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最弱魔法が知ったことか!  作者: 丸山ヤスコ
第4章 雪の町へ
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最弱魔法の意地

「ナギ!」


「ごめん、遅くなって。でもアイツは僕が絶対倒すから!」


「うん!」


僕はリラと話したあと、2人を救出した。

右手をエスター、左手をリラにかざす。

そして体から放つ光で2人を氷から解放する。

しかし解放したところで光が消えた。どうやら絶対志願の効力切れのようだ。


(大体30秒が限界か)


僕はこの能力が期限付きであること、そして簡単には発動しないということを理解した。つまりこれは僕の必殺技のようなものだ。


と、ここで僕に吹っ飛ばされたメルスが起き上がり、叫んだ。


「テメェどうやって出てきた⁉︎」


「氷魔法も大したことないんじゃないか?僕の魔法で簡単破れたぞ?」


僕は嘘をついた。氷魔法を破ったのは魔法ではなくスキルだ。嘘をついたのには理由がある。氷魔法を破るほどの魔法を僕が持っていると分かれば、メルスはコピーしに来ると考えたのだ。


"氷魔法・フローズレイ"


僕をめがけて無数の氷の矢が飛んでくる。

それをまたエスターが防ごうとする。

しかし僕はそれを拒んだ。


「エスター、大丈夫。俺にやらせてくれ」


「でも…!」


「守らせてくれ、リラとお前を」


僕は微笑みながらエスターにそう言った。


(リラとエスターを守りたい。2人を傷つけたアイツを許さない!)


「エスター、ここはナギに任せましょ!」


リラがエスターにそう言った。


「分かりました、大人しく守られます!」


エスター少しイジケながらリラの横に座った。

きっとエスターも腹を立てていたに違いない。目の前でリラが汚されようとしていたのだから当然である。

だから僕はエスターの分までアイツを叩きのめそうと覚悟を決めた。


"武器召喚・華炎の蒼双剣"


熟練度が8になってから新しく使えるようになった武器だ。双剣に青い炎が纏っている。

実は僕がフーデル王国でジークスと戦った時に使っていた双剣と同じである。つまり、ジークスとの戦いで熟練度が上がっていた。


因みに30万エルである。


目の前に氷の矢が迫る。

僕は冷静に双剣で捌く。


「フンッ、ハッハッ、ゼァッ!」


僕はとうとう全ての氷の矢を捌いた。


「なんだその魔法は⁉︎」


「強いだろ?氷魔法なんか目じゃないぜ!」


僕は挑発する。


「ふざけるなぁ!」


メルスが吼える。

それに呼応するように床から尖った氷が突き出て来た。

僕はそれをかわす。恐らくまともに喰らえば立ってはいられないだろうというぐらいの鋭さだ。


僕は壁際まで避難する。しかし、その壁からも氷が突き出て来た。


「うわっ!」


僕は転がりながらなんとか回避する。


「あっぶねー」


僕は壁を見ながらそう呟いた。しかし、


「ナギ!うしろー!」


リラの声が聞こえた。僕は後ろを振り返る。そこにはメルスがいた。


「よう、滑稽だなぁ、さぁタッチアウトだ」


メルスの右手が僕に触れる。


"マジックミラー"


「あーあ」


僕はニヤリとしながらメルスから距離をとる。


「さぁ!氷魔法をも凌ぐお前の魔法でお前をいたぶってやる!」


そしてメルスが魔法を唱える。


"武器召喚"


「さぁてどんな最強の武器が出てくるか楽しみだなぁ」


しかし出てきたのはただの剣である。炎など特別な力など持ってない。誰でもお金さえ払えば扱えるただの剣である。


「お前がコピーした魔法は熟練度1の状態でしか使えないんだよなぁ?」


「は?なんなんだこの魔法は!」


「大人しく氷魔法で我慢していればいいものを…」


「どういうことだ!お前の武器とは違うじゃないか⁉︎」


メルスが動揺する。それもそのはずである。メルスが見ていた魔法は確かに炎を纏った双剣で、しかもそれが氷魔法を完封していたのだ。そう勘違いするのも無理はない。


「にしてもやっぱ最上級魔法ってすごいよな、熟練度1で僕の熟練度8の魔法と渡り合うんだから」


「じゅ、熟練度8だと⁉︎」


「そうだ、これはただの武器を召喚するだけの武器、つまり最下級魔法っていってもいいかもな」


僕はまたニヤッとする。僕はこの力でここまでやって来たんだ。今のメルスを見ているとライトさんと修行を始めたばかりの事を思い出して可笑しくなった。


「ようこそ最弱へ!最強魔法を捨てて最弱魔法を手に入れてしまった気分はどうだ!」


「くそ、エスターに触ってもう一回氷魔法を手に入れてやる!」


メルスはエスターめがけて突進をする。そして剣

を捨てエスターを触ろうとする。

しかしエスターは全く動揺していなかった。


「情けないな」


"武器召喚・エアリアルブレーカー迅"


それをメルスめがけて投げる。

ブーメランはあっという間にメルスに追いつき、爆風を持ってメルスを吹き飛ばす。


「誰がエスターに触れていいと許可した?」


「お、おのれ〜!お前!このままタダで済むと思って…」


"蒼炎の一閃"


僕はメルスが喋っていたが無視して燃える双剣による一閃をお見舞いした。技の名前は今適当につけたが、うまく決まった。


「それはこっちのセリフだ。僕の仲間に手を出しておいてタダで済むと思うな!」


斬られたメルスに僕は高らかとそう言った。


この戦い、僕の完全勝利に終わった。

今回も読んでいただきありがとうございます。次回もよろしくお願いします!

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