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開く心6

air>俺がくうちゃんを初めて見たとき、すげぇかわいい子だなぁ・・・って思ったよ。正直ここのチャットに来たのは他の男と一緒でエロ目的もあった。だからこんな子がエッチな事を・・・って、始めはそういうことしか頭になかった。言い訳させてもらうと、やっぱり俺も男だから。



「・・・・・・」



air>でも俺はチャットとかって初めてだし、すぐ緊張するから自分がチャットルームに入る勇気はなかった。だから、くうちゃんが他の客とのチャットルームを覗いたんだ。




いつのまにか私はパソコンの画面上の文字を必死に追っていた。




air>ごめんね、そこでくうちゃんが脱いでるとこやエッチな事してるとこも見た。でもね、そういうことより気になることができた・・・



「・・・それが私のアザ?」



air>うん。始めはどこかにぶつけたのかな?とか思ってた。でも数が増えたり、ぶつけたとは思えないくらいのでかい濃いアザが新しくできてたりで、これはぶつけたアザじゃないなぁ・・・って思った。




私は何て答えていいのかわからなかった。

黙っている事しかできなかった。




air>そのうちね、体のアザと同時に、くうちゃん精神状態の事がすごく心配になったんだ。



「・・・精神状態?」



air>うん。何か君の笑顔はつらそうなんだ。すごく無理してるって感じで。



「・・・・・・」



air>その笑顔は“たすけて、たすけて”って言ってるように見えるんだ。



「・・・・・・!」




気づくと私の目から涙がボロボロ出ていた。


そうなんだ、私は現実から逃げ出したいのもあってチャットの世界に入った。

チャットの中でだけでも誰かに必要にされたくて、嫌われたくなくて、ずっと笑顔でいたんだ。

でも無理なんかしたくなかった。

本当は泣きたかった。

笑いたくなくなんかなかったんだ。

誰かに助けて欲しいとずっと思ってた!


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