滅茶苦茶にしてあげる
カツン、カツン、
私が貴方を巻き込んだ。
私の無知が貴方を追い込んだ。
馬鹿な私が凪を傷つけた。
待っててね凪、全部終わらせるから。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「ナギ!」
ライトが叫ぶ。
「何をした⁉︎」
「なに、俺の爆裂魔法で吹っ飛ばしてやったんだ」
(コイツ、一体何個の魔法を持っているんだ⁉︎)
「なぁ、俺の後ろに扉があるだろ?恐らくその先にワールドリンクの手がかりがあると思うだが、俺じゃあ開けれなかったんだよ。なんか知らないか?ヴェンティス王女」
「黙れ!私はライト・オールだ!」
ライトを中心に爆風が吹き荒れる。その風にゼノは吹き飛ばされる。
まるで今の感情を表しているかのようだった。ライトがここまで感情を出すのは珍しい。
「クククッ、強くなったじゃないかヴェンティス王女。15年前にこれほど強かったら俺に国を壊されなかったかもしれないのになあ?
まぁ今も仲間を守れなかったわけではあるが」
「黙れ!」
ライトも自分で分かっている。ナギを守ると約束したのに守れなかった。そんな自分に腹を立てている。ゼノにぶつける感情にその事も入っている。
二人が睨み合う。
ライトが右手を高く挙げる。魔法を放とうする。その瞬間、後ろから声が聞こえた。
「なんで倒れてるの?凪」
ライトは後ろを振り返る。そこには黒いローブを身に纏い、フードを被った人物がいた。
声で女性だと分かる。
カツン、カツン、
ゆっくりと凪に近づく。
「なんだよまだ邪魔者がいるのかよ」
"爆裂魔法・バゼルグレス"
ゼノは突然魔法を放つ。
黒フードの女性の足元が突然爆発数回を起こした。
ライトは彼女の死を確信した。全く防ぐことをせずに魔法を食らったのだ。生きてはいられないだろう。
しかし、その予想は簡単に裏切られた。
爆煙が晴れていく。
そこに立っていたのは、無傷で平然としている黒フードの女性だった。
女性はゆっくりとゼノを睨む。まるで世界を憎んでいるかのような目だ。
「あぁ、やんのか?」
ゼノも睨み返す。しかしそれを無視して黒フードはナギを見る。
その目はさっきとは違い、優しさに溢れている。
カツン、カツン、
女はナギに近づく。そして倒れているナギをゆっくり抱きしめた。
「凪、ごめんね、ごめんね、結局巻き込んじゃった。私が馬鹿だから凪は心配でこの星に来ちゃったんだよね。ごめんね、ごめんね」
女性はただナギに謝罪をしている。ゼノもライトもこれが何を示しているのかわからない。
ただ、邪魔は許されない。そんな空気が立ち込めている。
「待っててね、凪。もうすぐ地球に帰れるから、でもその前に、凪をこんな風にしたアイツを」
滅茶苦茶にしてあげる。
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