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最弱魔法が知ったことか!  作者: 丸山ヤスコ
第4章 雪の町へ
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絶対志願

"回復魔法・ケアス"


リラは両手を祈るように組む。

すると、リラの怪我が回復した。傷跡は全くない。


「リラさん、これって…」


「私の魔法よ。いいでしょ」


リラははにかみながらエスターにそう言った。


「おい女、お前もいい魔法持ってるな。その力、最上級魔法にも匹敵する」


「アンタの攻撃が大したことないんじゃない?見たところアンタの氷魔法は熟練度1みたいだしね。私の魔法も熟練度1だけど充分回復が間に合うもの」


リラはメルスの魔法の弱点を見抜いた。


「ククク、そうだ、俺の魔法でコピーた魔法は全て熟練度1になる。しかしそれでもこの強さだ。俺はまだ本気の五割も出してない!

こんな最強の魔法をもって生まれた奴はさぞかし楽しい人生だろうよ!」


"氷魔法・フローズレイ"


メルスが魔法を放つ。メルスの目の前には魔法陣が生成され、そこから無数の氷の矢が飛び出てきた。それらは空気を突き抜けながらリラ達に迫る。


「任せてください!」


"氷魔法・フローズクリスタ"


エスターが魔法を唱える。

エスターとリラの前に大きな雪の結晶が現れた。その結晶がメルスの氷の矢を防ぐ。


「やるじゃない!」


「こ、こんなの当然ですっ!」


エスターは照れながら答える。


しかし、それが油断に繋がった。


"氷魔法・フローズイス"


突然2人の下の床から氷が体を伝って侵食してきた。そして2人は下半身を氷で覆われてしまった。


「ククク、ようやく、ようやくお前らを捉えたぞ!さぁ、どっちから喰ってやろうかぁ」


メルスが下卑た目でリラ達を見ている。


「あぁ、2人とも可愛いなぁ、いいねぇその目つき、そそるよぉ」


メルスが2人に近づく。


「私にしなさい!」


リラがメルスに言った。


「ダメですリラさん!」


「エスター、大丈夫。目を瞑ってなさい」


リラがエスターに微笑む。しかし体は震えている。


「じゃあまずはお前からだ」


「ええ、ただし条件がある。私には何をしてもいい。私はそれを絶対に受け入れる。だけど絶対にエスターには手を出さないで!」


「ああ、分かった。約束だ」


「ダメ!やめてください!」


エスターが叫ぶ。しかし、メルスはそれを無視する。


「じゃあ、いただきま〜す」


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


時は少し遡る。


「ここはどこだ?」


僕は誰もいない、真っ白な空間にいる。僕は今氷に閉じ込められているはずなのに、全く別の所にいる。

すると後ろから声が掛かった。


「ヤッホー久しぶり!」


そこにいたのは、僕だった。


「誰だお前!何で僕と同じ顔をしてるんだ⁉︎」


「あー待て、落ち着け、そう落ち着け。ボクは君だ。そしてここは君の意識の深層領域だよ」


「意識の深層領域?」


「そう!つまりボクの住処ってこと!ボクは君のスキルだ!」


「スキル?絶対志願のことか?」


「そういうこと!因みにここは君の意識の中だから本物の君の体は氷の中だから安心して!」


「いや、安心してって言われても…」


しかし、状況は理解できた。要は氷に閉じ込められている僕は夢を見ているようなものなのだろう。


「まぁここからが本題、これを見て!」


真っ白な空間にリラ達の姿が映し出された。

リラとエスターが捉えられている。そしてメルスがリラを脱がそうとしている。


「リラァ!」


僕は叫ぶ。今リラが汚されようとしている。


「おい、これはどういうことだ⁉︎」


「これが今起こっている出来事だ、君はどうしたい?」


「そんなの助けたいに決まってるだろ⁉︎」


「ならまずは僕と1つになるんだ。さぁ手を出して」


僕と絶対志願は手を重ねる。


「リラとエスターを助けたいと願うんだ。誰よりも速く、誰よりも強く」


僕は言われた通り願いを込める。


(守りたい、2人を。失いたくない。2人はもう、僕の大切な人なんだ!)


すると体が光りだした。そして僕の体が薄くなり始めた。


「これで君の願いは成就するきっかけを手に入れた。後は君次第だよ」


「ありがとう」


僕は絶対志願に礼を言う。


「ううん、ボクは君なんだ。君の力の一部なんだ。それにはボクも君と話が出来て嬉しかった。あの時は君に会えなかったからね」


「あの時?」


「うん、君がワールドリンクの扉を開くときさ。あの時の願いの強さがボクを生み出した。その時君はまだこの力を自覚してなかったから君には見えなかったんだよ」


「そうだったのか」


「まぁこれから君はボクを必要とする時がたくさん来る!その時まで再会を楽しみに待ってるよ」


「ああ、ありがとう!」


僕の体は静かに消えていく。

そして意識は氷の中に戻ってきた。


リラが服を脱がされている。


「ナギ、ナギ…」


「ヒヒ、いいねぇ、その表情!最高だよ!」


リラが震えている、泣いている。


もう、我慢できない。


僕の体がまた光る。そしてその光はあっという間に僕を覆っていた氷を砕こうとする。

そしてあっという間に氷が砕けた。


(誰よりも速く、誰よりも強く!)


僕は氷から解放されるとすぐさまリラの元へ行き、そしてメルスを吹っ飛ばした。


「リラを泣かせてんじゃねぇよ!」


絶対志願解放。それは最強魔法の束縛を解くほどの圧倒的な力だった。

今回も読んでいただきありがとうございます。次回もよろしくお願いします!

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