表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/6

猫知恵八白の傍観主義論



 さて、王道展開はこれ位にしよう。次は、BLに必要不可欠な脇役の紹介だ。



 王道と言えども『学園』だ。生徒会や風紀委員だけでなく、一般生徒も大勢いる。彼等も学園内で生活しているのだ。



 BLで、攻める人のことをタチ、受ける人のことをネコ、という。また、BL内にも関わらず女子が好き、すなわちNL(ノーマルラブ)の人のことをノンケ、などということがある。



 BLやGLなど、同姓同士の恋愛は世界では珍しくなく、同姓婚が認められてある国もまあある。



 しかし日本では違う。ゲイやホモ、レズなどは、差別用語として使われることが多い。



 そんな同姓同士の恋愛を端からみて楽しむ快楽主義者、それが「腐女子」「腐男子」と呼ばれる彼等である。



 王道学園には珍しくない人種で、わざわざ生で見たいから、というためだけに全寮制男子校に転校する腐男子もいるようだ。ちなみに王道学園内に少なくとも一人はいるらしい。



 日本では珍しい同姓の恋愛を眺める。人の趣味は自由だし共感はしなくとも理解はする。しかしその趣味を他人に強要するのはご遠慮したい。



 そんな知り合いの紹介だ。猫知恵ねこちえ 八白やしろという。



 知り合いの寮の隣にいる人物なのだが、こいつは典型的な腐男子だ。



 BLGLどんとこい!という性格の持ち主で、その言動が全てを台無しにしている。自分の周りの全ての人間で妄想し、ネタにし、投稿し、出版しているのだ。



 ちなみに八白、顔は学園内でも上位に入るレベルだ。それゆえ今年度から我が学園の生徒会会計を務めている。



 以前の生徒会は述べたようにまんま『王道』だった。俺様会長、インテリ眼鏡副会長、チャラ男会計、ワンコ書記、双子庶務。しかし彼等もいつまでも生徒会役員でいるわけではない。我が学園は生徒会や委員会は前後期の二期制だ。そして八白は前生徒会の後押しにより、めでたく会計の座に就いた。



 勿論本人は全力で拒否していた。



 「何で俺なの!そこは別のチャラ男に任せるべきでしょ!俺は嫌なの!俺が当事者じゃ萌えないの!」


 しかし当然ながら聞き入れられず、あえなく撃沈。ザマァ。



 八白は拒否していたが、当然自分に与えられた仕事は全うしている。それどころか今では学園内において無くてはならない人物になっている。……自分で自分の首を絞めたな。不真面目にしてたらリコールもあり得たのにな。



 八白の力は、他人の提出書類において発揮される。



 以前、彼は部費私的利用した部活を、部費利用書だけで見抜いたことがある。



 「全く、嘗められたもんだね。俺を欺けるとでも思った?だったらマジで嘗めてるよね。少し考えれば分かる話だよね。何で必要ないファイルやカメラを買って部費で落ちると思ったの?ああ、言い訳はいいよ。『これで会長様を撮るんだ!』『上手く撮れたら親衛隊に売れば……』なんて。考えることが安直だよねえ。あ、何?いや密告者なんていないよ。まあ何で解ったかは今どうでもいいんだ。重要なのは、『写真部、今日、現時刻をもって廃部』ってこと」




 めでたく(?)写真部が廃部になり、また彼の名が広まった。彼が生徒会会計になってから、書類の偽造・詐称枚数はゼロである。



 八白はその日の夜、俺の部屋に押し掛けてきて自慢気に話し出した。



 「にひひ。馬鹿だよねアイツら。用紙記入するなら何も考えちゃダメなのに。嘘書こうと意識するから紙に残るんだって」



 八白は書類に触れ、記入した人や書類に触れた人が何をして、どう考えて、どう思って記入すたのかを知ることができるのだ。そのため、書類を偽造しようとすればすぐにバレる。



 猫知恵八白の触覚は発達し過ぎている。自身が覚えていないほどの記憶が、物に触れるだけで鮮明に思い出すほどに。



 そのお蔭で八白は、未だに自身の黒歴史を忘れることができないでいる。自身の持ち物の多くに記憶が染み付いてしまっているためだ。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ