表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
沢(さわ)凪(なぎ)せ女(にょ)り~た3  作者: 椎家 友妻
第三話 消え去ったアレ
32/73

8 先生に聞くのは間違いだった?

 その日の昼休み、俺は職員室にやって来た。

担任の(かがみ)左京(さきょう)先生に、この前教室に落し物がなかったか聞きに来たのだ。

鏡先生は自分の机で弁当を食べていた。

その鏡先生に俺は声をかけた。

 「先生、ちょっといいですか?」

 すると鏡先生はにわかに顔を赤らめながらこう答えた。

 「ちょ、ちょっと待ってくれ。先生に、心の準備をさせてくれ」

 ちなみにこの人は真正(しんせい)のホモで、あろうことか俺に恋心を抱いている。

しかし今はそんな事はどうでもいい(今じゃなくてもどうでもいい)。

俺は平静(へいせい)を保ってこう続ける。

 「何に対しての心構えか知りませんが、その必要はありません。

それよりちょっと先生に聞きたい事があるんですけど」

 「心配ない。先生に、恋人は居ないぞ」

 「んな事聞きたいんじゃありません。そうじゃなくて、最近ウチの教室で、落し物がなかったですか?」

 「落し物?・・・・・・いや、先生の元には何も届いてないが」

 「そう、ですか・・・・・・」

 「何か落としたのか?」

 「いえ、無いならいいんです」

 「先生に対する恋心を、落としたんじゃないのか?」

 「それではこれで失礼します」

 「ちょっと待て稲橋(いなはし)。先生からも話がある」

 「何ですか?」

 「・・・・・・いや、やっぱりいい。この話はまた、日を改めてする事にしよう」

 「・・・・・・?」

 一体何なんだ?


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ