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最弱魔法が知ったことか!  作者: 丸山ヤスコ
第5章 氷の神殿
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悪夢

ベルンの町、大空の義賊アジト、そこにライトさんの声が響き渡る。


「全員集まってくれ!」


「任務ですか?」


ライトさんの机にみんなが集まり、リラが尋ねた。


「まぁそんなところだ。今回は護衛任務だ」


「よっしゃ!俺がやってやりますよ!」


マクレーモさんが張り切る。


「いや、これは全員で取り組む。依頼人とはニュアージュ王国で待ち合わせをしている。そこで詳しい話を聞くことになっている」


「内容がよく分からない任務をよく引き受けられましたな」


モルさんがライトさんに言う。


「ああ、ニュアージュ王国にはニュアージュ神殿があるからな。ついでにそこへ行ってみたいんだ」


「なるほど、目的はそちらでしたか」


「なんですか?ニュアージュ神殿って」


「世界3大迷宮の1つだ。ニュアージュ神殿に、ソレイユピラミッド、そしてシエル大庭園だ。そしてそこにはワールドリンクに関する手がかりがあると噂されている」


「ワールドリンクの手がかりがあるんですか⁉︎」


僕はライトさんに尋ねる。


(やっと手がかりを見つけることが出来る!もしかしたら瑠夏もそこにいるかもしれない!)


「早まるな、あくまでも噂だ。まだ誰も3大迷宮を突破した者はいないんだ。だが、その噂にかけて見るのも悪くない。だから依頼を終わらせた後、全員の力で攻略するんだ!」


ライトさんが力強くそう言った。


「分かりました!」


僕はそう返事をする。


「私にとっても初任務、頑張りますよ!」


「ガキンチョはお留守番でいいんだぞ?」


「だっ、誰がガキンチョですか!」


エスターとマクレーモさんのやりとりにみんな笑う。


(絶対に、ワールドリンクの手がかりを見つける!)


僕は2人のやりとりを優しく見守りながら、静かに心に誓った。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


ニュアージュ王国に向かう馬車の中、僕は夢を見た。


「ここはどこだ?」


僕は確か、馬車に乗って大空の義賊のみんなと一緒にニュアージュ王国に向かっていたはずだった。


しかし今僕は真っ白な空間にいる。


(僕は今、夢を見ているんだ)


状況を理解すると、後ろから声がかかった。


「凪…」


僕は振り向く。

そこにいたのは、


「瑠夏…瑠夏なのか⁉︎」


瑠夏がそこにいた。これは夢だと分かっていてもやはり嬉しい。


「お前、今どこにいるんだ⁉︎」


「それはまだ内緒だよ〜、でもまたすぐに会えるかもね」


更に瑠夏は続ける。


「あの日の夜から、いろんなことがあったね。楽しい事や苦しい事、いや、楽しい事なんて無かったか…」


そして瑠夏は冷たい声でこう言った。


「私、思うんだ。私がこんなに苦しい思いをしなきゃいけないのは全部この世界が悪いんじゃ無いかってね」


「なっ、何言ってるんだよ?」


僕は夢の中に現れた瑠夏が怖くなってきた。


「だからね、一緒に壊そ?2人ならなんだって出来るよ」


(違う!こんなの瑠夏じゃない!なんで僕はこんな夢を見てるんだ⁉︎)


やめろ、やめろ、やめろやめろやめろ!


「ルカァァ!」


ここで僕は目を覚ました。


「はぁ、はぁ、ここは…」


「馬車の上よ、さっきからうなされてたけど大丈夫?」


リラが心配そうに僕を見つめる。気づいたらみんなが僕の方を振り向いていた。


「前にもこんなことがあったな、ナギ、どんな夢を見たんだ」


「瑠夏が出てきたんです。そしたら瑠夏が一緒に世界を壊そうって誘って来たんです」


「はぁ?なにそれ」


リラが呆れる。


「情けねぇぞナギ!そんな夢にビビって!」


マクレーモさんが僕に喝を入れる。


「すみません、ただの夢なのにみなさんに心配かけて…」


「そうだ!ただの夢だ!本物のルカがその話聞いたら笑われるぞ!」


「はっ、はい!」


頼れる兄貴分が励ましてくれた。本当に優しくて頼れる人だ。


「よっしゃ!ニュアージュ王国までもうすぐだ!気張っていこう!」


馬車は明るい雰囲気を取り戻す。


しかし、


「本当に夢で終わればいいがな…」


ライトさんが1人そう呟く。


ニュアージュ王国城門が見えてきた。その上にある雪降る灰色の空は、これから起きる出来事を予見するかのように暗く不気味であった。

今回も読んでいただきありがとうございます。次回もよろしくお願いします!

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