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ひもの街9

 伸びたり縮んだりして、オイラ達を移動させる床。それは床にしがみつかないと風圧に巻き込まれて飛ばされること間違いなし。さっき見た人たちのようにひもに救出されることは御免こうむる。

 波乗りサーフィンのごとく。されど、波に飲まれて溺れているがごとく。オイラは呼吸ができずに恐怖を覚える。

 浮遊感にふわっと襲われるごとに心の臓がキュッと縮こまる。寿命が縮まった感覚というものだ。しかし、転落死による即死に比べたら寿命は伸びたようなものだ。

「これは危ない」

「そうでしょ? ひもがないと怪我じゃ済みませんよ」

 ひもが数本がかりで体を支えて放り出されるのを防ぐ。なるほど、本当に命綱だ。体感したら尚の事そう思う。

 と、向こうからも床が波打って迫ってくる。このままでは正面衝突しそうだ。

と思うが早いか、ひもの誘導で対岸の床に移された。そのまま2つの床は次第に離れていき、静まっていく。それはもう嵐のあとの静けさごとく。

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