第1話「マホウ・・・すごくきょうみあります!!」
(ここはどこ~~~今の状況どういうこと~)
「おぎゃーおぎゃーおぎゃーおぎゃー」
バタナタと扉側から複数の足音が聞こえてくる。
「「どうした」の」
茶髪の男性と黒髪のロングヘヤーの女性が同時に声をかけてくる。
「起こしてしまったようだな・・・」
「そうね・・・さっき見ていた時はあんなに気持ちよさそうに寝ていたのになんでかしら・・・」
(この人達の会話を聞いている感じ、やっぱりおれ生まれ変わっているのか!そしてこの日に焼けていてたくましい男性と美人の女性は今の両親なのだろう)
と冷静になって考えていた。なぜかというと目の前の2人が赤ちゃんのおれを目の前にどんどんヒートアップしてきていて、おかしな雰囲気になってきていたからだ。
「あなたたちの訓練の掛け声が大きかったから起きてしまったんだわ!!」
「いやいや、そうじゃないそれよりもお前とロッテの話す声が急に聞こえてビックリして起こしたんだろ!!」
(おいおい、2人共これを赤ちゃんの前でやるともっと泣くよこれ!!)
と思いながら目の前の夫婦喧嘩?を見ていると、
「ネロー」と別の女性の声がした。その瞬間
「つめた~!!!なにするんだロッテ!!」
「冷たい!!!何するのよロッテ!!」
と両親がまたしても声をそろえて叫ぶが
「赤ちゃんの目の前で夫婦喧嘩はおやめください」
とロッテと呼ばれた黒髪のショートヘヤーのメイドさんが止めに入った。
「確かにな・・」「そうよね・・」と両親は反省しているようだったが、それよりもおれは別のことが気になっていた。
(いやいや、今のなに!!!もしかしてマホウ!!!ってことはマンガやアニメでよくある異世界転生したのか!!)
と一人でテンションが上がっていると
「ご覧ください!!スター様もなきそ・・・えっ、なんでそんなに笑っているのかしら」
「ほんとねすごい笑顔だわ」
そんな女性2人の会話をよそにおれは、マホウが早く使ってみたくて
(確かこう呪文みたいなのを唱えていたな~ ネロー)
と心の中で言ってみたが現実では
「バブー・・・」
とだけ言っていた。分かってはいたがまぁ当然うまくいかない。
(かなりくやしいな~いい年したおじさんだが〈今は赤ちゃんだが〉まじ泣きしそう)
そう思っていたため、
「えっっ・・えっっ」
と泣きそうになっていると
「今度はいきなりなきそうだぞ!!」
と父親らしき男性がそう言っていたがあることに気付いたみたいで、
「もしかしてマホウの話を聞いて笑っていたのか?」
「もしそうなら少し話をしようかしら」
と母親らしき女性がそう言って近くにあった木の椅子に腰かけた。
「スター、マホウはね今ロッテが使ったように人はいずれ水属性のマホウを誰でも使えるようになるのよ!ただ時々2つ以上の属性を使える人がいるみたい、だけどこの人達は、天才と呼ばれているのよ!!わたしもまだ会ったことはないわ」
と教えてくれた。なるほど慌てなくてもいずれマホウは使えるようになるのか、ただやっぱり転生したからにはいろいろな属性のマホウを使えるようになりたいな~。
今の状態でもなにかできることはないかな
(あれ、そういえばさっきから体の中をなにかが動いているなぁ~これってもしかしてマリョクなのか?)
これに気付いてからおれは、これをマリョクと自分の中で決めつけて、それの動きや速さのコントロールを出来ないか試行錯誤を毎日することを日々の訓練とした。というかほかになにもすることがないし、退屈しのぎにはなるか。
(あ~マホウはやく使いたいなぁ~)
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