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序章(前編)

初投稿です!

この世界はとても残酷だ

ある日突然、一部の子供達が超人的能力に目覚めた。

それはたちまち世界に広がった。

その者達を世界は人類を超越した者『超越者(ちょうえつしゃ)』と呼ばれるようになった。

だが能力に目覚めなかった一部の人間達は超越者の事たちを恐れた

いつか我々より上の立場に立って

世界を支配してしまうのではないかと恐れた。


そして、人類は超越者がまだ幼い子供だというとこを漬け込み

超越者達に残虐非道なことをして、超越者の数を減らした。

人類だけの国、人類帝国が建国され超越者を根絶やしにするために人類帝国軍が誕生した。

だがそこに7人の超越者が声をあげ

人類達に立ち向かった。

それは後に彼らは起源の超越者と呼ばれた。

超越者達が独立を宣言し、超越者だけの国、超越国家が生まれた。

こうして、人類帝国と超越国家の争いが始まった。

やはり超越者の圧倒的力には人類は太刀打ちできなかった

そんな絶望的状況下の中

1人の人間の少年が超越者と対等に戦える術を手に入れ

人類は支配されずに持ちこたえその少年は後に英雄と呼ばれた。

それからは超越者は起源の超越者の7人、人類はその1人の英雄を中心に争いが激化した。

それから時が流れ

100年以上時が経った

現在

人類帝国と超越国家の争いは未だ終わらず

争いを続けている


3人の子供は近くの野原でそれぞれ違う遊びをしていた。

やってる事はバラバラだったがこの3人はずっと一緒だった。

黒髪の少年はひたすら球を蹴り

茶髪の少女は座り込んで花を詰んでその花で冠を作り

茶髪の少年は寝転んで持ってきたスケッチブックと色鉛筆で夢中に絵を描いていた。

3人は宗教団体が運営する養護施設の孤児だった。

「私たち大人になってもずっと一緒だよ」

少女は笑いながら、2人の少年に言った。

それを聞いた少年達は各々の動きを止めた。

「いきなりどうしたの?」

黒髪の少年は不思議げに少女に聞いた。

「うんうん別に、ただずっといたいな〜って思っただけ」

少女は笑って問に答えた。

「だね〜僕も一緒がいい〜」

さっきまで寝転んで絵を描いていた茶髪の少年も気が抜けるような声のトーンで返した。

それを聞き少女は嬉しくなり

2人に近づき手を繋いだ

「約束だよ、ずっとずっと一緒!」

少女は笑顔で言った。

少年2人もそれに釣られて笑って頷いた。


それから2年の月日が流れ


陽の光が差し込んで気持ちのいい朝だった。

そんな養護施設の朝

黒髪の少年は朝早くに起き身支度をしていた。

黒髪の少年の名は星絆(せな)14歳

短髪に切られ清潔感のある黒髪の少年に成長していた。

星絆の身支度の最中バタバタと走ってくる音がした。

またか、朝から騒がしいな…

星絆は洗面所で歯を磨きながら思った。

茶髪の少女が洗面所の扉の前に滑り込むように止まった。

髪は肩くらいまで長く艶も出て綺麗な髪が良く似合う少女に成長した。

「星絆おっはよう〜」

「おぉ美優おはよう」

茶髪の彼女の名前は美優(みゆ)同じく14歳

駆け込んできた美優は洗面所にいた星絆に問いかけた。

「星絆、りゅうちゃんはどこ?」

美優は周辺を見渡すようにキョロキョロと首を振った。

「あぁ〜龍我なら寝室にもいなかったからまたいつもの所だよ」

それを聞いた美優は直ぐにその場所に向かった。

「はぁ、美優のやつ龍我に気にかけすぎだよな」

そう言い俺は口を濯いだ。

美優は探している彼のいる、いつもの場所それは

養護施設の物置に使われる屋根裏部屋に入り声をかけた。

「りゅうちゃ〜ん!」

部屋の中は物置部屋とは思えない部屋だった。

物置に本来置かれてる箱や道具は大きな布で覆われておりその上には絵が立て掛けられていて

床には沢山の筆や絵の具など画材が置いてあり、

天窓から日が照らし出されて薄暗さはない明るい部屋になっていた。

その部屋の真ん中にヘッドホンで音楽を聴きながら描いてる時に付いたであろう色んな絵の具の色が付いた白のTシャツに下はジャージを履いている少し長め伸びた茶髪の少年龍我(りゅうが)年齢は14歳は美優の声を聞き入れずに無我夢中でキャンパスに絵を描いていた。

そんな美優に今度は床に散らばった画材をうまく避けて少年に近づき少し息を吸い肩をトントンと叩き少し声を張ってかけた。

「りゅうちゃん!」

「うわぁ?!」

肩を触れられ、更に大きな声に驚いて龍我は後ろを振り向き驚いた拍子でヘッドホンは頭から外れ地面に落ちた。

何事かと驚いた表情をしていた。

「美優、どうしたのそんな声張っちゃって…」

龍我は今にも眠りそうな声で美優に言った。

さっきの絵を描いてる時の集中力が嘘かのような気の抜け具合だった。

「りゅうちゃん、今何時だと思ってるの?もう朝だよ!朝ご飯とお祈りの時間だよ!降りてきて」

美優は龍我に来た要件と降りてくるように言った。

それに対し龍我は少し嫌そうに

「えぇ〜そんなのいいよめんどくさい、俺いなくてもできるじゃん…」

「だ〜め!朝ご飯はちゃんと食べる!お祈りはちゃんとする朝の約束でしょ!ほら!ちゃんとやる!」

美優は龍我を無理やり起こし屋根裏部屋から龍我を出し食堂に向かわせた。

龍我が屋根裏部屋から出たあと美優は龍我が描いていたキャンパスの絵を見た。

「いつもそうだけど、すごいなぁ〜」

龍我が描いていた絵は風景だ、ただ実在する風景ではない龍我が想像した空想の背景だった。

周りに立て掛けてある

絵も全てそうである

龍我の空想背景だ

それは全て幻想的である絵は歯車だけで構成された世界、ある絵はとてもとても深い深海にある都市など

そして、今描いている絵は今にも引き込まれそうな広い宇宙空間の絵だった。

その絵を見渡した後、美優は屋根裏部屋を出た。

龍我と美優は下の階に降りて食堂に向かった。

食堂にはもう既に食べ終わり既に学校の制服に着替えている星絆とこれから食べるであろう同じ養護施設の幼い子供たちがいた。

「みゆねぇ、りゅうにぃおはよう〜」

子供たちが朝の挨拶した。

「おはよう」

「おはよぉ〜」

それに続き美優と龍我も挨拶を返し、寮母さんが作ってくれた朝食の乗ったトレイを取り空いていた星絆の隣に座った。

「おはよう星絆、相変わらずお早め準備で真面目さんご苦労さまです!」

龍我は星絆に挨拶した。

「おはよう龍我、お前も相変わらず朝まで絵を描いていたのか」

星絆も挨拶を返した。

「あぁ〜昨夜に急にインスピレーション湧いてきて、止まらなくなっちゃって〜」

龍我は朝食を食べ始めた。

「それは構わないがお前、お祈り前に着替えてシャワー浴びろよ、絵の具の匂いがする」

「ほ〜い」

龍我は気の抜けるような返事をした。

黙々と食べる中、食堂に置いてあるテレビに写し出されてるニュースで事件の報道があった。

『昨日未明、またしても1名から超越者に変貌し帝国軍身柄を拘束、死傷者は0人です…』

ニュースを観て思ったことが口に出てしまう一同

「また超越者、最近多いね」

「あぁ世の中も物騒になったよな」

「・・・」

「りゅうちゃん?」

ニュースを見てた3人の中ただ1人何も言わなかった龍我

気になった美優

「超越者から見てこの世界ってどう見えるんだろね」

龍我は他とは違う視点からの発言だった。

だがその問いに星絆は

「どう見えるかなんて考えたってしょうがないだろ、お前は超越者じゃないし何よりここは帝国領土だ、発見したい拘束され連行だから待つのは牢獄だ、はい終わり」

「うわぁ星絆、現実的〜」

「事実を言っただけだ」

「そういう意味じゃないんだよなぁ〜」

星絆の返答についてボヤく龍我、聞きたかった回答の趣旨が的外れで納得いかずであった。

この養護施設は、人類帝国の領土内にあり

この施設の子供達は皆超越者ではなく全員ただの人間である

のんびりしているうちに全員朝食を食べ終え

星絆は先にお祈りをするための大広間に向かい

その後に美優も学校の制服に着替えてから大広間に向かい

シャワーを浴び綺麗な服に着替えた龍我も1番最後に大広間に来た。

「皆さん集まりましたね!」

そして、施設の皆が集まった事を確認し寮母さんが話し始めた。

寮母さんはとても優しい雰囲気で施設の皆に慕われている

「それでは皆さんお祈りを始めます」

寮母さんが手を合わせお祈りを始めたら

それに続くように大広間にいる皆も手をあわせお祈りを始めた。

星絆が住んでいるこの養護施設は、宗教団体が運営する養護施設なのである。

なので施設の壁には至る所に教祖や神様に纏わる何かが貼ってある

その宗教団体は神様は必ずいる

神様にお祈りすればどんなことも良い方向に物事が進むという教祖の教えの元

沢山の信者がいる

その中の運動のひとつで身寄りのない子供達を養護施設で保護し育てている

星絆や美優や龍我も赤ん坊の頃に両親を早くに亡くしこの施設に引き取られ育てられたのである

「それでは皆さんお祈りを終えてください」

寮母さんが終えるように言うと皆そろってお祈りを終えた。

「このようにちゃんとお祈りすればきっと神様が良い方向に向けてくれます。

神様への感謝を忘れずに」

寮母さんが最後にそう言い

みんなでのお祈りの時間はこれで終わり

ここから学校がある子達は学校へ向かう

小学生の子達は集まって集団登校していき

中学生は星絆と美優と龍我の3人だけだが

「じゃあ行ってくるね!」

「行ってきます」

学校へ行くのは星絆と美優の2人だけ

施設に残った龍我は再び屋根裏部屋に行き

また絵を描き続けた。

龍我はあまり学校に行かないのだ

月に2回行けば上出来なほうだった。

登校中の星絆と美優

お互い歩行速度を合わせて雑談しながら学校へ向かう

「今日もりゅうちゃん一緒に学校行かなかったね」

「今に始まった事ではないだろ、美優は龍我を気にかけすぎだ」

美優は何かと龍我を直ぐに気にかける

俺は正直甘やかし過ぎてるとも思うようになった。

「でも、毎日3人で楽しく学校過ごせたら凄くいいじゃん」

美優は素直に笑って言った。

話しているうちに学校に着いた。

そしてしばらく時が経って

「「ただいま〜」」

星絆と美優は学校から施設に帰ってきた。

「みゆねぇ、せなにぃ、おかえり〜」

施設には子供達だけで寮母さんがいなかった。

「あれ?寮母さんは?」

美優は子供達に寮母のどこにいるか聞いた

「寮母さんは宗教の集会に出かけたよ」

「分かった、待っててねご飯作るから」

「「うん」」

美優は集会に行ってる寮母さんの代わりにご飯を作り始める

星絆は帰って直ぐに鞄を部屋に置いて、龍我のいる屋根裏部屋に行った。

「おい龍我」

「おぉ星絆おかえり〜」

今回はヘッドホンをしないで絵を描いていたので星絆の呼び声に直ぐに反応し筆を止めた。

「ほらこれ、学校の先生から」

星絆は龍我に学校の先生から渡された

学校に行ってない時に出てきた課題を渡した。

「ありがとう、そこ置いといて〜」

龍我は星絆に背を向けた状態で置き場を指で指し指示し再び筆を動かし始めた。

星絆は龍我の言う場所に物を置いた、そして何処か苛立つように龍我に問いかけた。

「聞いたぞ龍我、お前昼のお祈りと先生のお話サボってるらしいな」

ここで言う先生とは宗教団体の教祖の事である

基本的に我々の宗教の教祖は先生と呼ぶのだ。

「うん、そうだよ別になくたって生きてはけれるんだから」

龍我は気の抜けるような喋り方で返答した。

それは龍我にとって普通の喋り方なのだが今回に限っては星絆の反感を大きく買った。

そして、星絆は龍我の胸ぐらを掴んで顔を思いっきり近づいけ怒りを顕にした。

「龍我お前いい加減にしろよ、学校にも行かないで神様へのお祈りもしない更には先生のお話も聞かないでただ部屋にこもってお絵描きしてるだけ自己中すぎるのも程があるぞ!」

今まで誰も触れてこなかったことを触れられ

いつもは笑って流す龍我もこれには流石に頭にきて、右手に持ってた筆を強く握り筆が折れた。

「随分と偉そうなこと言ってくれますねぇ、堅物星絆くんよぉ、お前は俺のなんなんだよ!何様なんだよ!何やろうと俺の勝手だろ!」

龍我は、感情的になり掴まれた胸ぐらに離させる為に思い切り星絆の額に頭突きして痛みで抑えてる間に龍我は距離取った。

「てめぇ!誰のお陰でお前は今そこにいると思ってる!先生と神様のおかげだろ!お前がやってるんのは恩を仇で返す事だぞ!」

「従順になるのが恩を返すとは違うだろ!

真面目ちゃんの星絆には理解できないだろうがな」

「人が理解できないことをする、まるで超越者みたいなことをするな龍我!なんならここでやってもいいぜ」

勿論これは言葉の綾で龍我は超越者になってはいない

「試してみるか?」

星絆の売り言葉を買った龍我

そして言い争いから

取っ組み合いになった。

「星絆!りゅうちゃん!何やってるの?!」

激しい物音がすると思い様子を見てきた美優は、星絆と龍我が喧嘩してるのを見ておどろいた。

「ど、どうしよう…」

どうにかして止めようと美優は必死に考える

まずは2人の頭を冷やさせようと考える

「そうだ!」

そこで思いついた。

「みんな、何でもいいからバケツに水を入れてきて!」

美優は子供達にお願いする

「「分かった!」」

子供達は直ぐに水の入ったバケツを持ってきた。

「「みうねぇ!持ってきたよ!」」

子供達は美優にみせるように持ち上げた。

「みんなありがとう!」

美優は持ってきてくれたバケツを持って勢いよく、喧嘩してる2人に向かって中に入ってる水をぶっかけた。

喧嘩中の2人に思いっきり水がかぶり差し

星絆と龍我はズブ濡れになり、喧嘩が止まった。

「ふ、2人ともいい加減にしなさい!頭冷えた?」

「「はい…物理的に…」」

「2人とも風呂入ってきなさい、お風呂湧いてるからその後話聞くから」

この後、星絆とりゅうちゃんは順番に風呂に入り

私は喧嘩の発端を説明し

もうこの件で喧嘩しないことを2人に言い聞かせられ

事の顛末は終わり

星絆はご飯を済ませた後、夜のお祈りを済ませ自室に入り

龍我も同じく食事をした後、夜のお祈りはせずに散らかった

屋根裏部屋を片付けに行った。

しかしこの喧嘩を境に星絆とりゅうちゃんは口聞かなくなった。


龍我は散らかった屋根裏部屋を片付け掃除していた。

幸いにも今まで描いた絵には水かかからないで済んだ

だがやはり床が水浸しになり

筆などの画才があっちこっちに散っていた。

「あーあ、だいぶ水浸しだし散らかったな〜」

龍我は水浸しになった床を拭き、散らばった画材を回収して元のあった場所に戻した。

その時、1つの違和感に気がついた。

「あれ?折れた筆が治ってる」

何故か自分で折った筆が綺麗さっぱり治ってたのであった

「まぁいいや」

龍我はあまり深く考えるのをやめて、片付け終わった後に

また今描いてる絵の続きを始めた。


だけど当時の私は思わなかった。

まさかあんな事件に巻き込まれるなんて

お読み頂きありがとうございました。

少しでも、面白いや続きが気になると思ったら

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