表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

1/77

引きこもりニートの俺がまさかの異世界でモテ期到来!? 引きこもりニート、40歳の俺が、皇帝に騎士として支える分家の貴族に転生!

 あああ! これは…! 例のやつでは?



一瞬で状況を理解した。俺は転生した。どうしてかわかるかって? 理由は簡単だ。自分の視界が狭い部屋のゴミの山から、中世ヨーロッパ風の小綺麗な景色に変わったからだ。一瞬にして視界が明るくなった。まさか俺にも、こんな日がくるとは。

 周りを見渡しても、今までとは何もかもが違う。ゲーム機もないし、テレビも、カップラーメンのゴミの山もない。代わりに豪華な家具やベッドが目に入る。これが「異世界転生」というものか。



 異世界転生のアニメはよく観るが、まさか自分が転生することになるとは、思いもよらなかった。ただ、何をすればいいかわからないし、こんな俺にできることも何もない。しばらく次のイベントがくるまで待機、だ。こんな非現実的な大イベントに対しても一切テンションの上がらない俺は自分でもどうかと思うが…。


 でも、まあ、ちょうどいい。ついさっきまで親父に働け働けと怒鳴られていたところだ。家族にも厄介者扱いされている俺にとっては、異世界転生はもってこいだった。



「パオロ様! パオロ様! お父様のロベルト様がお呼びです!」



 慌ただしくドアをノックする音がする。うるさいな。多分だけどこいつはメイドだな。まあ、モブキャラってとこだろう。

 それにしてもパオロって俺のことか? やれやれ、我ながら理解が早い。アニメの見過ぎってやつか。作者にとっては便利なキャラだ。



 パオロが出てくるアニメってなんだったっけ。パオロなんて主人公が出てくるアニメはないよな。てことは俺、少なくとも脇役以下決定かよ! トホホ…。40歳のニートをさ、せめて転生先では主人公にしてくれたっていいんじゃないですか? 


 やれやれ。そんなこと考えたって仕方がない。パオロがなんなのかよくわからんけど、とりあえずこの部屋を出ないことには始まらないもんな。ついに動き出す時がきたってことか。


 いや、待てよ。パオロってどういうキャラなんだ? それすらわからん。メイドにどう対応したらいいんだろう。まあ、いいか! 案ずるより産むが安しっていうよね!


バタン!



「あいよ!」



「パ、パオロ様!? どうなされたんですか! いつもとテンション違い過ぎます…!」



「あ、そうだっけ? ゴ、ゴホン。細かいことは気にするな」



「はっ! 申し訳ございません!」




 メイドは深々と頭を下げた。やべ、なんか申し訳ないな。てかよく見るとめっちゃ可愛いじゃん。そういえば久しぶりに外の世界の人間と話した気がする。緊張するな。




「父上はなんと」




「はい、パオロ様の進路についてお話があるそうです」



「わかった。お前はもう行ってよろしい」




「は、はい! では、失礼します!」




 メイドは恐縮しながら去っていた。やべ、この感じ、めっちゃ気持ちいいかも。



 とりあえず、メイドに言われた通り、親父の部屋に行ってみることにした。どうやら俺は自分が観たことないアニメの世界に転生してしまったみたいだ。それはそれで面白いかも。


 俺は豪華絢爛で広大なお屋敷の廊下のど真ん中を恭しく闊歩しながら、父親の部屋に向かった。父親の部屋はどこかわからなかったが、人がいそうな部屋に適当にノックしたら、正解だった。



「父上、パオロです。失礼致します」



 やべ、就活を思い出してなんか嫌だな。あの頃は地獄だったな。トラウマが昨日のことのように蘇ってくる。

 でもまあいいや、今はそんなことを思い出している場合ではない。




「入れ」




 太い声がする。なんだか怖いな。恐る恐る部屋に入ると、そこには見たことのある人物がいた。






*拙いお読みいただき、ありがとうございます。よかったら、評価やブックマークをつけて頂けたら尚嬉しいです。読んでいただく立場でありながら大変恐縮ですが、何卒よろしくお願いします。

クレクレしてしまってすみませんッ!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ