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悲劇の騎士は第一王女に恋をする  作者: かものはし
第一章 兵士訓練学校篇
3/3

対人試験

読んでくださりありがとうございます

入学試験において最後の試験である、対人試験が始まった。

僕の番号は二百九番なのでまだコルトと戦うのはもう少し先だろう。


「あぁー、緊張します。どうしましょう、一瞬で倒されてしまったら」

「問題なんじゃないですか」

「どうしてです?」

「だってどんどん先頭の方から人が歩いてきてますよ」

「あ、ほんとだ」


先頭の方向から次々に一人、また一人と後ろの方へ歩いている。その体を見ると少し土がついていたり、一部傷になっていたりと戦った後なのだろうということがわかる。


「どんどんやってきますねぇー」

「それだけコルト二級兵士が強いということなんでしょうね」

「そうですねぇ」


僕たちの足は休まることなく一歩、また一歩と進んでいく。


「アリシアさんは僕の前ですよね?」

「はい、そうですね。あ、じゃあみっともない姿をローズさんに見せるかも」

「かまいませんよ」


アリシアは少し悲しい表情を見せてくる。


そうこうしているうちにもうすぐでアリシアの番になる。


「あぁー、ほんとに緊張しますぅ。やばいやばいやばい」

「落ち着いてくださいアリシアさん」

「落ち着けるわけないじゃないですかぁ」

「まぁそうですけど」

「あぁぁぁぁぁ」


アリシアの表情は自らの番が近づくにつれ険しくなっていく。

アリシアの険しさが最高潮を達したとき、アリシアの番になった。


「がんばってくださいね」

「は、はいぃ」


アリシアは目の前のコルトの方を向く。


「二百八番、アリシア・スーだな」

「は、はい」

「そうか、君は剣と素手のどちらがいい?」

「素手でお願いします」

「よし、わかった。では始めよう」


アリシアは覚悟を決め、手を握り前に出す。


「行きます」

「あぁ、来い」


そして、アリシアの攻撃が始まった。

全速力でコルトに向かっていく。それに対しコルトはそのまま動かずに反撃の準備をしている。

アリシアはコルトに近づくとその力強くにぎった拳でコルトの顔面めがけて殴りかかる。

しかし、その攻撃はコルトにさえぎられる。コルトは自らの右手でアリシアの殴りかかる腕をつかむ。

しかし、アリシアはまだ終わらない。コルトが次の行動をする前に頭を前に出し、コルトに頭突きをする。コルトも頭突きに反応し頭を前に出す。互いの頭と頭がぶつかり、ゴンッと大きい音が鳴る。

その頭突きの痛みはアリシアに隙を作らせてしまった。その隙をコルトが見逃すはずもなく左手でアリシアのお腹に強烈な一撃を加える。アリシアはその攻撃によって倒れ込んだ。


「アリシア・スーよくやった。殴れなくなったとわかったらすぐに頭突きをする姿勢は素晴らしい」

「あ、ありがとうございます」


アリシアはお腹を抱え痛そうにしながらも立ち、コルトに感謝を伝える。

正直、アリシアがここまで戦えるとは思ってもみなかった。意外だ。

アリシアがこちらに向かって歩いてくる。


「よく頑張ったな」

「えぇ、負けちゃいましたけどね」

「でも、すごい戦いだったぞ、コルト二級兵士も感心してた」

「えへへ、そうでしょう。ローズさんも頑張ってくださいね。見てますから」

「わかったよ」


アリシアは少し離れた場所に座り僕とコルトの戦いを見守る。


「お前が、ローズ・コルチカムだな」

「はい、武器は剣でお願いします」

「よし、わかった。これを使え」


コルトは僕に木刀を渡し、自分も木刀を手にする


「では、始めよう」


僕とコルトは互いに剣を構える。


「行きます」

「来い」


僕はコルトに向かって走り出す。

そして、下から剣を振りコルトに攻撃する。コルトはそれを防ぎそのまま切りかかってくる。

僕はその攻撃を一歩下がり回避する。互いに距離を作り呼吸を整える。

そして、次はコルトが僕に向かって走ってきた。剣を上に高く上げ振りかざしてくる。

僕はそれを剣を横にし耐える。


「うおっ」


コルトの力は見た目以上に強く、僕は少し声をもらす。

この力ではあと三秒か、なら。

僕は全力で力をこめ一瞬コルトの剣を浮かす。その瞬間にコルトにけりを入れる。そのけりは、コルトにあたり彼は少しふっとぶ。


「やるな、ローズ」

「そちらこそ」

「ふっ、私も多少本気を出すとするか」


コルトはそういうとこちらに向かって再び走り出す。が、その速さは先ほどとは大きく違い一瞬で距離を詰められる。そして、剣を僕の腹にあてる。僕は腹に力をこめ耐えようとするが、耐えきれずに後ろに飛ばされる。


「ここまでだ」


コルトがここで終わりだと告げてくる。


「なぜですか?」

「楽しかったが、これは試験だ。十分に実力は伝わった。時間も惜しいからな」

「そうですか」

「あぁ、入学を楽しみに待つといい」

「それって?」

「さっさと帰れ」


もう少し聞きたかったが残念ながらここまでのようだ。

僕は後ろを向き帰ろうとする。歩いているとアリシアが隣に来て、


「すごかったですよ、とても。コルト二級兵士とあんなに戦えるなんて」

「ありがとう、アリシア」

「それに比べ私は合格できるかわからない」

「大丈夫だよ、十分戦えていたじゃないか」

「そうでしょうか、今になってわからなくなってきました」

「あはは、そうか」

「はい、落ちたらどうしましょう」


アリシアは不安そうにして下を向いている。


「アリシア」

「はい」

「大丈夫だよ、アリシアは」

「いやそんなわけ」

「いや、大丈夫。僕が保証するよ」


アリシアは僕の言葉を聞くと安心したような表情を浮かべ


「そうですか、わかりました」


笑顔でそういった。

最後まで読んでくださり本当にありがとうございます。

感想を書いてくださるとうれしいです。

面白ければ続きを楽しみにしていてください。

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