3 ホモVSオカマ
「ちょっとあなた!さっきから勝手な事言ってんじゃないわよ!
あのイヤリングはね、私が聖吾君にプレゼントした物なのよ!」
あんたも大概勝手な事を言ってますよ岩山店長。
それに対して鏡先生も怯まず言い返す。
「何⁉馬鹿な事を言うな!あれは稲橋が私にプレゼントしてくれた物だ!」
あんたも結構馬鹿な事を言ってますよ鏡先生。
そんな中二人の言い争いは続いた。
「何なのよあなた⁉まさか私と聖吾君の恋路を邪魔しようっていうの⁉」
「それはこっちのセリフだ!お前こそ私と稲橋の親密な関係を引き裂こうとしてるんだろ!」
「ムキョーッ!何て失礼な男!そもそもあんたは聖吾君の何なの⁉」
「婚約者だ!」
担任の先生でしょ。
「そう言うお前こそ稲橋の何なんだ⁉」
「フィアンセよ!」
バイト先の店長でしょ。
「とにかく今すぐあのイヤリングを返しなさい!
あれはあなたみたいなホモが持っていていい代物じゃないわ!」
「何を言う!お前みたいなオカマに返すつもりはない!」
「何ですってこのホモ野郎!」
「口を慎めこのオカマ!」
今、俺の目の前で、ホモとオカマが物凄い剣幕で言い争いをしている。
しかも何だか趣旨がどんどんおかしな方向にずれてきてないか?
俺達はここに愛の雫を返してもらいに来ただけなのに、ホモとオカマが俺をめぐって喧嘩を始めてしまった。
「なあ、これ、一体何なんだ?」
この状況が全く理解できないという様子で、孝さんは俺に言った。
それに対して俺はひきつった笑みを浮かべてこう返す。
「え~と、オカマの岩山店長とホモの鏡先生が、俺をめぐって言い争いをしています・・・・・・」
するとそんな俺を憐れむように理奈が言った。
「あなたって、モテるのね」
「ハハハ・・・・・・」
もう、笑うしかなかった。
そんな中岩山店長は、もはや怒り心頭という様子で鏡先生にこう言った。
「もういいわ!あなたみたいなホモに何を言ってもラチがあかないわね!こうなったら決闘よ!」
ええっ⁉何かとんでもない事言いだしたぞこの人!
それに対して鏡先生。
「望むところだ!一体どっちが稲橋の婚約者にふさわしいのか、拳でケリをつけてやる!」
こっちもとんでもない事言ってるし!
ていうか愛の雫の話は何処に行ったんだよ⁉
そんな俺に構わず岩山店長はこう続ける。
「ここじゃあ場所が悪いわ。もっと広々とした所に移動しましょう」
「いいだろう。ここから少し歩いた所に河原がある。
この時間なら誰も居ないだろうし、決闘するにはうってつけの場所だ!」
と鏡先生。
「いいわよ。そこをあなたの墓場にしてあげる」
「お前の墓場の間違いだろう」
岩山店長と鏡先生はそう言って、互いに熱い視線の火花を散らした。
ホントにこれ、どうなっちゃうの?




