入り口があった場所。
しかし、もうそこに鋼の扉はなかった。
ダンジョンは消滅したのである。
「ぐっ……」
「うぅ……」
近くでうめき声がした。
振り向くと、ギルドマスターとジャランが倒れていた。
「……!」
フィオネたちはジャランの状態を見て、目を見開く。
死んではいない。
しかし血だらけであった。
顔が腫れあがっているし、全身の怪我もひどい。
魔物に相当ボコボコにされたようだ。
「お、お貴族様は……転移罠に飛ばされたあと、大変だったようだな……」
とエレクは冷や汗を浮かべながらつぶやいた。
「まあ……自業自得な気がしますけどね」
とキルティアは冷ややかなコメントである。
そのとき。
ギルドマスターが目を覚ました。
頭を押さえながら立ち上がった。
「ここは……外か」
「ギルマス!」
エレクが駆け寄る。
「大丈夫ですか?」
「エレクか。ああ、なんとかな。頭を打って気絶していたが……ダンジョンが攻略されたのか?」
「はい。フィオネがダンジョンボスを倒しました」
「そうか……よくやってくれた」
ギルドマスターはフィオネに視線を向け、深々と頭を下げた。
「感謝する」
「いえ、気にしないで」
フィオネが微笑む。
一方、ジャランは気絶したままだった。
「ジャラン様は意識がないようだ。怪我がひどいな……」
とギルドマスターが言ったあと、続けた。
「とりあえず、報告はあとにして街へ戻ろう。ジャラン様は俺が運ぶ」
ギルドマスターが提案した。
全員がうなずく。
こうしてフィオネたちは、街へと帰還を始めるのだった。




