表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

19/33

第1章18話:ダンジョン


そして。


森を抜けて、岩壁の前に到着した。


高さ10メートルはあろうかという、巨大な岩壁。


その岩壁の下部に、鋼の扉が設置されていた。


しかし扉は開け放たれており、中から魔物が出てきた足跡がある。


「どうやらあれが……ナナブロスダンジョンの入り口のようですね」


とキルティアがつぶやいた。


周囲を見回す。


他のパーティーの姿はない。


エレクが表情を引き締める。


「ここからはより魔物が強力になる。慎重に進もう」


「了解」


「はい」


「だが……その前に」


とエレクは言った。


そしてフィオネに向き直る。


「フィオネさん……さっきはすまなかった!」


「え?」


「固有魔法を覚えたてだとか言って、失礼なことを言っただろ? 俺が間違っていた。あんたはすげえよ」


「そうですね」


とキルティアは同意しつつ、謝罪してきた。


「私も『お守り』なんて言ってすみませんでした。あなたは凄腕だと思います」


「あはは。まあ気にしてないからいいわよ」


あれはジャランが悪いしね。


ジャランのことはムカつくし許すつもりはないが、この2人に恨みはない。


「これからパーティーメンバーとして仲良くしてくれると嬉しいわ」


「おう。こちらこそ……だ! 俺のことはエレクと呼び捨てにしてくれて構わない」


「私もキルティアで構いません」


「じゃあ私のこともフィオネでいいわよ。改めてよろしくね」


と3人は改めてあいさつを交わし、結束を固めた。


ジャランのせいで下げられた評価を挽回できて、フィオネは嬉しく思うのだった。


「それじゃあ、いくか」


とエレクが、ダンジョンの入り口に視線を向けて言った。


フィオネとキルティアがうなずく。


エレクが先頭に立ち、ダンジョンの中へと足を踏み入れた。


フィオネとキルティアも続く。


扉をくぐると、そこは石造りの通路である。


中は薄暗い。


壁に掛けられた松明(たいまつ)の明かりがぼんやりと通路を照らしている。


天井は高く、壁には苔が生えている。


床には(ほこり)が積もっていた。


古びたダンジョンだ。


「迷宮タイプのダンジョンみたいですね」


とキルティアが周囲を見回しながら言った。


「気を付けろ。罠があるかもしれない」


とエレクは言った。


3人は警戒しながら通路を進んでいく。


足音が静かに響く。


しばらく歩くと、すぐに分かれ道にたどり着いた。


通路が左右に分かれている。


「ふむ……分かれ道か」


「どちらに進みましょうか」


と二人が少し悩んだ表情になる。


そのとき。


(あ……そうだ。私にはマップスキルがある)


とフィオネは思い出した。


心の中で詠唱する。


(――――【ダンジョンマップ・エクストラ表示】)


瞬間、フィオネの眼前に半透明(はんとうめい)の青いマップが浮かび上がった。


このマップは、完全なチートスキルである。


なにしろ、まだ踏破していないのにフロア全体の地図が明らかになっているからだ。


さらに敵の位置が赤い点で表示されている。


罠の位置は紫色のマークで表示されている。


(やっぱこのマップスキルはチートだわ)


前世のゲームでは当たり前のように使っていたマップ機能――――ダンジョンマップ・エクストラ表示。


この機能では……


フロアの全体地図。


敵の位置。


罠の位置。


隠し部屋の位置。


次の階層に進むための階段の場所。


……などなど、欲しい情報が全て最初から表示される。


異世界でこの能力を使えるのは反則である。






評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ