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沢(さわ)凪(なぎ)せ女(にょ)り~た3  作者: 椎家 友妻
 第一話 新たな住人?
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6 メイドさんご案内

 「ただいまぁ」

 (さわ)(なぎ)(そう)へたどり着いた俺は、沢凪荘特有の開きにくい引き戸を何とか開けてそう言った。

すると食堂の入口からネグリジェ姿の矢代(やよ)先輩が顔を出した。

 「お帰りお兄ちゃん。遅かったなぁ」

 その瞬間隣に居た彼女、小宵(こよい)ちゃんは、ササッと俺の背後に(かく)れた。

この子はどうやらかなりの人見知りみたいだな。

と思っていると、それを見た矢代先輩がトタトタとこちらに歩み寄って来た。

 『ねえねえお兄ちゃん、その子誰?』

 矢代先輩はそう言うと同時に、俺の背後をひょいっと(のぞ)きこむ。

同時に小宵ちゃんが

「ひっ」

と小さく声を上げて顔を伏せると、矢代先輩はジトっとした目つきでこう言った。

 「まさかお兄ちゃん、どこかの屋敷からメイドさんをさらって来たん?」

 「ち、違いますよ!」

 あらぬ誤解に、俺は咄嗟(とっさ)に声を荒げる。

 「この子は俺がさらって来たとかじゃなくて、()()さんに用があるらしいからここに連れてきただけです!」

 「あら、私に用があるの?」

 俺の言葉を聞いた沙穂さんが、食堂から顔を出してそう言った。

しかし小宵ちゃんは俺の背後で(ちぢ)こまったままだ。

本当に人見知りが激しいんだなぁと思いながら頭をかいていると、矢代先輩が軽い口調で言った。

 「とりあえず上がってもろうたら?そんな状態じゃあ話もでけへんやろうし」

 「それもそうですね」

 そう言って頷いた俺は、小宵ちゃんを沢凪荘の食堂に案内する事にした。

はてさて、この後どんな話が聞けるのやら。



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