婚姻発表
私たちは、国王夫妻との話し合いで、婚姻発表を二週間後に行い、結婚式は2か月後になった。出産まで時間がないからだ。かなりのハードスケジュールになるが、仕方がない。仕事の方はというと、辞めて王妃教育をすることになったのだった。
「聞きましたよ~、メイド長~。いや、もうメイド長じゃないのか!アハハハハ‼好きだった人が結婚しちゃうんですもんね。残念でした~。」
私は呆れた顔をした。
「はぁ、辞める理由は聞いていないみたいですね。私は結婚するから、辞めるんですよ。こんな話をしている時間があるなら、仕事をしなさい。」
結婚という言葉を聞いたローザはくすくすと笑いだした。
「あら?結婚するんですね?好きでもない人との結婚なんて、かわいそうに。アハハハハ‼それではお幸せに、元上司様。」
言いたいことを言ったローザは笑いながら去っていった。
「はぁ、あの子はどうしても私に不幸せになってほしいのね。王族が結婚するという発表をしている時期に、普通の貴族が結婚なんてできるはずがないのに。」
そして二週間後
私たちの婚姻発表がされる日となった。
私は、きれいな薄紫のドレスにメイクをしてもらい会場へと入った。
「あら?元メイド長様ではないですか。なぜ男爵のあなたがいるんですか?あなたみたいな低い身分の者が王族の婚姻発表の席にいるなんて、場違いにもほどがありますよ。フフフッ」
くすくす
その言葉を聞いていた近くの者たちも笑っていた。今日は自分よりも身分が高い者たちもいるので、笑いを抑えているようだ。
「なぜ私がここにいるのかすぐにでもわかりますよ。」
「強がっちゃって。大好きだった人が今日結婚の発表をすることになって、今にも泣きそうなのを抑えているんですね~大変そう。」
ーはぁ、本当にローザさんはめんどくさいお方ですね。この後発表されるのが私だと知った時の顔は、楽しみでもありますね。―
「陛下と王妃様、そして第二王子様のご入場です‼︎」
その場にいる全員が頭を下げた。
「今日は私の息子、シンベルトの婚姻発表に集まってくれて感謝する。では、早速発表しよう。未来の王妃よ!前へ出てきてくれ!」
そう、王が言ったので私は前へ出ようとしたら誰かに手を掴まれた。
「元メイド長様?なぜあなたが出ようとするのです?まさか、貴方みたいな下位貴族がシンベルト様と婚姻したとでも思っているのですか?貴方なわけがないでしょう?王子と婚姻するのはこの私です‼︎」
「は?」




