第二十話 脱出行二日目
前回の話、よりにもよって明かされたお姉さんの名前を修正し忘れた状態で投げるというミスをしていました(汗)
今回の話で使われる名前のほうが正しいです
まぁ大きな違いはないので…見逃して(小声)
というかほんと名前関連のケアレスミスが多いな私…(汗)
というのも必要に迫られない限り固有名詞を決めないスタイルなので、名前が自分の中で定着しきる前に投げてしまって慌てて修正を忘れ結果ミスるという…
いやならさっさと決めておけよという話なんですが()、ネーミングセンス皆無なのでいろいろと厳しいのです(言い訳)
今回は解説と状況説明をしながらゆるーく時計の針を進めるくらいの話
次話以降幕が変わる感じなので幕間的な
まぁ、なんだ…やってしまった。
ともかく翌朝、豚顔の大オークに限らず周囲に魔物の姿がないことを確認した後、MAVをアイテムボックスに仕舞いBRUTE FORCE 750を取り出し、再び森を抜けることを目指して飛ばす。
やはり運転に関しては車体が小さい分、TERYXほどは神経を使わずに済む。とはいえやはり位置が低いので走っていると背の高い草が当たるし、快適さという意味では及ぶべくもない。もっと開けたところなら気持ちいいんだろうけどなぁ…せめてどんなに悪くても道があれば。気持ちいいといえば、背中の柔らかさの暴力は気持ちいい。昨日はあれを…おっといかんいかん、前に集中。
「カイ、また何かやらしいことを考えただろう?」
「なんでわかるんですかねぇ…」
晴れて名無しの権兵衛も卒業し、俺は「カイ」という、どこか懐かしい響きの素敵な名前を、お姉さん改めマルグレーテさんから頂いてしまった。ちなみにお互い声が少しくぐもっているのは、ヘルメットを被っているからだ。出発前に思い出して召喚した。マルグレーテさんの分も出して、被ってもらっている。
俺は上は長袖のジャケットを着ている。流石に4輪とはいえバイクだ、こういうところは注意しないと。高校の恩師が「バイクは危険な乗り物だ」ということを強く言っていたのを覚えている。随分昔の話だ。…やはり少なくとも俺はこの身体よりは相当歳を食ってるらしいな。
マルグレーテさんは大丈夫なのかというと、彼女が着ているローブは相当高度な魔法的防御が施された防具だから問題ないのだそうだ。襲歩で駆ける馬から落馬しようが怪我しないというのだから恐らく大丈夫だ。そこまでは飛ばさないし。
ちなみにアイテムボックスは、手前の荷台に括り付けてある。すぐには取り出せないが…まぁ、最悪P225と各種グレネードと、対豚顔の大オーク用のサブとして用意した「これ」でなんとかするしかない。
「これ」というのはワルサー・シュツルムピストルだ。そう、かの有名な怪盗や名探偵のアニメ、スパイ映画でお馴染みのP38やPPK(/S)を造ったあのワルサー社だ。ドイツの企業で、他にはP99やWA2000なんかが有名だ。個人的にはPPSっていう最新のコンパクトピストルの、特にモデルチェンジ前の型が…話が逸れた。
シュツルムピストルは、元をたどればワルサー社が生産していた26.6mm信号拳銃に行きつく。戦地にて兵士の知恵でこの信号拳銃に手榴弾を無理やりつけて即席の擲弾発射器にしていたのを軍が知り、この信号拳銃からちゃんとした擲弾発射器を造らせた。これがカンプピストル(Kampfpistole)だ。カンプピストルのほうが名前としては有名だろう。
こうしてめでたく擲弾発射器になった信号拳銃改めカンプピストルだったが、欲張っていくうちに段々弾がでかくなって反動が強くなっていった。これに対応するため、折りたたみ式のストックと擲弾発射器特有の特殊な照準器を装備したのが、俺が召喚したシュツルムピストル(Sturmpistole)となる。あくまでドイツ語読みに拘るならピストルは「ピストーレ」と置き換えよう。
そんなわけで大きさの割に結構欲張ったシュツルムピストルは、軽装甲車くらいならなんとか吹っ飛ばせるくらいの威力の成形炸薬弾すら撃てる。最も、もっと強力な戦車を相手するために存在したPIATの成形炸薬弾にすら耐えた(と思われる) 豚顔の大オークを相手するには少々不安ではある。
だがまぁ、ここまでくればマルグレーテさんもまともに魔法が使えるみたいだし、あれクラスの相手は遠慮なく彼女に甘えさせてもらおう。援護くらいならできるけども。事前に接近を察知できればアイテムボックスを外してPIATを取り出すこともできるわけだし。
…お守り替わりにM1935くらいポーチに入れて持っておくべきだったか?それか適当なリボルバーでも召喚しておくべきだったか。まぁいいせいぜいお守り程度だ、今日一日走り終えてからゆっくり考えても大丈夫だろう。
そんなわけで森を走る、走る。走る~走る~俺~た~ち♪
今度こそ「俺たち」だ。
途中ゴブリンやトレントに遭遇して、M24型柄付手榴弾やシュツルムピストルが役に立ってしまったりもしたが――尚動く木はマルグレーテ女史が炎属性付与した剣で焼き切った模様――特に何事もなく脱出行二日目を終えた。MAVを出せる場所を問題なく見つけることができたので、MAVの中で寛いでいる。
マルグレーテさんによれば、昨日も今日も10ミタス以上は確実に進んでいるらしく、このペースなら明日には最寄りの集落までは確実に着けるだろうとのことだ。そこまでいけば森を抜けるそうだし、TERYXなりMAVなりを出せば、そこから10ミタス先のまともな道の来ている村にも明日中に辿り着けるかもしれない。そもそもMAVを出す場所に困らないならいくらでもそこで休息できるしな。
そんなこんなで今日も無事終わった。結局豚顔の大オークは影すら差さなかった。もしかしたら死んでくれているのかもしれない。油断は禁物だが、ぼちぼちグレネード祭りはやめて通常戦闘重視の装備に戻してもいいかもしれない。マルグレーテさんも魔法使えるようになったしな。明日からはメインウェポンをアサルトライフルのAk 5Cに戻そう。お守り替わりのリボルバーは…お守りがグレネードになるし、またでいいか。
「カイ、何をしていたんだい?」
「ああ、明日からは対豚顔の大オーク用の爆発物重視をやめて普通の戦闘用装備に戻そうかなと」
「最初にあった時のやつかい?」
「ええ、そうです」
「なるほどね、私としてもそのほうがありがたいかな。動く木や豚顔の大オークのような硬いやつは私が主力でカイが支援、逆にゴブリンのような弱いが数が多いやつはカイが主力で私が支援、と役割分担したほうが私の魔力消費的にもありがたい。カイが良ければだが…」
それは俺も考えていた。今日の時点で近い状況になっていたし、装備をAk 5Cに戻すなら余計そうならざるを得ない。
「もちろんですよ、こちらこそその方がありがたいです。森を抜けさえすれば荷台とかに武器を出しっぱなしにしておくこともできるようになるので俺も強敵相手にも火力を出せますが、現状では無理なので」
「うん、じゃあそういう方向性でよろしく。ところで…」
マルグレーテさんがニヤリと笑う。あ、これは何か痴女い企みをしている顔だ。
「お風呂、入らないかい?一緒に」
…なるほどね、そう来たか。
据え膳食わぬは何とやら、だ。
「勿論ご一緒させていただきますとも」
前書きにも書きましたが、次の話から場面が少し変わってきます
そろそろ他の登場人物が出てくるかも?
ただストックが切れた上、3日目の待機列で灼熱の可視光と紫外線で腕と首元が真っ黒く焼けた燃えカスになり西1ホールでオタクの津波に飲み込まれ燃えカスの瓦礫になった後4日目にループし無事真っ白に燃え尽きた漂流物となって家に流れ着いたので少し間が空いてしまうかも…




