カプター到着
いよいよ第2章の始まりです!ぜひ見て下さい!
扉の中へはいると突然自分が浮いているような、ふわっとした感じがした。そしてすぐに、下へのとてつもない重力を感じた。
「うわぁああああああああー」
(いきなり死にそうなんですけどー!)
確かに扉をくぐった。
しかし僕は今、確かに空から落下している。
「うわっ、ぐぅ」
僕は木に引っかかりながら、ボロボロになりながら、なんとか地上に降りることができた。早くも九死に一生をえた。少し落ち着いて辺りを見回すと、そこは森のようだった。地球の風景に本当に似ている。
(本当にここはカプターなのか?)
しかしこの疑問の答えは時間をかけずにすぐに見つかった。
「グルゥガルル、ガァー」
さっき落ちた時にぶつかった木から三匹の三つ目の熊のようなものが襲って来た。これは魔物なのか?とにかく地球にはこんな生物はいないはずだ。つまりここはカプターである。
いや、今はそんなことはどうでもいい。逃げないと早速死んでしまう。
僕は何年ぶりかの全力疾走を敢行した。にしても、熊の足が速いのか、僕の足が遅すぎるのか。その差は数メートルのところまで来ていた。
僕は道から外れたり、木に隠れたりしてやり過ごそうとした。しかし、鼻が効くのか、すぐに見つかってしまう。そして、とうとう行き止まりに追い詰められてしまった。
「はぁ、はぁ、クソ!早すぎるだろ!」
まさかカプターに来てこんなにも早く死ぬ事になるとは。せっかく瑠夏が守ってくれたのに。今度は僕が瑠夏を助けるはずだったのに。
(ごめんな、瑠夏…)
もう僕が死を覚悟したその時ー、
目にも止まらぬスピードで風が目の前を駆け抜けていく。いや、人が目の前を駆け抜けていく。それと同時に熊たちは無残に切り刻まれていく。何が起こったんだ?
「よう、大丈夫か?」
目の前には、小刀を持って返り血を浴びた男がいた。助けてくれたのか?
「どうした?そんなボーッとして?」
目の前の男が声を掛けてくる。
「あっいえ、ちょっと驚いていたというか…助けていただきありがとうございます!」
「いやいやなんの!困ってる時はお互い様だろ?俺の名前はマクレーモ・トカだ」
どうやら悪い人ではなさそうだ。青髪で短髪の清潔感のある青年だ。
「僕は東雲凪です。ところで今のはなんですか?」
「あー、今のはトリプルベアだろ?知らないのか?ここら辺じゃ有名な魔物だぞ」
なるほどこいつらは魔物なのか、だとすると、
「じゃあ今風のように魔物を倒したのは魔法ですか?」
「あぁそうだ。アクセルフットていう魔法だ。ただ少しだけ足が速くなるだけの魔法だけどな!」
(少しだけ?絶対嘘だろ⁉︎)
そう思いながら、僕は苦笑いした。どうやらこの世界は魔物と魔法が存在する星のようだ。これは違う星に来たというより、異世界に転移したような感覚だ。
もしかしたら、僕も魔法を使えるかもしれない。
大体こういうのは、転移した者は最強の力を持っているというのがテンプレというものだ。そんな変な事を考えているとマクレーモさんが話しかけてきた。
「ところでナギ、こんなところで何してたんだ?一体どこから来たんだ?」
それは当然の質問である。武器も魔法もないただの人が魔物がいるような森に一人でいるのだ。
しかし、どうしたものだろう。違う星から来ましたなんて言ったらどうなるのか、想像は容易い。きっと信じてくれないだろう。けど嘘をついて隠そうにも、カプターの地名なんてなにも知らない。よし、ここは大きなかけに出よう。
「いやー、実は僕、ここではない違う星から来ましたー。アハハ」
言ってしまった。もうどうとでも転べ!半分ヤケクソだった。しかしマクレーモさんの反応は予想外だった。
「アッハハそれはすごいな!本当に異星人っているんだなー!」
「しっ信じてくれるんですか?」
「あぁ、当然だ!俺の所属している義賊グループの団長がそこらへんの話に詳しいんだ。団長が聞いたら喜ぶぞ!」
僕はこの世界に理解者がいたことに驚いていた。なんだかとても嬉しくなった。
「実は僕、友人を追ってこの星に来たんです。それで、扉へ入ったら、突然この森に落とされたんです」
「まぁ、事情はなんとなく分かった。そういうことならナギ、俺の住む町へ来いよ!義賊のみんなにも合わせてやりてーからよ!つっても俺含めてまだ3人しかいねーけどな、お前の話もたくさん聞かせてくれよ!」
「少しの間なら…」
本当は一刻も早く瑠夏を探しに行きたいのだが、先程命を救ってくれたばかりなので断ることは出来なかった。そして僕の話を理解してくれる。まさに奇跡の出会いであった。
「じゃ、さっさとこの森を抜けてベルンの町へ行くか!」
この星の、初めて行く町、一体どんな町だろうか。そこに瑠夏はいるのだろうか。
いつも読んでいただきありがとうございます!
第2章に入りましたが、ここからが本番という感じがします。次回もよろしくお願いします!




