自然の宝石箱 ノブドウの色彩に酔いしれる
ごきげんよう!! ひだまりのねこですにゃあ。
にゃふふ、先日ヨウシュヤマゴボウのことを書いたのですが、
この時期忘れてはならない宝石に言及していなかったことに気付きました。
今日はノブドウのことを少しだけ。
皆さまは、ノブドウをご存知でしょうか?
一応簡単なイラストを描いてみましたが、実物は検索してみてくださいね~。
『ノブドウ』
ブドウ科ヤマブドウ属の植物で、その宝石のような色とりどりのグラデーションが美しい果実は、一度見たら忘れられないはず。
日本全国で見られる植物なので、一度くらい見たことあるんじゃないですかね?
私は子どもの頃……嘘です、大人になった今でも、見つけると集めて宝物にしています。
最近はなかなか見当たらないのですけれど。
9月頃から果実が熟してゆき、その色彩のバリエーションは、
象牙、薄緑、山葵、秘、青磁、空、天、薄水、薄浅葱、水、瑠璃、青紫、赤紫、萩、撫子、躑躅、紅桔梗、紫式部、藤、菫、あけび……
などなど、あくまで私の主観ですけれど、本当に多彩なのです。
ノブドウのすごいところは、同じタイミングで違う色が同時に存在するところなんですよね。
ほとんどの果実は、緑色から熟していって、オレンジや赤に変化して行くのですが、ノブドウの場合、白系統、緑系統、青系統、紫系統、赤系統が同時に実るんですよ。
よくファンタジーで、宝石のなる木みたいのありますけれど、ノブドウはまさにリアル宝石のなる木なのです。
ちなみに、色の変化は虫喰いの影響だと書かれていたりしますが、根拠は薄いですね。個人的には関係ないと思っています。
さて、これだけ見た目が綺麗だと気になりますよね? ブドウ科ですし。
安心してください。毒はありません。
微妙な言い方になるのは、ブドウだと思って食べるとかなりがっかりするからです。
種が大きいので可食部が少ないということもありますが、手間をかけて食べるほど美味しくはないです。
ヨウシュヤマゴボウとかカラスウリなんかに比べれば全然普通に食べられますけどね(個人の感想です)
あ、あと図鑑なんかに虫入りが多くて食べられないみたいなこと書いてありますけれど、そんなこと無いですからね?
少なくとも数百個単位で食べたことありますけど、一度も入っていたことありませんでしたし。※入っていないとは言いませんが、他の果実に比べて多いということはないはず。
軽く調べてみた感じだと、おそらく海外のノブドウ種のコピペじゃないかな? と思っています。
海外だと、ノブドウ専門の虫がいるみたいですし。
生食はいまいちでも、漢方やお酒が作られているみたいです。
本当かどうかわかりませんが、わりとなんにでも効くらしい。
まさにファンタジー!! このエリクサー感に興奮しますよね!!
ところでノブドウ酒の販売をしているサイトで気になったのが、ぶすの実という名称。
もちろんノブドウには様々な別称があるんですけれど、これはインパクトが強い。
会津なんかで呼ばれている名称っぽいんですが、これ、たぶん不細工とか醜いのブスじゃないですね。
青紫をさす「ぶす色」から来ていると思います。
なんで青紫が「ぶす」なのか?
ちょっと脇道にそれますけれど、おそらく「附子」つまりトリカブトの青紫の花色から来ているんじゃないかと。
有名な話なのでご存知の方も多いとは思いますけれど、現代で使われている、不細工とか醜いのブスも、本来は同じ由来で意味が変化したものです。
トリカブトはごく少量でしたら薬にもなりますけれど、基本的に猛毒です。
わずかな量で脳神経が破壊されて、感情のない無表情な能面のようになってしまいます。
昔の人は、その能面のような無表情な顔を「附子」と呼んだわけですね。
ちなみに、私は無表情キャラや表情が乏しいキャラが大好きです。
つまり……私は、ブス専だった……らしい。