自宅を警備してたらインターネットが使えなくなりました_:(´ཀ`」 ∠):
_(┐「ε:)_ 1話というよりプロローグです
_(┐「ε:)_ 目に見えるもの、言葉から感じることだけが本物とは限りません。
_(┐「ε:)_ 楽しんでいただけると嬉しいです
_(┐「ε:)_ 更新ペースこちらも上げていきます
_(┐「ε:)_ ほかの作品である、『村人でも夢を見たくて』土日、月と投稿してなくてすみません
_(┐「ε:)_ 明日4話分投稿するので許してください
暗い部屋の中、モニターから出るあかりだけが付いている。
画面の奥にいる人と、文字で会話をしながら、ネットを漁る。
「面白いネタないかな。」
そんな風に毎日“約20時間”パソコンに向かっている。
ぼく自宅警備員だ。
NEETと一緒にはしないでほしい。
エリート自宅警備員だ。
ドンッ
大きな物音がした。
ドアが外され、倒れている。
その先には・・・
「たっのもー!」
幼馴染の“ハナ”がいた。
「まったく、いつも勝手に入ってくるなって言ってるのに。しかもドアを蹴破るなッ」
いつも通りの日常。
こいつは学校に行く前の4時間人の部屋に無理やり入って来ては話し相手として利用される。
「・・・ボクと話すより学校のクラスメイトとかと喋れよ。ボクは一人がいいんだって。」
「そんな些細なことを気にしていてはマスタークラスの恩恵使いにはなれない。学校など、我が力を隠すために利用しているだけ。木を隠すなら森の中。気を隠すなら人の中とな。」
「はいはい、そのちゅうにびょう理論はいいからさっさと出てってくれ。」
てかほんとに出てけ、邪魔だ。
「我が力は・・・」
「あぁもう我我ってうっさいんだよ。でてけっつったらでてってくれ。」
「まぁた“ハナ”をいじめてんのか?自宅警備員?」
「そーなんですよー。幼馴染として、引きこもっている友人の話し相手になってあげたいだけなのにー」
「いじめてない、出て行けばいい話だ。あと、話し相手もネットで間に合ってる。」
「せっかくの幼馴染の好意を無駄にすんなよ。」
「そーだぞー」
追い出そうとして二人から責められる。これもいつもの日課だ。
「全く。付き合っているわけでもないのに、毎日毎日人の部屋に無理やり入ってきて、なんなんだよ。」
「え?じゃあ付き合ったらいいの?」
「お?リア充になるのか?」
失言だった。“ハナ”には揚げ足を取られ、父親には煽られ、そして逃げるように部屋に入って、戸をはめ直す。横スライド式のドアだったから良かったものを、これがドアだったらどうするんだよ。
蹴り破られた、戸を付け直している時、二人の声が聞こえた。
「付き合っちゃえば?」
「あはは、それもありなんですがねー。」
「じゃあ・・・」
「だけど今は、この状態を楽しんでいたいんです。」
「あはは、そうかそうか。」
豪快に笑う父
と大人しく笑う“ハナ”
しかし・・・
「もし、もしですよ?ボクにあいつ以外の好きな奴がいたらどうなるんでしょう。」
「そりゃあ・・・」
「別にいいんじゃね?」
「「え?!」」
「さっきまでの話聞かれてたの?てかあれから1分しか経ってないんですが?戸は直し終わったんですかね?」
「あぁ、新記録更新。」
「それを言うんなら記録更新な?」
「んで?お前はこいつが離れて行ってもいいのか?」
そんな質問・・・いや愚問と言うべきだろう。
「別にボクのものじゃないんだし、好きにすりゃいいんじゃね?」
「そ、そっかぁ・・・」
わかりやく、肩を落とす“ハナ”やれやれと言う表情でこちらを見る父親。
「・・・まぁいなくなったらなくなったで寂しいのかもしれんがな」
次は満面の笑みでこちらを見てきた。父親の方に関してはなんとも言えない表情だった。
にしても、こいつらは本当に喜怒哀楽がわかりやすい。ポーカーフェイスはボクも得意ではないが、もう少し隠したほうがいいんじゃねぇか?
「そ、れ、と、“ハナ”お前まだ学校でも中二病こじらせてんのか?学校のやつと遊べばいいのに。」
とまた聞いてみる。も、完全に口を噤んで喋ろうとしない。
「友人の一人でも作れてねえんじゃねぇの?さっさと作んなよ?」
「・・・さい・・・お前以外とは・・・」
虫の鳴く声とはこう言うことか、全く聞き取れなかった。でもまぁいいか。
「さてと、もうすぐ4時間経つよ?早く行かないと学校、遅刻するんじゃない?」
「あ、そうだ。お前に言っとかないといけないことがあった。」
改まってどうしたのだろう。
てか、父親の改まる姿とか初めて見たんだが。
「これから、平日は昼間インターネット繋がらないように設定したからな。これは全部お前のためだ。」
・・・え?今なんて言った?インターネットが繋がらない?嘘・・・だろ?
試しにPCを見てみると
「インターネットが繋がらねぇぇぇ」
悲痛な叫びはもちろん誰にも届くはずがなかった
しかも追い打ちに
「んで、学校いかねぇと、夜でも繋がんねぇから」
何という非道。選択肢を消した上で自分で選ばせる。
「・・・理不尽」
「文句ばっか言ってないで早く準備準備!」
「くそったれぇぇぇ」
_(┐「ε:)_目に見えるものだけが真実ではない